エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)のレビュー・感想・評価
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小説と映画、両方味わって
駄作
迫力スゴい❗
脚本が
考えさせられた!
男臭さがほしい。
阿部ちゃんの顔。
今作を観て抱いたのは、あぁ阿部ちゃんて人はローマ人でも
山男でもイケる!という絶賛だったことはいうまでもないが、
多国籍顔というのは案外これから需要性が高まるんじゃない
かと応援したくなった。まぁラストのアレには、残念ながら
笑ってしまったのだが^^;マダム・タッソーも夢じゃないなと。
夢枕獏の原作は読んだことがないのだが、確かにこの展開は
小説ならではというか、そっちの方が楽しめるだろうと思う。
どうも実写(それも邦画)だとなんか「違う」気がしてならない。
俳優も映像も確かに頑張っている(のは分かる)し、そこそこ
緊迫感も、(おそらく)苦しい酸素状態も感じられるんだけど、
だってそこ「エヴェレスト」なんでしょう?という感じだから
先達ての「エベレスト3D」のリアル映像とつい比べてしまう。
いやいやいや…それは無理なんじゃないでしょうかと素人の
私などは尾野真千子の不安しか分からない。天才クライマー
羽生なら可能なのかもしれないが(そして阿部ちゃんならば)
「マロリーの遺したカメラ」の一件は謎として興味深かったが、
結局そこは(そりゃそうだろうけど)分からず終い、あぁ何か
映画ならではのひと工夫があればこそ!だったなぁと思った。
(阿部ちゃん、ロボットでもイケるんじゃないか?なんてね^^;)
小説原作ならではの世界観。壮絶すぎる男達の覚悟と戦い。
【賛否両論チェック】
賛:エヴェレストに執念を燃やす登山家と、彼を追う写真家。2人の運命が激しく共鳴し合っていく様子が、エヴェレストの過酷な自然の中で描かれるのが印象的。
否:展開はかなりご都合主義で、実際には無理がありそう。現実路線の人には不向き。
なりふり構わず、カメラマンとして功をなそうと必死に食らいついていく深町。そして己の全てを賭け、まるで何かにとり憑かれたように、エヴェレスト登頂へ執念を燃やす羽生。似たような境遇の2人の運命が交錯し、次第に共鳴していく様子が、エヴェレストの壮絶な環境下で、激しく叙情詩的に描かれていきます。
写真を撮りたいという深町に対し、
「俺を撮れ。俺が逃げ出さないようにな。」
と告げる羽生のひたむきさには、畏怖すら感じてしまうほどです。一方の深町も、当初は登山隊の滑落事故にも構わずシャッターを切っていたのが、羽生の身に危険が迫った時、カメラを倒してでも夢中でそれを知らせようとするシーンなんかが印象的です。
ただ、昨年公開された「エベレスト3D」なんかと比べてしまうと、展開としてはかなり強引で、出来すぎている感は否めません。その辺りも、小説が原作ならでは作品といえそうです。
男達の壮絶な生き様が観られる、重厚な作品です。
原作ありきで観ないと…
実在した登山家森田勝の異常なまでの山への執念と、エベレスト初登頂したかもしれない登山家ジョージマロリーの謎を絡めた作品なんですが…。
劇のコアとなるマロリーのカメラや、羽生(森田)の登山スタイルという強力な伏線を回収仕切れず、観客を置いていってしまった感がとても残念。心に刻まれるワードが幾つも散りばめられているだけに尚更。
老シェルパにも重要な役割があったはずなのに。
鉛筆を半分に折ってでも携行物を極限まで軽くする行動や、エベレスト初登頂に拘りアタック隊の配員だけを見て反発し短絡行動するのが森田勝という登山家。山と森田を知らないと羽生の行動は理解出来ないと思う。
現地ロケは圧巻(実際のBCは大雪崩で死傷者が出た為ロケ出来なかったのかな?)。
高所ロケは特に力を入れていたようです。
原作をどうしても映像で補完したい人なら観てもいいかも。
前半まずまず、後半失速・・・
前半は思いのほか惹きつけられるものがあって、評判ほど悪くはないなと思いながら見ていましたが、話が進むに連れて色々と気になる点が増えていき、結果終わってみるとやはりと言うか何と言うか、まあ登山に関しては何の知識もないし原作も読んでないので実際は私が思ったほど突っ込みどころ満載ではなかったのかもしれませんが、結局何がしたかった映画なのか、いまいちピンと来なかったなと・・・。
そんな訳で、本来感動するような場面もそれほどグッと来ることは無く、ただただ過酷な撮影に耐えた役者さんや撮影スタッフの方々ご苦労様でしたと、そのぐらいしか見終わってすぐは思い浮かばなかったですかね。
マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか否か?はたまたその謎を追う過程で出会った伝説のクライマー羽生丈二の人物像が少しづつ明らかになっていく前半部分に関しては、なかなか引き込まれる展開で、先への期待を十分抱かせるものだったのに、後半は何であんな展開になってしまったのか・・・残念としか言いようがないです。
台詞回しも、仰々しくて見てる方が恥ずかしくなりますよ、これでは、こんなことを言わされてる役者さんが可哀相・・・。
しかしそんな中でもさすがは阿部寛、細かいことは山に詳しくないので分かりませんが、確かに伝説のクライマーな雰囲気は抜群に出ていたと思いました。
山に懸けるあの情熱、阿部寛の演技には思わず圧倒されました(山以外に関してはゲスすぎでしたけど)
逆にカメラマン深町を演じた岡田准一は、深町のキャラが微妙すぎた面もありはしたものの、さすがに阿部寛と比べるとやや物足りなかったか。
まあこれは岡田准一と言うよりは作り手の問題が大きいのですが、しかし深町は一体何してんだか、キャラがブレ過ぎ急変し過ぎ、しかも終盤は超人過ぎと来たもんだ・・・。
現地で撮影しただけあって映像に見るべきものはありましたが、結局何で登山家は山に魅せられるのか、命を懸けるのか、そんな山の魅力と言える部分はいまいち伝わってこなかったなぁ。
これだとどれだけ命を奪ったら気が済むのって言われても(尾野真千子の台詞)、それはあれ見たら仕方ないでしょとしか言いようが・・・。
後半の急落ぶりが、何とも勿体無い映画でした。
意味
文章が映像に勝つ。
これは難しい題材に手を出したものだ。
加藤正人脚本、平山秀幸監督の手に余ったとしか思えない出来であった。
原作と映画を比べる、ということはよくやることだが、たいていの場合、原作のほうがいい。これは平等に比べていいかどうかではなく、原作ありきだからだと思う。
原作ものでも名作たりえるものは数多くあるが、僕がそう思っているものは、映画を先に観たか、原作を読んでいないか、である。
だが、本作はそういうことではない気がする。
映像が文章に、純粋に負けた気がしたのだ。
夢枕獏の原作にみなぎる山への執念みたいなものは、エヴェレストに、誰が最初に登頂したかということから始まって、羽生が誰もやったことのないルートを選ぶことで、「最初」がやはり強調される。
山に興味のないものにまで物語を読ませる夢枕獏の筆力に、この映画を観て、あらためて感服した。
エヴェレストはあんな薄っぺらではないはずだ。
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