メーヌ・オセアンのレビュー・感想・評価
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グチャグチヤと細かいコメディが続くけれど悪くない
何だか面白い映画でした。
多少シニカルな群集劇コメディ。
フランスの西岸にあるユー島が主な舞台。
パリの駅構内から、唐突に無軌道に話が進んで、グチャグチヤと細かいコメディが続いて行くのだけれど、悪くない。
途中から何だか人情味溢れる方向に展開していくのかと思っていると、最後に無慈悲でナンセンスなコメディに戻って、何ら生産的な展開にもならずエンディング。
まあ人生って、そういう滑稽さに満ちているよね、と思います。
メーヌ・オセアンは「オセアン行き急行」ということ。
ダラダラと冗長なコメディ
お笑いとスリルって紙一重ということがよく分かった
お笑いとスリルって紙一重ということがよく分かった。ハラハラドキドキが転じてテンションがあがり笑いになる。熱湯風呂みたいな感じ落ちる落ちると内心つっこみながら主人公の行動を見てるうちにずっと腹抱えて笑ってる状態になった。そんな感じになってたのは私ぐらいだった。10人弱しか観客がいない中。
バカンスって濃密な時間全力で生きてる感じ予定された計画どおり動くんじゃなくて事態が転がっていくどんどん。開発してる感じだった。
途中までこれは失敗作かもと思った。でも出てる役者はロジエ劇団ともいうべき「フィフィ・マルタンガル」のメンバーが勢ぞろいしている。だからこの役者はこういう笑わせ方するだろうと予測がついてだから比較的見やすかった。そういう知識なしに見た場合はちょっと苦しいと思う。ストーリー展開が強引。殴りたいは体裁で実際はこれきっかけで仲良しになる。飲み仲間が増えた感じ。最後はみんな一緒になって踊り忘れられないときを過ごした。
フランス語のせりふがつなぐ小演劇映画。
「みんなのジャック・ロジエ」特集で上映される中では、もっともすぐれた作品。
「パリの駅で鉄道車両にかけこんでゆくブラジル人女性のフォローショット」で映画を始めて、彼女が改札で切符にパンチをいれなかったことをとがめていじわるする検札係が離れ小島の奇妙なバカンスから必死に町へ戻ろうとするシーンで映画を終える…などということが可能になるのは、ジャック・ロジエの映画くらい。この二つのシーンのあいだに、くるりくるり、思いつきの連鎖のように不思議な物語が展開してゆきます。
撮影も、ほかの作品ではまったく大したことありませんが、ここではなかなか見せるショットがいくつもあります。
しかし最大の見所はその脚本…というよりせりふで、行き当たりばったりみたいな奇妙な物語展開は、登場人物たちのフランス語によってつなぎとめられているんですよね。
フランスの小劇場のおおらかな笑いを楽しむべき佳品です。
意表を付く登場人物たち
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