劇場公開日 2015年10月1日

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「映画賞絡みで初めておちました....」岸辺の旅 Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0映画賞絡みで初めておちました....

2016年5月23日
PCから投稿

笑える

単純

難しい

いやぁ久びさに辛い映画でした。
結構期待してたんですよ、カンヌの監督賞に。
予告篇も良く出来てたし、
様々な人々との出逢いで生前の夫を
知っていくという物語の設定も
映画向きな気がしてました。

ただ、
ある視点部門というカテゴリーには、
少し嫌な感じがしてたのですが...。
最初の30分でその予感は、
あえなく的中してしまいましたよ。

行方不明の夫が
突然死後の世界から現れて、
状況説明は一切置き去りのまま。
不在の3年間のお話すら、
無視なのね。

現実と虚構と霊界の境が曖昧のまま、
ふわふわとストーリーが
静か静かににながれていく。
驚愕したのは、
なぜか亡霊を
様々な人たちが受け入れてて、
ともに生活しちゃうなんて(笑)

ロジックも軸もないので、
何だかキモチ悪いです。
あれこういうのあったなぁなんて
デジャブなキブン。
そうだ2月に観た「悼む人」と同じだ。

それでもファンタジーに、
振り切るならいいですよ映画だもん。
けどね妻の虚構なのか、
ホラーなのかも中途半端で。
ギミックな驚きも、
怖さもありません。

幽霊と一緒に過ごしている
深津絵里さんは、
動揺するわけでも
葛藤も描くわけでもなく
終始ふつうの人。
だからなのか、
全く感情移入も出来ずじまいです。
死を受容できない狂気から、
幻覚をみたり死者と会話することもあるでしょう。
けどこんな平穏で妄想してる人
ただのサイコパスですぜ。
加えて亡霊の浅野忠信さんも、何だかふつう。
俳優たちは監督が何をやりたいのか
理解出来なかったのかな。
少しぎくしゃくな様子にみえちゃって、
可哀想な印象を受けました。

唯一5分だけ出てきた、
蒼井優さんは凄かった。
意味のない役柄であれだけの印象が残せるのは、
さすがです。

そんなこんなで、
せめてオチに期待してたけど、
あれれという終わり方で。

忙しいなか時間を作って、観に行ったのにね。
その頑張りも虚しく、後半は久びさに落ちてしまいました。
周りを見渡せば、両隣もこっくりですわ。
映画賞絡みの作品は必ず劇場でみるのがコダワリですが、
年に一回はありますね、こういうの。
頭を撫でた犬に噛まれた、残念感でした。

今宵は厳しすぎて、スミマセン。

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