チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛のレビュー・感想・評価
全54件中、41~54件目を表示
男という生き物のバカさ加減を描く
一見すると愛に生きる美女を描く古典風作品だが、実際は違う。
男という生き物の中に本質的に存在する馬鹿さ/愚かさ/宿命/情けなさ/空しさ/欲望/辛さ/悩み/を悲喜こもごもに描いた狂騒曲である。
アメリカのポスターのキャッチは、"desire" "obsession" "betrayal" である。恐らくこちらの表現のほうが作品の特徴をよく現している。
男なら、この作品に出てくる男の登場人物の中に必ず一人ぐらいは共感してしまう、あるいは心当たりのある奴がいるに違いない。(もしそうでない男がいたら、よっぽどの聖人か、そうでなければ同情に値する。)
私は身につまされるような登場人物ばかりであった。それだけ自分がいかに低俗で情けない人間であるのかと反省した次第である。だからこそ、観終ってとてもすっきりした気持ちになった。
ラストはちょっと甘めだが、現代でも十分通じる物語
貿易で隆盛を極めた17世紀のオランダが舞台。孤児として修道院で育てられたソフィアは、年の離れた豪商コルネリスの幼い妻として迎えられ、経済的には過不足ない生活を送っていたが、彼らの肖像画を描くために雇われた画家ヤンと道ならぬ恋に落ちたところから、人生の歯車が狂い始める、その様をドラマタッチで描いた作品。思慮の浅い若い二人の暴挙と言えば身も蓋もありませんが、チューリップの球根一つに途方もない値段が付くような異常な熱狂が支配する世の中、彼らも時代に酔っていたのかも知れませんね。しかし振り返ってみれば、私達も30年近く前に空前の好景気とその崩壊を目の当たりにしました。歴史は繰り返すと言うべきか、あるいは、過去から何も学べないほど私達が愚かだと言うべきか良く分かりませんが、全く皮肉なものです。ところで、当時の修道院が、球根の供給元としてチューリップ投機のある種胴元的な役割を果たしていたとは意外でした。
あれ?ハッピーエンドになった!
見終わってちょっと涙😢切ないラブストーリー……じゃない!これってみんなが欲情のままに突っ走って嘘ついて騙して隠して、でも結局上手く行かなくて崩壊💥でもハッピーエンド💫…誰も死んでないし、若い二人は罪を悔やんで反省した後はちゃっかり前向きに人生やり直してるし、マリアたちは豪邸と子宝に恵まれて幸せ家族作っちゃうし。何よりコルネリス爺さんが可哀想過ぎる😂立ち聞きで騙された事を知った時なんか「ガーン😨」て感じだよね。でも皆赦しちゃって気持ち切り替えて異国に旅立つなんて寛大過ぎる❗過ちをおかしても騙されても赦し赦され前向きに生きる人たちの映画でした!😅 ちょっと演出変えたらコメディ映画だよ😜
2018年度ベストムービー!
見応えのある中世オランダのラブストーリー。サスペンス風味もあって2時間飽きさせない。上映館が少ないのが残念だが、この秋、最も見応えのある一本だろう。名作。
*運命や一時の熱情・激情に翻弄されるとは、正にこの事だろう…。
*この映画、ロッテントマトとか、えらく評価低いなぁ…(笑)
成功するはずのない計画
名画から、飛び出してきたような美女。画家の若い男が、恋するのも分かる。美女の方も、跡取りを産まなければならないのに不妊で悩んでいる。老人の夫より若い男にひかれるだろう。若い二人は、チューリップで儲けて、逃避行を夢見る。召し使いの女が妊娠し、妻が妊娠さたように装う計画。チューリップの大事な取り引きで、アル中の男に頼む時点で、失敗するのは明白。ヒロインの綺麗さだけが、印象に残った。
特に書かなくても読まなくてもいいレビュ-
👰🏻『光をくれた人』のアリシア・ビカンダー(or ヴィキャンデル)さんがまた身勝手風な女性役でヒロインを、
(※小ぶりな乙杯でも見られたら嬉しい😳という方がいらしたら、作中で披露されてるので御覧になれば宜しいかと)
👨🏻💼『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』で悪枢機卿役や
『ジャンゴ 繋がれざる者』でその頭上でハリボテの歯をびよんびよん揺らす馬車に乗り歯医者を名乗る賞金稼ぎ役を演っていたクリストフ・ワルツ氏が夫役を♪フンフフ~ンと、
👫『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』のヒーロー&ヒロインの2人がキーマンと端役で、
👵🏻ジュディ・デンチ御大が陰の立役者役で、
そういった見たことある面々で、漫画的テンポ展開で分かり易さが=少々退屈でもありましたが、後味の良い(+★0.5)お話でありました、ハイ。
私がこのレビューで書きたかったのは【びよんびよん】唯それだけ。
こんな後味の良い映画だとは思ってなかった
富豪の貿易商コルネリス家の女中マリアは、恋人の魚屋との間に設けた子を紆余曲折の末に出産し、主人の財産を譲り受けた後、子宝に恵まれて幸せに暮らしましたとさ!
ちなみに、コルネリスの三番目の若妻は若い画家との不倫にうつつを抜かすだけに留まらず、周囲を巻き込みまくって悪だくみを図りますが、神様は、んなもんをお見逃しになるはずも無く。計画は破綻するべくして破綻。が、回復不能な罰をお与えにもならず。優しいね。結局、皆が各々の場所で我が道を見つけてしまっちゃうと言う、良い話やんか!な、不思議な映画。
設定から想像したのは、昔のテスとか渡辺淳一の粘着エロワールド。しかも時代は中世欧州。道は何時もぬかるんでるし、服ドロ泥だし、街は年末のアメ横状態だし。実際、官能場面はしつけー。ただしエロさは中途半端です。
これがソフィアの悪だくみである、偽装妊娠代替え出産計画が走り出し、ヤンがチューリップ投機に全没する辺りから、軽妙感溢れるスティングものへと様変わり。Tulip Feverそのものは、すごく面白かった。
因果応報のラストとエピローグ、最高です。ウィレムとコルネリスが、良い奴過ぎて泣ける。のは良いとして。毎度の事だが、見終わって思うのは、「この邦題、なんなんや?」
アリシアの美貌に感嘆
時代背景的に盛り上がりに欠けるがストーリー的に盛り沢山で面白い。アリシアの官能的な姿に見惚れました。デインとカーラが共演しているのはビックリ!
チューリップで経済の仕組みも垣間見て取れました。
日本ならバブル時代でリメイクできる!
このちょうどいい感じはなんだ?!17世紀を舞台にしているせいか、激動の物語も受け入れやすいし、展開早いし、役者の心象も伝わるしでめっちゃ面白い!誤解が誤解を招き罪と罰に後悔の念と心の動きが激しすぎ、それを映像美、絵画的演出で見せる!堪能!
全54件中、41~54件目を表示