「こんな後味の良い映画だとは思ってなかった」チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな後味の良い映画だとは思ってなかった
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富豪の貿易商コルネリス家の女中マリアは、恋人の魚屋との間に設けた子を紆余曲折の末に出産し、主人の財産を譲り受けた後、子宝に恵まれて幸せに暮らしましたとさ!
ちなみに、コルネリスの三番目の若妻は若い画家との不倫にうつつを抜かすだけに留まらず、周囲を巻き込みまくって悪だくみを図りますが、神様は、んなもんをお見逃しになるはずも無く。計画は破綻するべくして破綻。が、回復不能な罰をお与えにもならず。優しいね。結局、皆が各々の場所で我が道を見つけてしまっちゃうと言う、良い話やんか!な、不思議な映画。
設定から想像したのは、昔のテスとか渡辺淳一の粘着エロワールド。しかも時代は中世欧州。道は何時もぬかるんでるし、服ドロ泥だし、街は年末のアメ横状態だし。実際、官能場面はしつけー。ただしエロさは中途半端です。
これがソフィアの悪だくみである、偽装妊娠代替え出産計画が走り出し、ヤンがチューリップ投機に全没する辺りから、軽妙感溢れるスティングものへと様変わり。Tulip Feverそのものは、すごく面白かった。
因果応報のラストとエピローグ、最高です。ウィレムとコルネリスが、良い奴過ぎて泣ける。のは良いとして。毎度の事だが、見終わって思うのは、「この邦題、なんなんや?」
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