「歌と義理人情と、実在する架空の町」味園ユニバース はち公さんの映画レビュー(感想・評価)
歌と義理人情と、実在する架空の町
私事ですが、地方劇団をやっている友人が書く脚本が大阪に根ざしたものなんだなと思ってしまった作品です。(似た感じを受けました。)
大阪撮影という事で、中には見たことのある風景も混じったりしていたのですが、全部をつなぎ合わせると、大阪ってのはこういうマンガみたいな町になるのかと。
日本有数の大都市でありながら、中心街にボロ屋があったりするゴチャゴチャ感が大阪のような気がします。
アマチュアバンドのライブで歌を前面に押し出した設定も良く、引き込まれました。難を言えば、出自を引っ張っておいて、そこはそれだけ?みたいな感はありましたが。
赤犬リーダーさんの最後の行動が何気に素敵です。
どちらかと言えば男性向けのストーリーで、女の子が好きそうな映画とは思えなかったのですが、パンフレットによれば主人公の役者さんが関ジャニ∞だとかで女性が多く。
どちらかと言えばアイドルグループの演技って今まで馬鹿にしてましたが、彼には拍手を送りたい。
最後の展開ですが、雑だとかよく解らないとかいう声も散見されますが、私には「大阪ヤクザの義理人情を表したもの」としてすんなり理解できました。
なんでも屋というのが一種の伏線で、あのタイミングで抜け出そうとするとそういう事だよね、と。
そう解釈しないとハッピーエンドにならないというのもありますが、そこのネタバレをクドクドやってしまっては逆に興ざめじゃないかなぁ……と思う次第です。
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