「渋谷すばるって、渋い」味園ユニバース 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
渋谷すばるって、渋い
クリックして本文を読む
「味園ユニバース」見ました。
手放しで面白いとは言えないですが、目が離せませんよラスト以外は。役者がいい。ハマってる。
この映画は、人物描写がものすごく丁寧且つ分かりやすい。特に二階堂ふみと渋谷すばる。ポチ男ノートの「戻りつつ...」の所を塗りつぶす場面だったり、最初はヨレヨレの白TからadidasのTシャツに格上げされてたり。人物の立ち居振る舞いや、出で立ちにいちいち意味を感じる。そこは、この映画のシンプルでありきたりなストーリーに説得力を感じた。赤犬lightを最初に見たとき、こんなバンドマンよくいるな〜って思ったけど、彼らは実在のバンドなんですね。
あとは細かい演出。渋谷すばるを拉致った車のブレーキランプが片方切れてるとか。こーゆー車ってたまにいるわ。
でもやっぱり掘り出し物・渋谷すばるは良かっですね。記憶喪失時の奇妙な存在感と、戻ってからのキレのある姿。どちらも釘づけになるし、気になる。そして歌も素晴らしい。まず祭で歌う場面のパワーがハンパないし、それ以降の場面のカラオケでスピッツやモンパチを歌う場面は、これから渋谷すばるが歌うってだけでワクワクした。最初は微動だにせず歌ってたけど、ユニバースではもうノリノリで歌ってたり。同じ歌でも展開によってニュアンスが違う作り自体も楽しめた。
問題はラストですよ。ぶっちゃけ何一つ解決していないどころか、問題山積み状態。そしてちょっと駆け足ラスト感が否めない。総じて脚本は薄味で、映画館で寝ないで見きったのが奇跡と思えるレベルです。残念。スイカの種を1個飛ばすたびに「ヤッフォー!」と上がることは間違いない。
コメントする