「コメディエンヌの正統進化、一種の誠実さすら感じる作品。」SEXテープ Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
コメディエンヌの正統進化、一種の誠実さすら感じる作品。
ヲンナも四十路過ぎならば。
バカボン パパのようなデコ皺寄せて。
下品も、裸体も、赤裸々に。
咲かせて魅せます、コメディエンヌの華。
……いよっ!ディアス屋!!
四十路過ぎのキャメロン・ディアスが。
イッケイケの大学生時代からSEXレスの現代まで幅広い年代を熱演。
若い時代の“無理目感”を強引に突破して、小さな子供2人の母親の性生活を怪演。
歳を経るに従って“その無理目感”も逆手に取ってグイグイくる潔さ。
その突き抜け方に彼女のコメディエンヌとしての誠実さが現れておりグッときました。
話自体は兎にも角にも荒唐無稽。
その無理矢理感をノリと勢いで成立させる怒涛の畳み掛けに圧巻。
余りの下品さに笑いが溢れて……上映時間94分がアッという間でした。
特に肝心要のSEXテープの有様。
映画「ハングオーバー!」シリーズのように後々明らかになるテープの内容。
期待感を煽る意味でも序盤から終始良いアイテムになっていました。
また最後に明かされるテープの内容の誠実さ。
煽った期待をキチンと超える馬鹿馬鹿しさ。
飛び込み台からの幾多のチャレンジの馬鹿さ加減。
イイ歳こいたキャメロン・ディアスとジェイソン・シーゲルが楽しげに演じる点も含めて。
ググッとくるアイテムでした。
コメディエンヌの正統進化、一種の誠実さすら感じる本作。
オールタイムベストに挙がる作品かと言えば……口が裂けても候補に挙がらない作品ですが。
馬鹿面白い、洋画のコメディに期待する要素は十二分に備えた作品と言えます。
オススメです。
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