「日本版ゾンビ映画」アイアムアヒーロー mastysさんの映画レビュー(感想・評価)
日本版ゾンビ映画
2016年5月7日に鑑賞。
前評判や予告編は殆どない状態での鑑賞やったのでフラットなコンディションで見られました。
原作も見てない(確か最初の1〜2話だけはみたかも)ので、新鮮に楽しめた。
総じて、クオリティは確保できてた気がする。
キャスティングも違和感なかったし(片瀬那奈だけが役不足な気はしたが)、展開にも無理はなかったかな。
まぁ、ゾンビ映画ということで、設定やストーリー展開が万全とはいかないけれど、こういう映画を理詰めで見る方が無粋だしね。
疑問点はないわけじゃない。
ウィルスかどうかがわからない(というか、ウィルスならば発症までの時間が個人差大きすぎる)とか、最初に飛んでた飛行機が後々に絡んでこないのなら出す意味あったのか?とか、英雄の、ひろみちゃんへの対応が一貫性を欠きすぎとか…
でも、脳内補完である程度説明がつくことが殆どだったし、ゾンビさえ出てればオッケーっていう大雑把な作りになってなかったことを評価したいですね。
海外のゾンビ映画に比べて、人間の機微や極限状態での精神の揺れなんかは(絵や構成等で)説明されてたのが、やはり日本映画だなぁと。また、日本のホラーによくある「湿度の高い恐怖表現」が個人的には嬉しいところでした。
キャンプでの人間関係なんかは、災害時の日本ならありえる醜さであり、また悪い意味での順応性も日本っぽかった。(ZQNが下をうろついてるのに安心しきってるとか、危機意識の不足感も日本ならではな感じ)
俳優に関しては、大泉洋は持ち味発揮してる感じでした。大河ドラマも今出演してるから、そこのギャップもあって力量が垣間見れた気がする。英雄の変化が急に起こるのはやや頂けなかったけど。
長澤まさみはとにかく綺麗。大河ドラマと比べて大きく減量したのかな?お綺麗でした。役どころとしてはキーパーソンではあるものの、前面に出てくる感じもなく、ソツなくこなしたって印象。
有村架純ちゃんは、ZQNになる直前が可愛くてキュンキュンした(笑)。女子高生って設定も相まって純朴さが出てたね。後半の無言や無表情で、演技力については設定上カバー出来てた気もする。
個人的に今回の映画での助演男優賞は岡田義徳くん。次点で吉沢悠くん。この二人はキャラと同化したのか、そのキャラの役どころを作ったのかはわからんけど、どちらもうまいことやれてたと思う。
吉沢くんはもう少し作り笑いあっても良かったのかも?
まだ説明のつかない点が多いので、続編への布石があるのかもしれないね。ラストシーンが、ひと段落したとこだったので根本的に解決してないし、有村架純ちゃんがどうしていくのかなども未解決なので、続編出すならいいけどそうでないならやや不親切かなぁとも。でも続編となると長澤まさみの使い所(美女のZQN化を事務所が許すのか?等)で苦労するだろうしね…ひとまず単品として考えると伏線回収のところが弱めやったかな。
日本でやるちゃんとしたゾンビ映画は初めてみるので、そこそこ怖かったです(笑)
予想に反してちゃんとしたゾンビ映画やったので得点高め( ¤̴̶̷̤́ ‧̫̮ ¤̴̶̷̤̀ )