海街diaryのレビュー・感想・評価
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梅酒と父親で繋がる4人姉妹の絆
最初から最後まで、緩やかなペースの是枝作品の中では、本作は好きな作品で す。 原作を全く知らないが、原作を上手く映画に転化出来たのではないだろうか。 季節感のメリハリ。四人姉妹のキャラの違いがはっきりしていてすっきりした作 品に仕上がっている。しかし、126分は長すぎます。最後のほうは、いつエン ドロールが出るのかと思いましたが、退屈はしていない。出演者が豪華だった。 大竹さんが出てきた時は、他の女優でもよいかなと思った。男性陣、加瀬さんも 堤さんは作品の波長に合っていた。堤さんの「前に出過ぎない役回り」は良く、 最後幸と海岸で別れる去り際の場面もすっきりしていて良かった。「桜のトンネ ル」は、なぜか岩井作品を彷彿とさせる。カメラ動きに菅野よう子氏の音楽が相 乗効果となっていて「気持ち良さ」が十分伝わってきた。綾瀬さんの役の幅が広 がったと感じた。
行間を楽しむ作品
劇場全体が、 落ちていました。
コミック原作のようですが、
未読で情報無しです。
ただ広告屋としては、
カンヌ国際映画祭で認められた是枝監督が
コンペ出品ということで、
見逃すわけにはいきません。
漫画の映画化は話を短くする分、
監督の主張が全てだと思っています。
今回も、そこに期待しました。
しかし、恐れていたことが...(笑)
内容はすべての状況説明が置き去りにされて、
あらすじをなぞっただけのドラマでした。
作品は、淡々としてホントに退屈でした。
よくありがちですが、
登場人物やエピソードシーンがが多すぎて、
個性も伏線の説明もできないまま、
ずるずると流れていくカンジ。
3姉妹の前に
とつぜん腹違いの妹すずが現れて、
だんだん仲良くなっていく。
2時間以上を使って、ただそれだけです。
真剣に生きている人のシズルや、
上手くいくはずもない悲哀、
人の温かさなどがきちんと描かれないまま。
全篇に流れているのは、
幸せすぎる上っ面な姉妹愛。
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すずの今までの気持ちも、
親戚関係も、遺産のことも、
触れぬまま
突然鎌倉で暮らし始めるなんて、
作品に入り込めません。
登場人物の設定や脚本も残念で、
一切感情移入ができませんでした。
不倫された母の親は
「不倫された自分が悪いんでしょ」なんて言うし
姉たちは「すずを生んだ父親は優しいね...」
なんか、ええっ?ってカンジです(笑)
姉妹の両親の性格も、
これまたよく分からない。
かわいい娘3人を捨てて、
そのまま何年もほっておけるものなのか。
もう人として、おかしいです。
その娘が不倫してるのも、
なんか嫌でした。
是枝監督はいったい、
何がやりたかったのでしょう。
ただ淡々と鎌倉の四季を描くことで
小津調といわれるのもあんまりです。
フジテレビに踊らされ、
有名女優を起用してヒット作が欲しかったのかな。
そんなスタンスで駄作を作ったら、
漫画家さんに失礼では。
ただこのような邦画でいつも救いなのは、
美しい日本の風情です。
田舎の自然に、鎌倉に、海に、和食に、
日本家屋に、打ち上げ花火に、浴衣に、桜。
広告出身のカメラマン、
瀧本幹也さんの撮った日本美は
世界に自慢できるほど、素敵でした。
けどそれだけじゃ、カンヌは穫れません。
パブリシティでは
カンヌで拍手喝采との
都合の良い記事がばらまかれていますが、
よほど酷い作品でないかぎり
立ち上がって拍手するのは当たり前。
現地の批評家たちの評価は、
ほとんどがが5段階評価の1つ星という
厳しい評価でした。
けど綾瀬はるかさん、長澤まさみさん、
夏帆さん、広瀬すずさん姉妹をはじめ
キャストはよかったです。
彼女達のファンは、楽しめると思います。
満員の劇場で気がつけば、
両隣の女性は熟睡。
前のおじさんも落ちていました。
ああ、俳優陣は素晴らしかったのに、
もったいない時間だったな。
今宵は久々に辛口過ぎて、
ホントにすみません。
三姉妹と年の離れた妹の物語
はじめは興味なかったけど、劇場の予告や映画.comを見ているうちに、気になりチェックしていました。
観てよかったです。
日本の映画の象徴です。
退屈な展開に見えて、飽きさせない。
話には人間模様や心の葛藤があり、景色も綺麗でスクリーンにくぎ付けでした。
伏線もたくさんあり、目が離せませんでした。
音楽も映画になじんでいました。
話の展開に端折ったところがあり、このシーンの続きをもう少し見たいなぁと思いました。
台詞の言い回しに「アレ」というのがよく出てきて想像を掻き立てました。
そして姉妹になる
吉田秋生の原作が好きで、是枝監督が実写映画化すると聞いた時はそりゃあ小躍りしましたね。嬉しくて。こりゃ間違いないだろうと。期待を裏切らないだろうと。だから絶対観に行こうと。決めていたんですね。で、観に行って参りました。
いっやあ素晴らしかったです。もう一度言っておきますね。いっやあ素晴らしかったです。
原作の持ってる雰囲気をしっとりとね、しかもこんな軽やかに再現できるものなのかと。
いやなんでしょうね、この空気感ね。
原作を超えてるかもしれないという。んー、んー。あ、映像と漫画じゃ媒体違ってるし、目に映るもの、与える印象が変わるのは当然ちゃ当然ですね……う~ん、原作超えとはまた違うかな。「是枝裕和フィルターで通した海街diary」とでも表現すればいいのか。
ま兎に角、心地が良すぎましたね。ずうっと観ていられるというか。
あの、なんていうのかな。「映像美」とか「ゆったり流れる景色」とか「市井の人々」とか「大自然」とかね。そういう系統の映画だったらば、これより素晴らしい作品は一杯あるんですよ、別に。
でも、そこの要素は必要ではあるんですけども、要するに、この映画を唯一無二にしてるのは、あの四姉妹なんです。あのキャスティング。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず。この四人が集まったのはもう奇跡です。この瞬間、この時代でしか集えなかったんじゃないのかな、てぐらいにカッチリとはまってる。奇跡中の奇跡。目の保養、ていうと少しイヤらしいのかもしれないけども。スクリーンに映るのは美女ばかりな訳でしょ。しかもキャラクターとしてちゃんと動いてる。アイドル映画でもない。そして物語は現実的で辛辣で。なのに流れる場面はゆったりと心が落ち着く。
この映画、ラストは四姉妹の後ろ姿で幕を閉じるんですけども、実は自分、そこまでは笑顔で観てたんですね。だけど鑑賞後、劇場を後にした途端に涙が突然流れて止らなくなったんです。
これ、何なんだろうと。
深い部分で、何か胸に突き刺さってんだろうなぁと思って。
そういう体験が出来る映画なんです。
またひとつ、宝物になったなあ。
ほっこり
吉田秋生さんの世界だった♪
待望の公開。
早速観に行った。
結論から言うと、
いい♪
吉田秋生さんの世界だった♪
そもそも是枝監督が、
海街diary原作の第1作を読んだときに
「これを他の人に映画化されたくない!」
と思ったそうだから、
監督自身の原作への思い入れとリスペクトは相当なもの。
愚直と言っていいくらい、原作の世界を忠実に描き出そうとしている。
もちろん、
単行本にしてすでに6巻出版され、いまだ継続中の連作だから、
わずか2時間かそこいらで描ける範囲には限りがある。
軸は、第1作「蝉時雨のやむ頃」
つまり、「すず」が鎌倉に引っ越してくるまで。
そしてそれ以降、登場人物の数だけある物語のなかで、
すずの物語を中心に、海猫食堂の幸子さんの話を加え、
その他は基本的にカット。
まあ当然のことで、文句を言う筋合いではない(言ってる人もいるけど)
最初はどこにも自分の居場所がないと感じていた「すず」が
「ここにいてもいいんだよ」と言われて居場所を見つける物語。
縁先の庭の
三姉妹の母が生まれた年に植えた樹齢55年の梅からつくる梅酒が、
いろいろと象徴的。
一見大きな事件は起こらないように見えるかもしれないが、
人は死ぬ、
あるいは死なないまでも、いつかは別れがくる、
姉妹で仲よく喧嘩しながら祖父母以来の家に共同生活しているこの暮らしもいつまで続くか分からない、
という薄氷の上で人生は送られてゆく、
でもそれでも人は、笑おうとしながら、
ともに生きる道を見出してゆく、
そういう物語。
映画化に関して言えば、
長女の「シャチ姉」は、綾瀬はるかさんではちょっと柔らかすぎた気がする。
すずも、「シャチ姉似」のキツい部分が、ちょっと描かれてなかった。
その辺が、ちょいと残念。
でもそれ以外は、まさに原作の世界が眼前に展開してした。
ずっとその世界に浸っていたかった。
きれい
何気ない景色が美しい
きちんと心に伝わる映画
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