劇場公開日 2014年10月18日

拳銃と目玉焼のレビュー・感想・評価

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3.0低予算ヒーロー見参!

2025年10月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

<映画のことば>
「正義は見返りを求めず、か。」
「愛は…でしょ。」

本作の安田監督は、低予算で味わいのある映画を製作する方ですけれども。
そういう言い方をすれば、志郎のユキに寄せる想いの熱さに、町工場の「ものづくり」の技術がミックスされて生まれた「正義と愛の低予算ヒーロー」の物語とも評せると、評論子は思います。

佳作だったとも思います。

(追記)
子供心に不満は抱いていても、母親が心を込めて朝食に用意していた目玉焼きは、志郎にとっては、忘れることのできない味だったのでしょう。

ユキがアルバイト先の喫茶店で焼いていた目玉焼きは、彼にとっては「ユキに対する想い」という調味料がたっぷりとかかった味付けだったほか、母親への思慕でもあったことでしょう。

そこに、「もうひとつの愛」があったことを感じ取ったのは、独り評論子だけではなかったことと思います。

往時は一個だった目玉焼きの目玉―。しかし、ユキがこのお店で焼いて出していた目玉焼きの目玉は二個に増えていたのは、志郎の子供時代に比べ、このニッポンという国の経済成長の証(あかし)と、評論子は受け取りました。

以上のとおり考えると、本作のタイトルに「目玉焼き」が入っているのは、やはり、それなりの含意があったのだと、評論子的には、納得もしました。

(追記)
本作のタイトルに関わって、もう一つ言えば、この「拳銃」は、マズイんじゃあないでしょうか。

チンピラどもを、こんなにも簡単に片付けるほどの殺傷能力があるのなら、そもそも法律の規制に引っ掛かりそうです。

いかに「おやじ狩り」狩りのために開発したとはいえ、それを使った志郎も(発射罪:銃刀法)、それを作った町工場の社長さんも(許可事業者以外の製造罪:武器等製造法)、手が後ろに回らないか、心配になってしまいます。

令和7年の時あたかも、ニッポンの警察は、クレーンゲームの景品として輸入された中国製のおもちゃの拳銃「リアル・ギミック・リボルバー」の回収に躍起になっているという、当(まさ)に「その時」でもありますから。

(追記)
志郎が子供の頃に遊んでいた、仮面ライダーのビニール人形。
彼にとって「正義の味方」は、何と言っても仮面ライダーだったのでしょう。
最後の最後のシーンで、問われて名乗ろうとするシーンで「仮面…」だけで際(きわ)どくカットしたのは、著作権に配慮するという「大人の事情」だったのだろうと、評論子は思いましたけれども。
しかし、その余韻はたっぷりと味わうことのできた「粋(いき)な計らい」だったことも、間違いのない演出だったと考えます。

(追記)
心の内底から想う男性がいる女性が、その男性を心の内に秘めながら、いかにその男性のためだとは言え、他の男性に体を許すということが…果たして実際には、あり得るのでしょうか。

ユキがあの職業(巷間では、それは「人類最古の職業」とも言われる)を選び取っていたということは(映画のストーリーとしてはともかく)現実味は薄いのかとも思われてしまい、ちょっぴり作品のシズル感が損なわれていたようにも、評論子には思われました。

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talkie

4.0ヒーローとは

2025年10月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

幸せ

驚く

ヒーローとは見返りを求めぬもの

カッコいいヒーローも寂しいし誰かに「ありがとう」と言ってほしい時もある
ヒーローは孤独なのだ
多くの幸せを願うなら己の幸せは諦めねばならない

なんて真面目くさって見る映画じゃなくて
ザックバランに楽しんで見ましょうね
『侍タイム……』でこの監督を知ってしまったからには他の作品もとうぜん見たくなりますよね
『ごはん』も私の好きな作品になりました
のどかに見えて実情はとても大変なお仕事の米農家さんのお話、ものすごく勉強になりました、特に今年はなおさらです
そしてこの作品

ほんとにどんな話か分からずにTSUTAYAさんで借りましてすかさずプレーヤーに乗せて鑑賞しました
安い機材でも技術と工夫で映画は成立するのですね
後は情熱ですかね
何だかフツーに作品を楽しんでいました
監督の好きな映画は何だろう?
役者さんは誰が好きなのだろう?
好きな監督は?
最初にハマってしまった映画は何?

まだまだ監督の作品を楽しみたいですね

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カルヴェロ

2.0プロトタイプ高坂

2025年9月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

新左衛門。テンポはあまり良くない。良かったのは割とリアルな展開と、黒いプロテクターの出来位。あー後、想い人をデリヘルで呼ぶのは切なかった。

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トミー

ゆうこ殿に何という役をさせていたんだぁ~

2025年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督の過去作を辿る旅、続いては初監督作の『拳銃と目玉焼』です。8万円のカメラと750円のライトで撮った製作費750万円の手作り作と言われています。

 秘かに思いを寄せる女性の為に気弱な男が悪の組織に立ち向かうというヒーロー映画です。でも、そこは安田作品なので緩さとクスクス笑いを交えつつ「映画で楽しんで下さい」のサービス精神一杯で作品は進みます。 しかし・・

 『侍タイ』→『ごはん』の順に安田監督作を観て来ると、

 「我々のゆうこ殿(沙倉ゆうのさんの『侍タイ』での役名)に始めは何という役をさせてたんだ~!」

と3割位は本気で怒りが沸々と湧いて来ました。女優さんは仕事なんだからどんな役でもこなすのが仕事とはいえ、

 「こんなゆうこ殿を観るのは辛い~」

と目を覆いたくなります。

 「でも、時を追う毎に作品も俳優さんも前進してるなぁ」

と偉そうに上から目線で思うのでした。

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La Strada

2.5ヒーロー映画に対するアンチヒーローな物語

2025年8月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

下らない内容と言えばそうだし、ベタと言えばベタです。

でも、ヒーロー映画に対するアンチヒーローな物語として、結構練られた設定だとおもいました。

低予算の自主制作映画というクオリティの限界が残念なところ。
楽しめましたけれど、直ぐにもう一度観たいとは、今は思いません。

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ねこたま

2.0重苦

2025年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

低予算の自主製作で大ヒットした「侍タイムスリッパー」(24)の安田監督デビュー作ということで観賞しました。「侍…」以上の手作り感は気になりませんが、主人公らが痛々しくて観ていて歯がゆかったです。「侍…」では、突然のタイムスリップというあり得ない境遇に戸惑いながらも適応していく新左衛門(山口馬木也)が魅力的で、コミカルなシーンも多く、武士としての矜持も活き活きと描かれていて痛快かつ感動的で大いに楽しめましたが、今作は全体的に重苦しい雰囲気でエンタメにしては物足りない印象でした。単に自分の好みのせいかもしれませんが…。

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赤ヒゲ

4.0意外とよかった

2024年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

墨田区のStrangerというミニシアターで初鑑賞。
新しいこともあり、綺麗でおしゃれなこじんまりした映画館。
自宅から徒歩圏内なので、これからも利用したいと思います。

侍タイムスリッパーの安田淳一監督作品。
事前調査しないで、ストリーもまったく知識ない状態で鑑賞しましたが、とても面白かったです。
侍タイムスリッパーもそうですが、脚本がしっかりとしているので以外な展開におどろきました。この監督は凄いですね。次回作に期待したいのと、もう一つの監督作品「ごはん」も観たくなりました。

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koji

4.5やっと観られた!

2024年12月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

侍タイを観てから、安田監督の作品を全て観たくて、ごはんはすぐに観られたけど、拳銃はDVDも売り切れてしまっていて、諦めていたのだが、忘れた頃に菊川でやっていてギリギリ今日観る事ができた。

さて、この作品も笑いと共に話が展開してゆくという安田監督の持ち味が十分に発揮されていた。

男の純情は、見方によっては滑稽だが、裏を返せば悲哀とか哀愁とかがある訳で、どこまで笑い飛ばすか、観客によって温度差がある。
「1番長いやつで…」のセリフ、僕は笑えなかったが、高らかに笑っている男性もいて、複雑な気持ちになった。

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し

4.0うぶな男の恋物語

2024年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

低予算の自主映画とは思えない仕上がりです。やはり映画の肝はホンですかね。ヒーロー物っぽい作りですが、結構いい年齢なのに、女性に対する気持ちがうぶな男性の淡い恋物語です。ちょっと切ない終わり方。オヤジ狩り撃退に用意したマヌケな秘密道具たちが、最後にうまく効いていますね。
「侍タイムスリッパー」の安田監督作品なので、同作を見ている方であれば、ヒロインの沙倉さんをはじめ、両方に出演されている俳優さんも多いので、すでに顔なじみですね。丸顔さんも出てきます。
サンテレビの深夜番組でお馴染みのネオン看板に、思わず笑ってしまいました。
現場に置いてきたカブで足がつかないか、という心配が残りますけどw。

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豊島区のはずれ

4.5侍タイつながりでやっと見ることができました。

2024年12月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

幸せ

「侍タイ」「ごはん」に続き、未来映画社作品巡礼。
相変わらずの、高品質。笑いと人情が入り混じる、丁寧に作られた作品です。
変身後の姿はロボコップをオマージュしていると思えるが、中身は正反対で弱い中年オヤジ。そこに同じ中年オヤジとして親近感を感じる。
もっと応援したくなりました。

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morihide