「洗脳計画であなたのヘタレなカレシもウルトラなエージェントに!?」エージェント・ウルトラ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
洗脳計画であなたのヘタレなカレシもウルトラなエージェントに!?
こんなカレシは嫌だ!
片田舎のコンビニでバイトするダメ青年。
性格はウジウジ、ナヨナヨ、神経質、小心者。
恋人とハワイ旅行の直前、トイレに籠ってドタキャン。
僕は木で、君は車…なんて訳の分からない事を言う奴。
不審な男二人を瞬殺しちゃう奴…!?
冴えない青年が超人的なアクションを披露!
彼は何者…?
ダメ青年は仮の姿。いざとなるとスーパーマン…?
それとも中年アクションでよくある元凄腕のスペシャリスト…?
だが、本人は自覚ナシ。
彼は実は…
CIAが50年代~60年代に実際に極秘裏で行っていた洗脳実験“MKウルトラ計画”。
映画やTVドラマやアニメでもネタに。(『陰謀のセオリー』『RED/レッド』など。Wikipedia調べ)
これを題材にしたポリティカル・サスペンス・アクション…ではなく、
アクション、コメディ、ラブの娯楽作に。
コンビニに現れた謎の女が言った意味不明の言葉。
これが覚醒暗号。
ヘタレ青年が身体スキルだけ別人に。
スプーンで男二人を殺し、銃の扱いや格闘もプロフェッショナル級。
ジェシー・アイゼンバーグがキレッキレのアクションを披露。
今回はマシンガン・トークは控え目だけど、ヘタレな役所は十八番。
ヘタレなくせに、ちゃっかりクリステン・スチュワートみたいな恋人がいる。
時々呆れやうんざりもさせ、喧嘩もするけど、見捨てず支える。
羨ましいぜ。
冴えない青年にしっかり者の恋人。出会いは何よ?
実は…
恋人もCIAの人間。監視役。
CIAでこの計画を巡って内部対立。計画を揉み消そうと刺客を送り込んでくる。
あらぬ濡れ衣を着せられ、全国指名手配に。
被験者と監視役。真実を知ってショック…。
が、恋人は一緒に過ごす内に、いつしか本気の愛に。
木は私で、あなたが車。
裏切り者として捕らわれる。
CIAの陰謀を潰し、恋人を救う事が出来るか…!?
確かに娯楽作ではある。
が、痛快で面白楽しいかと問われると…。
アクションはかなり激しい。痛々しいバイオレンス。
ハラハラドキドキのスリルたっぷり…とはいかず、コメディも今一つ弾けない。
シリアスにしたいのか、コメディにしたいのか。それでもラブは突き通す。ちとアンバランスな印象を受けた。
色々あって…
お洒落に決めたラスト。続編匂わせるも、次の任務はナシ。
本作含め前後で、計3度共演のアイゼンバーグとスチュワート。
まあ、その軽快なやり取りでも楽しめれば。