「さすがに借りてきたティーガーはツインメリットコーティングできないよね」フューリー もさくさんさんの映画レビュー(感想・評価)
さすがに借りてきたティーガーはツインメリットコーティングできないよね
確かに戦争映画としては良くできてるけど、唐突にブラビがSSって云う下りがちょっと気になった。
SS親衛隊には、反共の人たちで構成されたドイツ人ではないSS親衛隊もいたし、この親衛隊と国防軍に関しては、今でもよくわからない。
走行可能なティーガーは、北アフリカで病気で戦地を離れたロンメルの後釜として赴任したアルニムが出した戦力強化の条件として、チェニジアに配備された20台のタイガーのうちの1台。
初期型みたい。
ただ、大戦末期の1945年4月に登場するティーガーなら、搭乗員は自分の戦車の弱点熟知しているはずで、おめおめと背後はとられなかったと思う。
この頃のティーガーは、航空機にねらわれやすいから、迷彩とツインメリットコーティングしていたと思うけど、借り物だから無理だよね。
ドイツの戦車は、殆ど航空機に撃破されたと聞いているし、連合軍の航空機に凄い神経を尖らせていたから、ティーガー単独では行動せずに、必ず対空車両のヴィルベルヴィントやsdkfz7の1後期とかを配備していたと思う。
まだ存命の(94歳!)オットー・カリウス(当時のドイツティーガーのエース)が観たらなんて云うだろう。
この頃ドイツ国内にいたのはG軍集団で21軍と10軍(ロンメルの北アフリカの軍も21軍と10軍だった気がするけど)。
ただし、殆ど戦力にはならなかったと云う。
ヒトラー最後の12日間と西ドイツ映画のスターリングラードをみれば、当時の悲壮感がもっとよく判るかもしれない。
でも、アメリカ映画としてはよくできている。
十字路は神に対する象徴?
なんとなく、最後はアラモの砦が頭に浮かんだ。
ドイツ軍の民間兵の女の子は、ヒトラー最後12日間を思い出した。