「It's my home. インパクト大の戦車戦!」フューリー アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
It's my home. インパクト大の戦車戦!
最近戦車関連にハマっていて色々と観初めているのですが、本作は本当に凄かったです。さすが博物館から本物借りてきているだけあって良くできてますわ。
序盤の闘いから市街地まで、中盤のシャーマンvsティーガー、そして最後の戦闘とガッツリ戦車を堪能できます。まぁ、最後の戦車に籠城しての闘いは既に戦車が動けない状態だったのですが、中盤のシャーマンvs ティーガーの闘いは大戦中の戦闘をリアルに再現しているようでメッチャ手に汗握りました。撃ってもあまりダメージにならない丈夫なティーガーに対してシャーマンは一撃でやられ、味方がドンドン減っていく中で装甲の薄い後ろまで回るりこむまでの緊迫感。戦車内のやり取りもちゃんと観れるのでこっちまで緊張が伝わって来ますし、戦車同士の闘いの迫力が半端ないです。すっごいリアルで、実際にこういう戦闘が行われていた事が伺えます。
"ウォー・ダディ"ドンを演じるブラッド・ピット。一本筋の通った戦車乗りの軍人が様になっています。新兵のマーチンにわざわざドイツ兵を殺させるとかメッチャ嫌な上司かと思ったのですが、殺しを覚える事が戦場で生き抜く為には不可欠だったから殺らせたのでしょう。戦争の現場をちゃんとわかってる行動です。
その他の隊のメンバーもシャイア・ラブーフ、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサル、ローガン・ラーマンと豪華です。私生活では問題児のシャイア・ラブーフが聖書を愛読する善い人ポジション。あ、スコット・イーストウッドもちょこっと出てたんですね。
しっかり戦争の悲惨さを描けているのは自身も海軍出身の経歴を持つデヴィット・エアー監督ならではですね。以前クリント・イーストウッドが「戦争を美しく語るものを信用するな、彼らは決まって戦場にいなかった者なのだから」と語っていたそうです。デヴィット・エアー監督は自分の経験に基づき、色々とこだわり抜き戦争の悲惨さを伝えてきていると思いました。戦争映画としても戦車映画としても良作でした。