「間違えられたお弁当」めぐり逢わせのお弁当 みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)
間違えられたお弁当
この白黒をハッキリとつけない中途半端な終わり方は、ハリウッド映画じゃまず有り得ないことだ。
本作がインドとフランス・ドイツとの合作映画だったからなのか。
主婦イラの上の階に住むおばさんは声のみ、病床に臥す父親は遠目に見える姿だけ、そして文通相手のサージャンはイラの前にとんと姿を見せない。
とにかくイラと共に、視聴者も監督の意図的な演出により想像力を容赦なく鍛えられる。
それでも主役の心情を語るモノローグに頼りっぱなしのフランス映画よりは、なんぼかマシだろう。説明過多は脳の働きを衰退させるからね。
また、初めて見るインドの弁当配達システムに思わず我が目を疑ったが、汁物を一滴も漏らさない気密性の高い四段重ねの弁当箱にホントびっくりさせられた。ティフィンと呼ばれるインドの代表的な弁当箱らしいけど。
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