「原作者も監督もカッコつけすぎ、薄味なのに」悼む人 トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)
原作者も監督もカッコつけすぎ、薄味なのに
毎度おなじみ、株主優待券を使って、東京・城東地区の映画見巧者が集まる某館にて鑑賞。
結論は、★★と標題に記したとおり。
原作は未読だし、読む気もしないが、そもそも原作者が何か気に食わない。カッコつけすぎじゃね? 映画とは無関係だけど。
さて、本作。思わぬ事件・事故で亡くなった人をその現場に訪ね、遺族や関係者に会うという主人公の姿を描くというテーマは非常にいい。
難しいテーマだと思うが、それに取組み小説、映画という作品に仕上げた手腕には素直に頭は下がる。
しかし、この映画に関していえば、どうにも中身が薄い。
主演の高良は悪くない役者だが、この役柄には合わなかったんじゃないかな。
彼には荷が重かった。主演をもっと異色のオーラを出せるような役者でやったのなら、こちらの見た印象も変わったかもしれない。
主人公の母親、大竹しのぶは適役だけど、もともとこの女優が好きでもないので、可も不可もなし。
ただ、石田ゆり子の幸薄い感じはよかった。
濡れ場は中途半端。もちろん乳も見せてません。見せたところでがっかりおっぱいだろうけど…。
あの寸止め感と熟女好きな人はいいかもね。
にしても、15年も前だが、同じ原作者のドラマ「永遠の仔」にも石田は出てたし、今回の映画の出演を原作者に直訴したとか…。テレビで映画の宣伝では天童と一緒に出ていてなんか怪しい関係? ま、いいっすけどね。
他には、鳥肌実の起用は秀逸。よくキャスティングしたよね。それは評価したい。
中身の薄い映画の中で、彼の演技は光っていたよ。
ま、堤監督はやっぱり「TRICK」の流れの作品で笑わせてくれたほうがいいと思うな。
彼がマジになった作品はダメ。不向きです。
あ、鳥肌じゃなくて井浦新な。