「悼むことの意味」悼む人 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)
悼むことの意味
天童荒太のベストセラー小説を堤幸彦監督が映画化。堤監督の演出が冴え渡った作品で、高良健吾が事件や事故に巻き込まれて亡くなった人々を「悼む」ため全国を放浪する青年・坂築静人を演じているが、かつて夫を殺してしまった女性、静人を追う週刊誌記者といった人物が織りなすドラマを通し、人の生や死、罪と赦しを描いている。作品を鑑賞すると、「悼む」ことの意味を、意識の奥底に潜り込んでじっと考えずにはいられなくなる。高良、石田ゆり子とともに、椎名桔平の好演も忘れられない。
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