虐殺器官のレビュー・感想・評価
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原作読んでる前提な作品
原作を読んでない私からすると説明不足過ぎ。急展開過ぎ。映画だけ見ただけでは???て場面が多すぎます。重要な出来事が台詞だけで済まされているから余計伝わりにくい。肝心の虐殺だって主人公達の虐殺ぶりが目立ち過ぎてて霞んでしまっています。 原作は面白いのかもしれませんが映画としてはその場しのぎで話が進む薄っぺらい作品だと思います。 あまりにも映画としての出来が酷かったので監督について調べてみたら作画等の経験が豊富な方だったのですね!納得です。たしかに戦闘シーンなどの描写は近未来FPSを彷彿とさせスピード感に溢れていました。
高い完成度
難解なストリーをよく2時間以内にまとめた、完成度は高くすばらしかった。原作の内容はほとんど忘れていたが、見ているうちに徐々に思い出されてきた。結局人間の脳の中には生存本能としての虐殺をつかさどる器官が存在すると言うことなのか。しかしこのストーリーの中でも誰も頼んでもいないのにアメリカが一生懸命やってくれているが、トランプ大統領になって極端なモンロー主義に陥り世界のリーダーを投げ打ってしまえばどうなるのだろうか、日本なんかも随分アメリカにただ乗りしてきたんだんあと思うし、もし仮に中国が世界のリーダーになったりしたらと思うとぞっとしたりもする。これで伊藤計劃の3つの遺作が全てアニメ化されたわけだが、屍者の帝国だけが失敗作に終わってしまったが、それは後を引き継いだ円城塔が悪かったのだろう。
レビューをし、言葉にすることで映画は完成する
屍者の帝国、ハーモニー、そして虐殺器官。 全て原作を読み、コミカライズも読み、映画館で鑑賞してきました。 前二作に関しては、改変した事実よりも、それによって物語の魅力やメッセージ性が失われたように感じ、百点を付けられはしませんでした。 本作もまた、原作からの改変、というよりカットされた部分があります。 それは僕が原作を読んだとき、最も重要なシーンと思っていたし、アニメでどう表現されるか楽しみにしていたところでした。 それが無いと気づいたとき、かなり不安になりました。 が、結果として115分の上映が終わったとき、その改変について何の違和感も抱いていませんでした。 非常に合理的で、流れを断ち切らない良い変更だったと思います。 「言葉によって人間の行動を操作する」という事、それはつまり歴史の操作にも繋がるわけで、クラヴィスの言うとおり 「人間は言葉によって規定されたりしない」とはじめは思う。 しかしジョンの滑らかな語り口を聞いている内、その魔力に飲まれそうになる。 セリフ量が膨大ですが、今回はそれも気にならないくらい作画が素晴らしい。 ハーモニーではトゥーン調のCGが3割ほど使われており、「出来るだけ手書きとの差異をなくそうとした」と答えてらっしゃいましたが、ひと目見れば分かります。 何より、ラストの背景以外、際立って綺麗な作画が少なかったように思える。 屍者は全体的な作画は凄まじいが、物語の構成が窮屈だった為に、うまく入り込めなかった。 虐殺器官はそのバランスが絶妙で、常に高い作画を維持し、CGの必要なシーンでは遠慮なくCGっぽさを見せつけ、またそのクオリティもかなりのものだった。 紆余曲折あったものの、その甲斐あってかシリーズでもダントツの完成度だったと僕は断言します。 しかし、この映画の最大の面白さは、見終えたあとに色々な人に伝えたくなるのに、うまく言葉に出来ない点にあります。 面白かったとか、凄かったとか、それ以上の言葉が中々出てこない。 だからこそ、レビューやSNSによって、出来るだけ言葉にしようとすべきです。 この物語は、言葉によって始まり、言葉によって紡がれ、そして言葉により幕を閉じる。 僕らもまた、言葉を用いる事でこの魅力を語り継ぎ、「見たいものだけを見る」世界にそれを投じなくてはならない。 そうして初めて、僕達はこの映画を見終えた、と言えるのではないでしょうか。 最後に、スタッフロールにてマングローブの出来事についてのメッセージを入れていただき、ありがとうございます。 思わずウルッとしました。 僕達の方こそ、感謝しております。 出来上がって良かった。見られて良かった。 Projectは終わらない、との事ですが、果たしてこの先には何があるのでしょうか。 Projectの目撃者として、最後までついていきます。 伊藤計劃氏が、僕達へ向けて「提示」した虐殺の未来。 それを「預言」として受け入れるのか、「宣言」として抗うのか。 「預言」に思えてしまう程なのか、つまり物語としての威力がいか程かは、是非スクリーンで目撃して欲しい。
個人的には満足
伊藤計劃らしい難解なストーリーだった。たが、ハーモニーも同じだったが、社会的メッセージがあり、考えさせられた。考えて映画を見る人向けだと思う。 戦闘シーンや人物描写は見事だった。実写でやっても迫力が出るだろう。アメリカ人にやってほしい。ハーモニーのようにシンプルで憂鬱な展開が続いていくのではなく、色々なものが詰め込まれたような感じがした。ハードな描写が多く、子供を何も感じず撃ち殺しまくるシーンなどはみていてキツイ。だが、そういう世界観の人達をうまく描けていたと思う。色々な要素をうまく消化はしきれていたが、さいごはどのようにハーモニーの世界につながっていくのか、描写が欲しかった気がする。 EGOISTのエンディングテーマは最高だった。
フジ系アニメのお節料理
いわずとしれた『ノイタミナ』レーベルの作品。いろいろ紆余曲折を経ての完成である。原作未読なので、あくまでも映画作品としての感想なのだが、色々なテーマが、今まで観てきたこの手のSFサイコサスペンス系のジャンルとしての重箱をギッチリと詰め込んだ、ラーメン二朗もびっくりな『マシマシ』な感じに仕上がっている。原作発表がもっと昔ならば、これが元で、他の映画がこれをモチーフにしたのではないだろうか、そこはよく分からない。それ程、どっちが先か後かは置いておいて、概視感が付きまとうプロットではある。 一人の人間が世界を動かしているという、今流行りの『オルタナファクト』からの日本人が好きそうな発想から、他の要素も織込んでのターボ感がかかるのだが、しかし、結末に向かうにつれ、段々雑になる人間関係の変化や、ストーリー展開の崩壊とまではいかなくても、スッキリとは結びつかない、いわゆる腑に落ちない流れも、少々落胆な感情を持ってしまう。大風呂敷を広げて、ここから回収するといっても、収拾が付かないような。。。 とりもなおさず、専門用語の連発で、それがどれ位作品としてのフリなのかもよく分からず、乗りこなせず落とされてばかりのロデオショーなイメージだ。 もう少し、テーマやギミック、ファクター等を丁寧に編集願えればなぁと、思ってたら、そう、これは映画じゃなく、それこそ『ノイタミナ』枠で、1クールで、じっくり放送したらいいのにと思う。それかOVA。 いずれにとても情報の洪水の中で、まるで手から水がこぼれ落ちるような忘却の中、ビールの“バドワイザー”が、チェコの“ブドヴァイゼル”に由来してる情報だけは、指に引っかかった(苦笑)
これを待っていた
前作から随分待ったが、何より上映されてよかった。伊藤計劃のSFとして申し分ない。胸の内が引っ掻き回される。随所にあるリアリティが「いや、お前こっちくんな!フィクションだろ!!」と焦らせ、ルツィアはよく描かれていた。 ロトスコープなんて技法があるが、そんな真似でもしたのかってぐらいな力の入れよう。キャラデザの力ってでかいもんだ。
満足!
映画館で、原作を読んでない人は眠そうにグロいって、言ってましたが、読んでから見た者としては、大満足です。 原作の雰囲気がしっかり出ており、映画にしては難しい会話が続いても全く苦にならない。 頭フル回転させて見てたら、あっという間でした。 アクションおしだけじゃない、SFっておもしろい!
原作読了が前提のよう
原作既読の他の方のレビューを拝見すると 大変に満足されているようです。 私は原作未読の状態で鑑賞しましたが、 何が言いたいのかわかりづらいセリフや モノローグ・ナレーションで無理やり説明される ストーリー、何故あるのか分からないシーン に大変なおいてきぼり感を感じました。
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