「尺が足りない」虐殺器官 オセロットさんの映画レビュー(感想・評価)
尺が足りない
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二回観てきました。
まず、作画は素晴らしかったと思います。とても綺麗でディティールも細かく、リアルなSFの世界観が見事に表現されていました。伊藤計劃氏が頭の中で想像していたものとは勿論ある程度違いはあるのでしょうが、文章からあそこまで映像を創り出せるということに改めて驚嘆しました。
ただ、クラヴィスの過去についての話は削るべきではなかったのではと思います。あれがなければ、クラヴィスの命に対しての葛藤が描ききれませんし、また、あそこまでルツィアに惹かれた理由が説明できません。尺の問題で仕方なかったのでしょうが、そこが残念です。小道具なんかについても、原作未読だとよくわからないのではないかと思う部分がありました。
原作を過度に持ち上げたいわけではないのですが、やはり小説の方が面白かったです。未読の方は映画の後にでも是非読まれることをお勧めします。
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