「リアルなアメリカ社会のSF!」虐殺器官 chaさんの映画レビュー(感想・評価)
リアルなアメリカ社会のSF!
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舞台の中心として置かれるテロの反動で国家第一主義が過激になったアメリカ社会というのが現在のトランプ大統領下のアメリカに沿っているように感じられるのがすごい。原作が2009年で制作は2015年の映画なのに。
そして主人公の所属するアメリカ暗殺部隊の装備が格好良い。乗務員が降りた後は溶けて無に帰したり、海に入れば魚の形になり泳げるようになる乗り物などSF好きの魅力たっぷりなガジェットがたくさん出てきます。
映画と原作を比較すると、主人公の母親のエピソードを全て消し去った分、複雑な部分が無くなって原作よりも映画は分かりやすくなっていると思います。ただ個人的には主人公のルツィア(本作のキーパーソンとなる女性)に対する執着は母親あってこそだと感じていたので、ちょっと残念でした。
それでも全体を通して面白かったです。ただ流血表現だけでは言い表せないレベルのグロテスクさなので、それが苦手でない方にお薦めしたいと思います。
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