「やるね!ヤルマリ・ヘランダー監督。」ビッグゲーム 大統領と少年ハンター 年間100本を劇場で観るシネオさんの映画レビュー(感想・評価)
やるね!ヤルマリ・ヘランダー監督。
サミュエル・L・ジャクソンが
好きなので、鑑賞。
導入から
北欧フィンランド山岳地帯の
壮大な自然が映し出される。
大スクリーンでの光景に息を飲む。
音楽も雄大で素敵。
丁寧なカメラワークだし、
大統領のエアフォースワンも
リアリティあるし、
爆撃シーンも大迫力。
撮影手法もVFXも、
きちんとお金もかけている。
低予算のB級映画だろうと
勝手に思っていたから、
ちょっと以外。
いい意味で裏切られ、
前半からワクワク。
ダメダメという珍しい設定の大統領に、
大人になりたいけど認められない少年。
そんなおざなりなキャラの対比が、
実に 分かりやすい。
コミカルなサミュエルも楽しいし、
フィンランド人の少年役
オンニ・トンミラが、
とても存在感があって良かった。
撃ち落とされた エアフォース1から
脱出した大統領を
ジャングルで13歳の少年が助ける。
テロリストから逃げるサバイバルの中で
だんだん絆が生まれる。
話の展開もいたってシンプルで、
頭を使わないで入り込める。
エンタメはこうでなくっちゃね。
監督が観客をきっちり
楽しませようとしている姿勢には
とても好感がもてる。
ヤルマリ・ヘランダー監督は
若干2本めの新人。
デビュー作である異色の
クリスマス・ホラー・ファンタジー
「レア・エクスポーツ」で
国際的に注目を集めた人らしい。
フィンランド映画界、期待の星だ。
ちなみにこの映画にも
オンニ・トンミラ少年が
出てるみたいだから、
ビデオでチェックしたいな。
とにかくこういう映画は
ツジツマなんてどうでもいい。
91分という手頃な尺で、
ポップコーンを頬張りながら、
笑ってドキドキして
意外なオチに驚いて
ちょっとだけジーン。
親子で観るのも、
カップルで観るのも良し。
万人が楽しめる
良作なエンタメだよ。