劇場公開日 2014年6月28日

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「尊重しあう心」マダム・イン・ニューヨーク toさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0尊重しあう心

2025年5月12日
PCから投稿

インドの社会情勢も例外なく
女性の立ち位置が内でも外でも
尊重されないでいる。

意思表明をしようにも場所や機会がなく
周りの決めつけで成り立ってしまっている。

主人公のシャシも自発的に
やりたいことを見つけても
家庭を守りなさい、
家族の為に尽くすことが幸せという
保守的な考えがいまだ根付いている。
失敗したり、挫折したりわざわざ
リスクを負って挑戦しなくてもという
意見もわかるけどね。
まあシャシのやりたいことは趣味の延長線上
だから大したことではないけど
娘の友達の母親から
「うちの娘がシャシの手料理を食べて
美味しいと。あたしへの当てつけかしら?」
みたいな描写があり、要らぬ火種を生むこともある。
こちらが善意でモノを言っても、モノをあげても
誤解を生むだけ。
知らず知らずのうちに人は傷つけているだと。

インドもこれから日本みたいな
閉鎖的な地域社会になっていくのかな。
インドはカースト制度があるからその影響が
色濃く出ているのかもしれないけど。

シャシの惹きつける魅力が凄い。
お母さん感もあるし、一人の女性としての
色気もある。よう見つけたな。
シャシの繊細な心理描写も丁寧に描かれていて
インド映画もこういうの作れるんやなと思った。
自己肯定感を取り戻す映画なので
イエスマンが好きな人は見てみては。
新興国の女性はぜひ見ていただきたい。

to
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