劇場公開日 2016年3月25日

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「各々が心の中に『守りたいもの』を抱えて立つ証言台。ドラマを観る様な感覚での鑑賞をオススメ。」砂上の法廷 アルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5各々が心の中に『守りたいもの』を抱えて立つ証言台。ドラマを観る様な感覚での鑑賞をオススメ。

2022年1月26日
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鑑賞方法:VOD

単純

知的

難しい

黙秘を続ける被告人の弁護士ラムゼイ役キアヌが孤軍奮闘する法廷サスペンス。重いテーマではあるが、思いの外に淡々と進む裁判。肩肘張らずにサラッと観るのが良い。

語らない被告人マイク、殺された父ブーン、その妻でマイクの母であるロレッタ。そして、マイクを有罪とするべく偽証罪にならない様に証言する証人達。

ラムゼイは冒頭から裁判に勝つ為の戦略も明確にしており、展開は正にその流れを追っていくのだが、陪審員達の心情をどの様にひっくり返すのかを見ていくのが面白い。

法廷という"砂の上"にそれぞれが構築しようとしている"正義"。その脆さ、無意味さが垣間見える。終盤までほとんどセリフの無かったマイク演じるガブリエル・バッソのラストの激昂と表情は素晴らしかった。

『無罪』とは何か、『真実』とは何か、そして『裁判』とは何か。少しずつ少しずつ、ゆっくりとこの映画の表現したい本質が見えて来る。。。のだが、演出、脚本共にもう一捻り出来た感は否めないのも確か。

「犯人が分かった」「先が読めた」等だけで評価してしまうのは勿体ないオススメの良作。

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アル