イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のレビュー・感想・評価
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本当の話
時系列が交錯して複雑なストーリー進行にも関わらず違和感なくついていける仕上がりは見事でした。
国のヒーローに対するアフターケアが全くないとは何と薄情な結末。ある意味彼自身が戦争の最後の犠牲者と言えるでしょう。
全く知りませんでした
実話ベースとの事に驚きました。第二次大戦中、暗号を解読する為に天才数学者達の苦悩の物語が有ったとは。カンバーバッチは今回も見事にハマり役ですし、物語もテンポ良く進み、オープニングからエンドロールまで一気に観終わった印象です。難解な映画にはせず、エンターテイメントとして纏め上げた監督の手腕でしょうか。
みてよかった。
サブタイトルがついてるとしょぼく見えるので見に行こうかどうか迷ったけれども見て本当によかった。
途中嗚咽です。脚本が素晴らしい。突出した頭脳はそれだけでも生きづらい。しかし頭がいいから判断も素晴らしい主人公たち。報われない天才のプロジェクト参加から始まり、途中回想交えて、三つの時代で彼の秘密に迫る。
役者もよかったけど、あとひとつ演出と編集が頑張れれば個人的には最高だったのにと。
もうちょい深くても
全体的に薄っぺらい気がした。
エニグマの解読方法はまぁ理解できないとしても、同性愛の部分だったり、研究仲間との結束力を深める場面だったりなんかはもうちょいあっても良かったのかなと
イミテーション・ゲームも理解不能だったし。難しいお話でした。
凄いことは凄いけど
全般的に凄い映画であることは理解出来る。
しかしながらどうも映画に入り込めなかった。
共感出来るところが話にもキャラにも無かった。
ところが隣で嗚咽してる女性がいて、「泣けるポイント、どこでしたか?」と聞いてみたくなった。
脚本と演出の巧みさ!
戦時下のイギリスを舞台にした実話で、天才数学者がナチスの暗号を解読する、という
普通に描いたら難解で重くなりそうなストーリーを、
誰もが楽しめるエンターティメントとして描いていて、
その脚本と演出の巧みさに、感心してしまいました。
他者と溶け込めず、誰からも言動を理解してもらえない、天才数学者の孤独・苦悩・葛藤。
そんな主人公がリーダーとしてチームをまとめなければならないシークエンスがあるのですが、
自分が変わることで周りとの関わりも変わり、
それが成果にも結びつく、という
「7つの習慣」の「インサイド・アウト」にも通じるような展開があり、
組織論としてもとても興味深く観れました。
「時として、誰も想像できないような人物が、
誰も想像できない偉業を成し遂げることがある」
彼のような偉業は無理でも、
ちょっとしたことでもいいので、何かが成し遂げることができたらなぁ、と思いました。
作品に引き込まれました。 実話に基づいた作品とは知らずに観ていまし...
作品に引き込まれました。
実話に基づいた作品とは知らずに観ていましたが、カンバーバッチが役柄にバッチリハマっていて良かった。共演者らも良かったな。
勉強になりました
天才数学者の難しい話かと思っていた。確かに専門的な部分は難しいところもあったが、全体的にはそれほど難しい話ではなかった。
そしてとてもとても面白かった。
戦時中のイギリスが舞台なので自分には遠い話のようにも感じられるが、いやいや本作のアラン・チューリングと言う人は今を生きる全ての人に関わりがあると言っても過言ではないだろう。この人がいなかったら歴史は変わっていたに違いない。
それが本作を観て良くわかった。
そして何より私が感銘を受けたのは、暗号を解読したあと、(仲間の兄が乗った)自国の船が攻撃されると分かりながらもそのまま何も手を打たなかった。あのクダリだ。
正確には何も手を打たなかったのではない。
冷静にこの先の展開や被害の大きさを計算した上での選択である。
実はああいう選択は私が一番苦手とするところなのである。
どうしても目先の情に流されがちで、その先にある被害の大きさに目がいきにくい。
そしてそれは日本の映画にも言えることである。
救助隊員がファイト一発ヨロシク目前の被害者に拘ったために被害を大きくし、挙げ句に隊員自ら救助されると言うような話は邦画のヒット作で観たことがある。
もしかすると日本人が一番苦手とする部分なのかもしれない。
しかしそれではいけないのだと本作を観て痛感した次第である。
戦争というのはあくまでも非情なものなのだ。
被害を最小限に抑えるために今何をすべきなのか?
いやいや勉強になりました。
もちろん戦争が無いことが一番ではあるが…。
カンバーバッチさすが。
カンバーバッチさんが好きなので何も情報を入れず観に行きました。内容はそんなに長くないながらもたくさん詰まっていてラストは泣けました。あのような歴史事実は知らず、自分でも調べたくなるようなものでした。
同性愛は罪なのか。
イギリス政府が長らく機密にしていた話がオープンになり、本作のような映画がてきあがった。
ドイツの暗号機エニグマを解読したアラン・チューリングのチームの話である。
事実を基にした映画のようだが、その事実関係はあまり知らなかったのだが、エニグマはいずれ解読されるんだろうなぁと思って観ていたが、その解読したあとである。
アラン・チームは解読した事実を明らかにせず、流す情報と隠す情報を選別し、ドイツに、エニグマが解読されたことを悟られないようにするという作戦に出る。
要は、情報を握ったほうが勝ちなのだ。
ヨーロッパでは、第2次世界大戦も情報戦であって、情報面では大いに遅れをとっていたと思われる日本の結果は、もはや火を見るよりも明らかであったということだ。
モルテン・ティルドゥム監督は、3つの時間軸が同時進行する込み入った脚本を、手際よく見せていて、これは並の演出力ではない。
また、その脚本をものにしたグレアム・ムーアも見事である。オスカー受賞もうなずける。
このiPhoneも、元をただせば、アラン・チューリングの功績ということか。
国家という「なぞなぞ」
「エニグマ」と名付けられたドイツの暗号機。それは古代ギリシャの言葉で「なぞなぞ・パズル」を意味するそうだ。
物語の舞台は第二次大戦初期のイギリス。ドイツ軍が優勢だった頃のお話である。ドイツ軍の優位をひっくり返すには、通信に使われている暗号を解読する必要がある。イギリスの諜報機関は極秘チームを結成する。そこに呼ばれたのが数学者アラン・チューリングを含む6人の天才たち。このチームは、10人の科学者が24時間働いても解読に2000万年かかるといわれた「エニグマ暗号機」の解読に挑んだ。
本作はすべて事実に基づいて描かれる。
アラン・チューリングは人の頭で考え、作業するには時間がかかりすぎる、と考えたようだ。エニグマが暗号化する「機械」であるならば、こちらも「機械」で対抗しよう、と彼は考えた。彼は1930年代で手に入る部品を組み合わせ、小さな部屋ひとつ分もある「からくり時計」にも似た装置を組み上げてゆく。彼の狙っていたもの。それは電気を使って機械に計算させる「電気計算機」だった。
チームの華ともいえるクロスワードパズルの天才、ジョーンの助力もあり、彼とそのチームはついにエニグマの解読に成功する。しかし、チームの新たな苦悩はここから始まるのである。
ドイツ軍が次のターゲットとして狙っているのは、どのイギリス船舶なのか? それはすべて解読できた。
しかしだ。大西洋上、ドイツ軍Uボートに狙われているすべての船舶が今、一斉に回避行動をしたらどうなるか? ドイツ軍は「エニグマが解読された!」と察するだろう。イギリス諜報部としては「エニグマはまだ解読されていない」と、ドイツ軍に思い込ませなくてはならない。
どの作戦、どの船や航空機が重要なのか? どの部隊に解読した情報を伝えるべきなのか? ドイツ軍に攻撃されてもやむ得ない部隊は? 彼らはまさに命の選別をしなければならなくなるのだ。
結果として彼らの狙いは成功した。ドイツ軍は戦争終結までエニグマが解読されたとは思っていなかったのだ。
数学者アラン・チューリングを演じるベネディクト・カンバーバッチがいいなぁ。天才にありがちな、わがままさ、協調性のなさ、奇異な行動、集中すると他のものが目に入らなくなる。そういった特徴をよく演じている。触るとぽきっと折れそうな繊細な神経の持ち主でありながら、自分の研究への熱意と信念は鋼鉄のような力強さがある。そのような極めて人間的にバランスの取れていない、危うい人物像を描き出しているのは本作の大きな魅力だ
のちに彼の恋人になる女性ジョーンにキーラ・ナイトレイ。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでの印象がすっかり定着し、おてんば、奔放なイメージがあるが「プライドと偏見」といった文芸作品では抑制の効いた落ち着いた演技も見せている。本作でも、以前のイメージをガラリと変えて、頭脳明晰な女性を演じている。
このエニグマ暗号機解読についての事実は戦後50年間も英国内で極秘扱いとされていたそうである。
暗号機「エニグマ」に関する映画が、なぜか2000年ごろから増えているのは、そういった事情もあるのだろう。
数学者は真理を追究する人だ。
彼らは「数」に隠された「神の声」を聴こうとしている。
真理を追究すること、学問の世界に埋没できる時間は、自分の中に、ある種の「理想郷」をつくりだす。そこには精神の限りない自由が許されている。恍惚に似た、幸福な時空間だ。
しかし、戦争という状況下では、個人の心の中の「理想郷」さえも取り上げられてしまうのだ。
アラン・チューリングの不幸は、彼が天才的な数学の才能を持ち合わせてしまったことにあるのだろう。彼は国家の命運を握る人物として、否応なくそのシステムの部品として組み込まれてしまった。
アラン・チューリングが隠し持っていた「同性愛者」という暗号は国家によって解読され、彼は悲劇的な運命をたどる。
21世紀の僕たちは、アラン・チューリングのアイデアを、手のひらサイズに凝縮し、日常で当たり前に使っている。今や中学生でさえ持っている「スマホ」。
あれはまさに「電気計算機」
今の言葉で言えば「コンピュータ」だ。
それを使う人間の行動は、電気信号に置き換えられ、巨大なデータの塊「ビッグデータ」として解析される時代になった。
「最大多数の最大幸福」という言葉を聞いたことがある。
国家はそれを目指すための手段であるはずだ。
しかし、戦争が終わり、平和な時期になったとしても、国家にとって、人間の命は「数」や「データ」として扱われてしまうのかもしれない。
本作を見たあとで、まるで国家そのものが巨大な「暗号システム」のように見えてくるのは、僕だけではないはずだ。
天才が故の悲しき人生
コンピュータの基礎を築いた天才アラン•チューリングの物語ということで、IT業界にいる者としては観ておかないと思ったが、正直あまり良く知らなかった。
第二次大戦の終結を2年以上早めた功績にも関わらず、時代背景が彼を英雄になることを許さなかった。当時、同性愛が犯罪であった事も天才を追い詰めた。。
映画を観終わってから、チューリングに関心を持って調べたら、興味深いことが沢山出てきた。戦後の冷戦時代を考えれば、彼の死が自殺かどうかも怪しいと。そして、劇中に青酸カリとリンゴが登場していたが、彼が青酸カリで自殺したベットの側には一口かじったリンゴが残っていたという。そう、Appleのロゴを連想させるのだ。史実に基づいた映画であるが故、鑑賞後に色々調べてみるのも良いものだ。
話の構成が良くない
英国政府が50年秘匿し続けた、天才数学者の話。コンピューターや、今ならスマホなんかは彼がいなければ無かったかもしれない。
しかし題材に惹かれたものの、観てみると淡々と話が進み、たいした盛り上がりもなく、当然、戦時下における諜報線のようなサスペンス的な面白さなんかは無い。
かと言ってヒューマンドラマとしても伝記物としての面白さも無く、主人公の自分語りで多少のバックグラウンドや生き様は伝わるんですが、周りやトラウマと戦っているのか何なのかよく分からない。
アカデミー賞で脚色賞を受賞した作品の中でも好きになれないものはありましたが、これはその一つかなと思いました。
キーラ・ナイトレイは相変わらず華があり、演技も上手いしキャラクターも魅力的だが、ラブストーリーでも無いのであまり機能していない。
ビューティフルマインドや博士と彼女のセオリーの様に、似たような題材でもあざといくらいのドラマティックな話の方が個人的には良いかなと思いました。
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