イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密のレビュー・感想・評価
全451件中、381~400件目を表示
よかった
コミュ障が頑張るいい映画だった。暗号の解読に成功して、その運用にまで話が及んでいてなるほどと思わされた。あのコミュ障は、ゲイであっても、そんなに好かれるタイプではなさそうで、ゲイだからコミュ障というわけではなく、どこにいても思い上がりは捨てられずハッピーにはならないタイプで、気の毒だった。
すごく誠実でしっかりした作りの映画だったのだが、見終わってすごくどんよりした気分になる。
巨大なパソコンの元祖みたいな機械はかっこよかった。あの機械を作るためなら、電気技術者がチームにいた方がよかったのではないだろうか。
ナチスの定型文から検索ワードを絞ることがヒントになると言う描写があって、なんとなく分かるけどもう少し解説が欲しかった。あとクロスワードパズルでなぜ適性を見分けることができるのかもう少し解説して欲しかった。
天才の生き様
10万ポンドの大金をかけたマシンもなかなか結果が出ず、一度はクビを宣告される。
その窮地を救う仲間には感動するが、前例のないことや新たな創造のための初期投資についてまわる問題は、今も昔も変わらないとも思ってしまう。
また、ジョン•クラークの仲間入りをきっかけとした変化には、天才であっても不可欠な周囲の助けを見る。
エニグマを解読する過程や、解読した後も下手にそれを悟られる行動を起こせないというもどかしさ、自殺まで追い込まれてしまう同性愛の問題など、歴史が知られて学びも多い映画。
時として誰も想像しないような人物が想像できない偉業を成し遂げる
革新は偉大な結果を伴う程に比例して多大な犠牲も背景には伴う。
それを象徴する今や万人が毎日のように手にし、今やタブレットにまで発展したコンピュータの起源発明者、第2次世界大戦、連合国を勝利に導いた頭脳『アラン・チューリング』。
2009年ブラウン首相の政府による謝罪まで世に現る事がなかった偉大な遺伝が時の人、カンバーバッチによって演じられるのがこの映画の魅力。たしかに感動というか感嘆?してしまう物語。
「時として誰も想像しないような人物が想像できない偉業を成し遂げる」
うーん、自分は凡人だな(^_^;)
アカデミー作品賞を受賞できなかった理由は・・・
テーマは2つある。
1つは解読不可能といわれたナチス・ドイツの暗号エニグマの解読に成功した数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)の半生と解読成功へのプロセス。
2つ目はチューリング自身がそうであった同性愛禁止法(英国では彼の死後廃止されたが)への問題提起。
全体的には監督・出演者の多くがヨーロッパ出身が多いためか落ち着いた雰囲気で見る者に充足感を与えてくれる良品である。
しかしながらいくつかの点で掘り下げ不足が目立った。
これをクリアしていたら作品賞も受賞できたのではと非常に残念です。
1.エニグマ解読の困難さの場面をもっと多く描いておく必要があった。
あまりにも簡単に解読に結びついてしまったような印象を与えてしまっている。
2.チューリングの同僚で後に許婚者になるジューン(キーラ・ナイトレイ)がどういう人物(家族構成や過去の職歴など)なのかもう少し肉付けが欲しかった。
同性愛禁止法についてつっこんだ表現はされていないが、これは映画興行上の配慮だと解釈した。
嘘の奥深さ
コンピューター、人工知能の概念的な発明者といわれる天才数学者のドラマ。
嘘、マイノリティー、違い、というテーマが異なる意味で何度も繰り返される構成になっていて面白い。
個人的には、演技演出が過剰で白けるようなところもあったけど、好き好きかも。
嘘の哲学的深淵を覗き込むような感覚がいい。嘘や違いによって人間は苦しみ、悲劇も生まれるが、それが人間らしいということなのかもしれない。
この映画の最も重要なメッセージは、人は自分が正義の側であるという傲慢さのために、悪魔にもなれるし、とてつもない財産を失うこともある、ということか。
サイモン•シンの『暗号解読』を読みたくなりました
映画『イミテーション・ゲーム』を見てきました。サイモン•シンの『暗号解読』でアラン・チューリングの名前は知っていましたが、戦後あんな運命が待っていたのは知りませんでした。
物語はアランのスクール時代と、戦時中のエニグマ解読の話と戦後の出来事を行きつ戻りつしながら描かれます。アランほどの才能があっても、やはりチームの同僚の協力があってこそはじめて偉業を成し遂げることができるというのは印象的ですね。
何より、エニグマを解読したのちに、ドイツ軍に解読したことを悟られないようにするためにしたことの方が衝撃的ですね。
カンバーバッチは実にうまい役者さんですね。キーラ・ナイトレイも好感が持てます。サイモン•シンの『暗号解読』をまた読みたくなりました。
天才の孤独って感じ
あることにすごく秀でてる人は他の事が全く不器用だったりするよな〜。と思いつつ。
エニグマの解読という偉業を成し遂げつつ、誰にも語れず、世間から理解されず生きていくというのは辛かっただろうなあと。。。思います。
切ない!
素晴らしい映画
現代的なチラシに見えましたが、これは本格歴史映画です。
ベネディクトの貫禄な素晴らしい演技とたくさんの重みと内面、普通じゃない苦しさなどをたくさん映画で読み取れて
エニグマを解読したアラン・チューリングのことをもっと調べたくなりました。
とても尊敬するし、感動しました。
素晴らしかった
ただの暗号解読サスペンスでも戦争の記録映画でもなかった。予想をはるかに超えて素晴らしかった。
カンバーバッチさんの演技もすごかったし、解読チームの面々もとても魅力的だった。彼らはあの後、秘密を飲み込んだまま平凡に幸せに生きられたのかな。そうであってほしい。
博士の秘密については時代が違っていたら…と憤りを感じずにはいられなかった。
マシンにつけられた名前を思うと、ただただ悲しくなる。
切ないマシン。
観終えた時、なぜこんなに切なさが込み上げてくるんだろうと
数学者の物語からは想像もつかない感動が押し寄せてくる作品。
G・ムーアのアカデミー脚色賞受賞は当然の素晴らしい脚本。
天才数学者の数奇な運命を要所要所で巧みに取り上げ、
彼の人となりを短い時間の中で明確に浮かび上がらせている。
A・チューリングは現在のコンピューターの父と謳われる人だが、
その最高傑作の功績を人々は50年以上も知らされていなかった。
ドイツ軍が誇る暗号機“エニグマ”の解読。これを成功させ
戦争終結を早めるも、彼の人生は豊かな晩年にまで至らなかった。
今作では彼の一生を少年期と現在を行き来する形で解説していくが、
マシン(のちのチューリングマシン)につけられた名称の真相といい、
パズル解読からの精鋭集めといい、暗号オタクやスパイが混合する
チーム内で解読法をゲームと名付けるアランの変人ぶりが面白い。
コミュニケーション障害を抱える彼の秘密は仲間内にも知れ渡るが、
そんな彼と仲間を融合させるジョーンの存在はかなり重要だった。
こういった天才にありがちの変人ぶりは、他者を度外視して突き進む
性質に見られるが、アランもまったくその部類で仲良しはマシンだけ。
そんな彼の性格をより人間に近づけたのが彼女の役割で、それにより
彼は苦しむことにはなるが、よりよい人間性を身につけることとなる。
どんな天才もマシンではないことが、青年期のアランが想いを寄せた
生徒への描写で語られると、ラストの涙目の嗚咽に胸が苦しくなるが、
それにしても同性愛への偏見には凄まじい歴史があったのを思い知る。
もし違う時代に生まれていたらとその功績の大きさゆえ思いは募るが、
数奇な運命も苦しみだけではなかったことがしっかりと描かれている。
(カンバーバッチがまたよく似合っている。豪華共演俳優も演技で応酬)
多種多様な人間を受け入れる世の中に。。。
3月13日公開の当該作品は、既に選考が終了してしまった米国アカデミー賞・作品賞に
ノミネートされた8作品の内の1作品です。(主要8部門にノミネートされています。)
流石に、素晴らしい作品でした!
お薦めの一品です。!!!
第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者
アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマです。(実話です)
劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピューターの概念を創造し
「人工知能の父」と呼ばれた英雄です。
映画を観る前に、誰もが思う素朴な疑問は、
『彼は偉業を成し遂げ、英国を含む連合国軍の勝利に貢献したのだろう。
でも、なぜ、英国政府は、50年以上も隠し続けたのか?』です。
2009年英国ブラウン首相が、突然、英国政府を代表して、彼に謝罪したのです。
2つの感想を持ちました。
(1) どの世界でも、極々限られた希少な天才によって、世界は一段と進歩し
世の中を変えてきました。しかしながら、歴史的にも、天才たちは、
必ずしもhappyではありませんでした。
人種・民族・宗教・文化など多種多様な人間を
受け入れる世の中になって欲しいものです。
(2)エニグマを解き明かした後、部分最適(近視眼的、個人的)ではなく、
全体最適(長期的な、国益的な)を追求するのですが、
これが、難しく、時には悲しい決断になるのです。。。
MIchi
[追伸]最近は、実話に基づく作品が多いです。(American Sniperもそうでした)
説得力はありますが、映画人としての想像力が心配でもあります。
エンタメか実話か
ダイハード、スティング、ショーシャンク等々のTHIS IS 映画ってのが最高だけど、こういう史実に基づいたドキュメントタッチ物で出来のいい映画にも打ちのめされる。知的、差別、サスペンス、戦争の裏、と多視点の要素も無理なく描かれており、重い余韻が心地よく、エンドロールまで見きった映画となった。
すぐに席を立てないほどの感動
エッジの効いた、躍動感いっぱいの脚本。
戦争終結を早めた「功績」が、戦後70年もたってようやく日の目を見たことに、まず驚く。主人公チューリンング自身の過去がじわじわと明かされるにつれて、個人的な「秘密」のために彼がたどらなければならなかった非業の運命、国家の非情さ、人格を抹殺されていった有能な人たちの真実が胸に迫り、観終わってもすぐに席を立てないほどの感動に襲われた。
アカデミー賞はもっと多部門を受賞してもいい。いまだからこそ、言いにくいこと、正視しづらいこともすべて白日にさらして、闇の中で41年の生涯を閉じた「功労者」を陽のあたる場所へ連れ出すべきだろう。
全451件中、381~400件目を表示