劇場公開日 2015年3月13日

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「天才数学者の、知られざる一生。」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0天才数学者の、知られざる一生。

2015年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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興奮

実在した数学者アラン・チューリングの生涯をベネディクト・カンバーバッチが熱演!エニグマ暗号の解読に取り組んだチューリングの真実の姿に迫る!というお話で、三つの時代(学生時代、エニグマ解読期、現在)を行きつ戻りつ、色んな角度でその人物像に切り込んでいく展開となっております。ミステリー色は割りと少なめです。というかその類、謎解きやらサスペンスを期待するとかなりの肩透かしを食います。まあ自分もミステリー的な作品なのだと思って観に行った側なので。序盤中盤で「あれ?え?」となって。
で、まそうなってくると、もうベネカンの演技に主に注目してくことになります。まあそういう作品なんです。

いやぁ~!でもしかし!この人ね!ベネカン。変人やらせたら今の映画界隈で彼の右に出る者はいないんじゃね!?てぐらい、こういう役でぐわっと輝きを放ちます。アラン・チューリングという人はかっっっっっっっなり!の変わり者だったらしくて、多分リサーチめちゃめちゃしたんじゃないかな、ていう。その努力の賜物があの演技を生み出したんだろうなぁ、と。そういう感想を持ちましたね。

BBCドラマの某名探偵役から人気に火が付いて、一気にスターダムを駆けあがり、ハリウッドが「なんだか彼を取り敢えず使っときゃ映画ヒットする」みたいな風潮になってて(実際のところは知りませんよ)、何だかあまりそれが好きじゃなかったんですがね、自分個人としては。ですが、こういう映画の主演!となってくると、話は違ってきますわな。もう実力を問われる訳ですから。そして実際に良かった訳ですから。

ベネカン様。本物です。

ロロ・トマシ