「暗号が解けたことを知らせるわけにはいかない」イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
暗号が解けたことを知らせるわけにはいかない
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映画「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」
(モルテン・ティルドゥム監督)から。
「第2次世界大戦時、ドイツ軍が世界に誇った暗号機エニグマによる
暗号の解読に成功し、連合国軍に勝機をもたらした
イギリスの数学者アラン・チューリングの人生を描いたドラマ」
この説明が、私の好奇心をくすぐり、夢中でメモをし続けた。(汗)
ただ、私が面白かったのは、難解な暗号を解読したことではなく、
解読したことを相手に知らせないで、戦いに勝つことだった。
「ドイツの暗号はパズルです、ゲームと同じだ」と言い切り、
苦労しながらも「マシンに対抗できるのは、マシンしかないのでは?」と
いう発想で暗号を解いたときは、さすが・・という言葉が浮かんだ。
しかし、もっとすごいな、と思ったのは、暗号解読に満足せず、
自分が与えられた使命は、暗号を解いて、最後にはドイツに勝つこと、
と理解していたことである。
だから「暗号が解けたことを知らせるわけにはいかない」の台詞が光った。
相手の攻撃を防ぎ、逆に攻撃することでダメージを与える戦い方は、
一時的に効果はあるが、相手に解読されたことを知ったら、
また、今まで以上に難解な暗号を作る。
そこまで先を読み、対策を練ることの必要性を訴えたところに、
今回の勝利があると、私は思う。
だが、そんな大きな仕事を成し遂げた彼からの
「秘密に関するアドバイス」は「秘密は持たないのが一番だ」(汗)。
思わず、笑みがこぼれてしまった、なるほど・・・。
P.S.
「時として、誰も想像できないような人物が、想像できない偉業を成し遂げる」
このフレーズは、3回も登場するから、本当のキーワードはこれだろうな。
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