おとぎ話みたいのレビュー・感想・評価
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好きすぎて語り尽くせない
5年前。
まず「おとぎ話」を知らなかったが、TSUTAYAでお勧めされてたので借りてみた。
確か評価は「3.9」だったと思う。
自分自身「めっちゃ映画好き」ってわけではないので、初め10分くらいは「独特な映画だな〜」程度の凡庸な感想だったが、、、、
・俳優、女優の台詞回し
・おとぎ話メンバーの棒演技
・趣里演じる少女の若々しい痛々しさ
などなど、
全てが刺さった。
「この映画こそ自分が1番好きな作品だ」と、他人に話せる一本だと感じた。
名古屋におとぎ話が来る時はライブに行くくらいのファンになり、「Cosmos」がバンドにとってどんな位置付けの曲なのかも知った今、また、どうしてもまた見たくなってTSUTAYAに借りに行った。
見た映画の数はここ数年でかなり増えたが、
・・・・やはり1番好きな映画だった。
見る人は選ぶ作品だと思うけど、ぜひ色んな人に見てほしい。
ラストのPVは良かった
独白調の女の子物語といった感じで、かなり自信過剰で図々しいタイプの子だと感じてしまい、「私に恋してたでしょ?」などと無遠慮なところや、笠井先輩に対しても「踊り子はいやらしい」などと意見を押し付けるところは最低でした・・・まぁ、たまにいるタイプ。先生に対しても「ローカル文化人」などと言い放つところは世の中を知らない純粋さとともに、この性格のままだとやばい大人になるとも感じた。
その主人公を演じる趣里ちゃんですが、この子だけは嫌いなタイプながらも演技力は抜群で、“おとぎ話”メンバーや先生や先輩も台詞棒読みすぎてストーリーに集中できないくらい。ちょっと先生目線で見てしまったかもしれません。このまま終わると大したことない作品でしたが、ラストのPVの踊りは最高!ほとんどこのPVだけは保存したくなるくらいの映像でした。
あなた またはあなたに憧れたあの子
家で一人で観ながら私じゃんって苦笑してしまった。痛々しい自意識、自覚のないうぬぼれ、少女って恥ずかしいな、そういう風に見てしまった私はもう少女ではないんだろうなと思う。
あーそうだった、どうしてかわからないけど絶対的な自信に満ち溢れていて、自分が主人公の物語が始まらないわけないと思っていた頃が、確かにあった。上手くいかないわけないと思っていた。気に入らないもの馬鹿にして、私はこんなのとは違うと思っていた。そう思っていることにも無意識的だった。少女の姿がバンド『おとぎ話』の楽曲とともに映し出されていく演出がなんとも胸にくる。
この映画のDVD買って送りつけてやりたい人がたくさんいる。私たちは最強だったんだよ。そういうことを思い出す、眩しくて恥ずかしくて、爽やかに苦々しい作品。かつてのあなた、もしくはあなたに憧れた誰かの物語。だと思う。
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