勝手にしやがれのレビュー・感想・評価
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ひさびさに拍手したくなったこのラスト W
ヌーベルバーグ=新しい波= と言うけれど、 男女の追いかけっこと すれ違いってもんは、時代を超えて国を超えて、いつもどこでもこんなものなのではないだろうか。 (それまで作られてきた)夢見心地のおとぎ話映画ではないから、せっかく金を払って映画を観にきた人間の神経を疲れさせてくれるのかもしれないが、この会話の諧謔性は、いつもの男と女を蒸留し濃縮して見せてくれるからこそ、だからツボにハマるのだよ。 いろいろと思い当たるからね。 ジャン・ポール・ベルモンドは、ふられる男の哀切を演じてはトップクラス。 東の渥美清、西のベルモンドか。 ♥ 仕事に遅れるのに、朝のベッドでしょ。 警察がやってくるというのにスケとの会話一択でしょ。 そして銃で撃たれてフランキーニに見せるあのふくれっ面。 「サイテーの女だよオメェ」。 で、臨終の儀式はセルフとか。 ものすごっく幸せそうなブランキーニの表情で FIN うわー、 カッコよすぎて、おいらも眠っていた不良の血がたぎったよ 61歳。映画館を出て、何か嬉しくって、バイクをすっ飛ばして夜の街を家まで帰りました。 スケを幸せにできなくったって構わんのよ。追いかけること、そして逃げること、それが幸せ。 破戒も、幸せ。 「あなたの野望は?」 「不老不死を手に入れて死ぬ」。 これ、ヤラレタ。 助演者も、ちょい役出演のゴダールも 粋だわ ・・・・・・・・・・ 東座の支配人さん、 いい映画をありがとう。 今夜の彼女は、白の小紋を散らした濃紺にほそい縦縞のワンピース。ペチコートも?フレアのワンピースのスカートが広がっていて素敵だった。 (マスクは同じ濃紺にベージュのレース)。 薄暗いロビーでよく見えなかったけれど、気合いの入った東座は切符を買う時から映画が始まっています。 ぜひ。 ·
これも映画
アフリカンもアジアンもいないパリ。ところ構わず煙草ぷかぷか(当時は当たり前か)。 とてもじゃないが、感情移入なんかできっこないチンピラ(知らない女のスカート捲ったり、カネもクルマも盗み放題、ピストルぶっぱなして警官射殺)が主人公。でも好きな女には裏切られても恨みもしないんだ、この男は。 世間の常識から映画造りの常識まで既成概念をとび超えた映画。 「どぶねずみみたいに美しくなりたい」なんて思える非・常識な感覚。「今まで覚えた全部デタラメだったら面白い」なんて思える非・常識。そんなことを考えながら面白がって観てました。 原題 "A bout de souffle"「息も絶え絶え(もうダメだって感じ?)」だってさ。 同調圧力って嫌いだから、今日はマスクをポケットに入れて外出だね。 最初にこの映画を観たのは小学生の時。それ以来ショートカットの女の子がずーっと好きです。 初めて大画面でジーン・セバーグに会えたよ。
パリに恋する
モノクロ映像とパリのおしゃれな街並み、パリジェンヌのファッションに釘付けになる。 ジーン•セバーグが可愛すぎる。ボーダーのカットソーにスカート、シマシマのワンピースが素敵。ボーイッシュなショートカットをこんなにも女っぽく見せられるのは彼女しかいない! ストーリーでいうと、殺人犯が数日間付き合った彼女に再度求愛する物語。「愛したいけど愛せない」というジレンマと恋のゲームを楽しむ二人に、観ているこっちは焦ったい気持ちにもなるが、パトリシアの気持ちも分からなくもない。
ヌーベルバーグの金字塔
4Kレストア版を劇場鑑賞。 本作は細かくストーリーを追うような映画ではなく、哲学と感性とエモーションで疾走感とオシャレと粋を表現したことで当時の批評家達にその革新性を評価され、即興的な演出やセリフ、手持ちカメラでのゲリラ的な街中のロケ撮影など当時としては斬新な撮影手法がその後の世界中の映画関係者へ多大な影響を与えている。 今回30数年ぶりに鑑賞し思ったことは、言い方は悪いかもしれないが、その時代では世に強烈なインパクトを残した最先端の映画ではあったが、決して時代を経ても色褪せない普及の名作の類ではないということ。 言い換えるとナマモノなので採れたては最高に美味しいが賞味期限がある、そんな映画ではなかろうか。 特にミシェルがホテルで一生懸命パトリシアを口説くシーンはさながら詩集や哲学書を読み合っているようなセリフの応酬が延々と続き退屈ささえ感じてしまう。 ただ、今見ると少し幼さを感じる拗ね顔のジャン=ポール・ベルモンドのさながらパリ中にあるもの全てが自分のものであるかのような自由気ままな振る舞いと愛に生きる姿は当時のパリジャン達の理想の格好良さであったのではないかと思うし、現代においてもそのファッションやクルマなどおしゃれで粋な雰囲気は永遠で憧れる。 おじさん世代にしかわからないと思うが、無様でカッコ悪いがどこかカッコ良さを感じるラストシーンは「太陽にほえろ」のマカロニ刑事が殉職するシーンとダブってしまうのだが、ショーケンもきっとミシェルの生き方に憧れてたんだろうななどと勝手に想像している。
見おろすのいいな
思ったよりストーリーもあって、ゴダールにしては普通に面白く見られるのでは。 みたことあるショットがたくさん。 ぐるぐる回るカメラに少し酔う。 自分にどこまで警察が迫っているのか、新聞で確認するというのが今の時代にはかえって新鮮。
スタンダードモノクロ
ゴダールは18歳で当時映画にハマッたというよりかは批評とか読み出した時にやけによく読む名前で気になって観た気しますが、こんな感じでしたっけ。昨年、女は女であるを目黒で観たときは、楽しんだのですが、今回の2作は楽しめなかった。もっと私が若いときに観れば楽しめたのかな。可愛い男の子としての自意識表現が観ていて苦しい。私はおじさんになりつつあるということかな。 アメリカ女に裏切られるフランス男をナルシスティックに描いた作品ということかな。中盤の部屋のシーンで退屈してしまった。あのラストはディアオ・イーナンも影響受けているのかな。それとも女性の裏切りなんてもっと昔からあるだろうから、こんなことまでゴダールの手柄にする必要ないのかな。
ゴダールの長編第一作
難解な映画の多いゴダール監督だが、これは第一作ということで比較的わかりやすい。 自動車泥棒(ジャン=ポール・ベルモンド)と、アメリカ娘の留学生(ジーン・セバーグ)が恋に落ちる。 この泥棒は警官殺しで手配されており、これを知ったアメリカ娘は・・・。 ジーン・セバーグの美しさに魅了される。
セリフが苦手
【あらすじ】 警察官を殺してしまったフランス人のミシェル。 捜査の手が迫る中、ミシェルはパリに住むアメリカ人、パトリシアを誘いローマに行こうとする。 パトリシアはミシェルの本心を掴めずに拒むが。。。 ヌーベルバーグの金字塔として映画史に輝く名作。 【感想】 20年ぶりに観ましたが、自分にはダメなんだよ。ゴダールは。 台詞を聞いてるだけで観る気を無くすんだよ。 ブログの方では、ネタバレありで個人感想の詳細とネット上での評判等を纏めています。 興味を持って頂けたら、プロフィールから見て頂けると嬉しいです。
見惚れる映画
セリフの言い回しやテンポ、服装、などなど、とにかく全部がキュートで楽しい。 土曜の朝とか流しておきたい。 でも時々グサッとくるセリフが飛んできたりするから要注意。 いつの時代も男は自由を求めるロマンチストで、女性は現実主義なのかね、、
当時の感動はもはやなく、遺産的価値か?
カメラが撮影所を出て、ゲリラ的に街で撮影する。人々は普通の人たち、物珍しそうに見つめる視線も。そんな画期的な撮影も、若者の奔放な生きざまも、当時は斬新であったに違いない。 ただ60年経った今、その感動は歴史的遺産的な名作と呼ぶにふさわしいのかなあ。
とても魅力的なジーンセバーグ
ジャンポールベルモンド扮するエールフランスの乗客係ミシェルポワカールは、車を盗んで陽気に運転していたが、途中で警官に追われた事で警官を撃ち殺してしまって追われていた。ミシェルは、ジーンセバーグ扮するアメリカ人の恋人パトリシアと気軽に付き合っていた。ミシェルの事は新聞や電光掲示板等でさかんに報じられ、パトリシアは警察のヒアリングにはとぼけていたので尾行された。ある日、束縛が嫌いなパトリシアは愛を確認するためミシェルの事を警察に通報した。果たしてふたりの運命や如何に? パトリシア役のジーンセバーグは、とてもショートカットが魅力的な女優さんだね。
シンプルなストーリーに引き込まれる
ゴダール監督の作品をもっと観ておこうと思い、勝手にしやがれを鑑賞。 ストーリーは非常にシンプル。ただ二人の男女の会話のやり取り、仕草すべてが美しく、フランス映画の趣を感じる。 パトリシアを演じたジーン・セバーグの存在は大きい。ショートカットで楚々とした雰囲気の彼女にチンピラのミシェルは全く合わない。でも、どこか切ないパトリシアの面持ちが完全にマッチしていた。 ラストシーンの儚さまで、ゴダール監督の真骨頂と言えるだろう。
よくわかりません
ヌーベルバーグの旗手として・・・映画文法をことごとく打ち破った・・・などなど、ゴダール評価が高い。面白い手法の映像は確かに多いが、男女の会話で突拍子もない展開が多いところが納得いかない。話題が急展開する会話のやりとりにこだわらないほど親密な仲の会話という設定なのかもしれないが、脚本を読んでみたい気がする。車窓の風景だって飛び飛びなのだから、会話も途切れるようにしてあるのか・・・ 恋人を束縛しない自由な男女の関係がそのまま映像に表したのか、自由な編集、自由な構図が軽さを強調して、邦題をつけた人の気持ちも窺い知れるような。難しく考えないで済むけど、学ぶことが何もないような。 微妙な男女の関係。男が殺人犯として追われていることを知ったときには刑事の質問にも「知らない」と答え、表情を変えずに電話で密告。ちょっと理解できなかったが、通報したことをミシェル本人にも伝えるパトリシアだった。 映画史を考えると、ターニングポイントとなった映画ではありますが、現代の視点から見ると、画期的なものが感じられないのはしょうがないことか。当時の人たちの目で見ることができないことが残念でならない。
ジーン・セバーグがとにかく美しい
自動車泥棒のミシェルは逃走中に追ってきた警官をうっかり殺害してパリに舞い戻り、アメリカから来た留学生の恋人パトリシアのアパートに転がり込む。パトリシアはミシェルに妊娠したかも知れないと告げるがミシェルはつれない返事。それでもパトリシアはミシェルに誘われるがまま付き合うが思いつきでミシェルにある罠をしかける。 こちらは『気狂いピエロ』より5年早い1960年の作品で全編モノクロ。ほぼ60年前の作品ですが撮影技法は今でも全然通用する先鋭的なもの。特に登場人物の周りをグルグル回るカメラ撮影は当時相当に難易度の高いテクニカルな撮影だったのではないでしょうか。大胆なショートヘアが魅力的なパトリシアを演じるジーン・セバーグを至近距離から見つめ続けるカットがとにかく美しいですが、クライマックスでミシェルを見つめるパトリシアのカットは『セーラー服と機関銃』で遺体安置所に横たわった渡瀬恒彦を見つめる薬師丸ひろ子のそれと酷似していることに気づき、相米慎二監督もまた相当にゴダールの影響を受けていたのだなと今更知りました。
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