「お洒落でかっこいいベルモンド💕」勝手にしやがれ talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
お洒落でかっこいいベルモンド💕
今見ても、クールでかっこよくて知的で面白い場面が沢山散りばめられている映画だから、公開当時のヨーロッパなり映画界はびっくりしたんだろうなあと想像できる。ゴダールもトリフォーも凄いんだろうが、凄いのはベルモンドが主役だからだ!ゴダールが人間国宝ならベルモンドはもっと凄い人間国宝です。ベルモンドだから車がピッタリ、背も高く足も長くお洒落なフランス男で愛嬌あって可愛いいたずらっ子。彼だからパトリシアは好きになるし、パトリシアに惚れちゃったんだよと言う彼の言葉も分かってあげられる。
抽象的・哲学的な言葉のやりとりやモノローグは大島渚の映画「絞死刑」(1968)を思い出した。いきなり撃つとか撃たれるはタランティーノ。
パトリシアが膝から足までをビデで洗うシーンが好き。ビデは便利で大袈裟なシャワーもバスタブも不要で小回りが効くからとてもいい。パトリシアが映画館のトイレの小窓からパンプス脱いで逃げて刑事をまくところは小鹿みたいでよかった。ピカソとかルノアールの絵がピンナップみたいに壁に貼ってあったりモーツァルトを聞いたりディオールの服がいいな、などアメリカ人の女の子がヨーロッパに憧れて学んでる感じが面白かった。
ベルモンドはサングラスも帽子も煙草も運転姿も親指で唇をなぞるのも全部が素敵だった。でも孤独と絶望が溢れ出ていた。江戸木さん企画・セレクトのベルモンド映画大会、今年で3回目(で最後?悲しい)。その中で見た「オー!」(1968)は他の作品と色合いが異なるなあと思ったことを思いだした。若いベルモンド。美しい恋人がいて彼女には自分の仕事を隠している。お洒落でネクタイたくさん持っていて元カーレーサーだから運転素晴らしく、孤独で認められない辛さが滲んでいた。このベルモンドはゴダールの映画に出たからできた役なんじゃないかなあ、と勝手に今日から思うことにした。
おまけ
よく聞く話に、高倉健の映画を見ると映画館から出る時に男性は高倉健になってしまって歩き方まで変わるとか。今までそういう経験なかったけれど、今日は、映画の人物(ベルモンドとジーン・セバーグ)が混ざりあった人になって映画館を後にした。視線とか首の傾げ具合。ハッと気がつき恥ずかしかった。
共感・コメントどうもです。
「オー!」は良いですよね。(あ、ジョアンナ・シムカスか)
この間51年ぶりに「おかしな、おかしな大冒険」を観る予定だったのですが、夏風邪で3週間映画館に行けなかったので見逃しました。残念!
例の「レビュー消滅」の件ですが、
幾度か経験して原因は恐らくこれかなー?と思うのは、
スマホでの加筆やら誤字訂正やら、それらをやり終えてそのまま上書き投稿をした時に、映画.comのホストコンピューター内での上書き処理と保存処理がゆっくり完了する前に我々がテキパキと次の操作に入ってしまっていたこと
・・これが原因である気がします。
この”拙速誤操作“をコンピューターがはねつけてくれて元の文章のままで残ってくれてさえいれば御の字なのですが
たった一字の訂正で全てがパーなのですから、talismanさんも重々お気を付けくださいね!!
たぶんそのせいです。
僕はその他にもレビュー内にURLアドレスを入れてしまったせいで、サイトの「規則違反」で渾身のレビュー5本ほど、一気に消されて絶叫しましたが(笑)
kossyさんは「全部コピーを取ってあるから平気だ」と言っておられました。さすがです。
コメントありがとうございました♪
そう!映画館ってタイムマシーンだし、変身カプセルだし、学校だし、”いいこと“教えてくれる悪友なんですよねー(笑)
だから昔は子供が映画館に行くと補導されたんだろうなあ。