バンクーバーの朝日のレビュー・感想・評価
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社会をも動かす野球の力。歴史に埋もれた真実の物語。
【賛否両論チェック】
賛:差別や迫害の中でも、決してそれに屈しない姿勢と、彼らに感化されて変わっていく人々の姿が清々しい。
否:野球に興味がないと、結構退屈かも。史実であるが故の終わり方も、好みは分かれそう。
差別や迫害という、かつて実際にあった悲劇を生々しく描きながらも、それに屈することなくひたむきにプレーを続ける主人公達の姿は、観ていて胸にこみ上げるものがあります。そして、そんな彼らのプレーがきっかけとなり、白人の人々の心の壁が少しずつ取り払われていく様子も、感動を呼びます。反面、そうして人々の希望になったバンクーバー朝日にも、〝戦争”という避けられない残酷な現実が迫りくる様も、深く考えさせられるところです。
野球が好きではないと少し退屈かもしれませんが、実話ベースの感動作です。是非ご覧下さい。
日本人はお人好しだなぁ
私はバンクーバーには学生時代から縁があって何度も行ってるし、住んで働いていたこともあるけど、こういう時代からの日系の方にはお会いしたことがなく。
ただし当時の収容所の話は現地にいると色々耳にする機会はあった。
ホテルのベルマンをしてた池松君演じるフランクのように、きっとひどい扱いを受けたことももっときっとあっただろうし、だけど映画では敢えてネガティブな部分はそんなに描かれていない。
酷く不当な扱いを受けても主人公のように、仕方ないと諦めて生きていくしかなかったのかなぁ。。。
現実では報われない気持ちを野球に託したのかな。
辛いことばかりでも誇りを失わず生きていた当時の人には頭がさがる。
そしてそんなに辛い過去をこうして現地の人の優しさを交えて描けるのが日本人だなあと。本当にお人好しだなぁと思うけど、いいとこだと思う。
現在バンクーバーには日本人街はないので、それを思うと色々切ない気持ちになりました。
レビューの割に
面白く観ました。
確かにね、ミスキャストってか、こんな端役に似つかわしくないキャストが当たってた感はあるけど…そこはフジテレビ開局記念映画やからwww
しかしフジがもっときゃーきゃーしたイメージだけに、記念映画の割りには淡々とした流れでしたね。
妻夫木聡演じる主人公も言葉少なめやし、ストーリーも言葉足らずな感はあるけど、あの時代異国で日本人は確かに生きてた実話に基づく説得力はありました。
物語が平坦すぎて…
貧困、差別、低賃金の過酷な労働環境といろいろ苦難を迎える移民の日本人たち。というのだけれどこれらの描き方が甘い…そんなに苦難な状況と感じられない。それと、野球殿堂入りした日本人チームのASAHIだがその活躍シーンが実にあっさり進んでいくのです。だから盛り上がりに欠けっぱなし。がんばれベアーズくらいいろいろきちんと描けばよいのに。というわけですべての描き方が中途半端。家族関係も友人関係も日本人街住民の関係もすべてやんわり深追い不足。
そのためか、観終わった後に悲壮感が感じず、それはそれでよいのかも。出演者が豪華ぞろいだから彼らを見るだけでもいいかも…
序盤多いに停滞するが、、
後半なんとか持ち直す。全体を通じて静かに何かを伝える感じなので、「野球」がメインとはいえそんなに興奮はできない。
圧倒される美術と撮影と衣裳と合成?あと、ダサくないエキストラの群れ。この気合いの入りよう、ほとんど無駄遣いに近い豪華キャスト。豪華キャストは別に豪華でなくてもよかった気がしました。あと音楽が非常に軽やかで。。
バンドの練習はシャドーでやっても意味があるのか、など突っ込みたいところは満載だったですが、意外に高畑充希が大活躍で泣かされます。
総合すると、大味な映画で、『舟を編む』の時もそう思ったけれど、石井裕也監督は若いのだからもっと小さいものをやったほうがいいと思います。役者も豪華な割には活かされておらず、正直、このような大味の映画で能力が発揮されているとは思えない。
いつの世もスポーツは人を熱狂させる
思ったよりも淡々とストーリーが進みます
まだまだ人種差別が横行していた時代、日系の彼らには私たちに想像も出来ない苦悩や葛藤、理不尽に対する怒りがあっただろうと思いますが、その辺はサラッとしていて少し物足りなさが残りました
想像力が必要です
それでもバンクーバー朝日が強くなっていき、白人たちに認められていく過程は爽快です
当時の日本人街の人たちが熱狂したのも頷けます
あくまでもフェアプレーを貫き通すサムライ魂は日本人の誇りです
最後に一瞬登場するおじいちゃんはレジー・カサハラなのでしょうか?
あまり知られていないが知っておくべき話
100年前には移民ということがあったんですね。そもそもの野球チームの前に、そういう時代背景を理解した上で鑑賞したほうが良い深い示唆をもらえる映画のような気がします。
物語をもう少し深堀りできたはず。
戦前、カナダ・バンクーバーに実在した日系人野球チーム『バンクーバー朝日』。人種差別の嵐吹き荒れる中、体格に恵まれない日系人達が知恵を駆使して西海岸リーグのチャンピオンまで登りつめる物語の映画化。
う~ん、ちょっと物語に厚みが足りないかなぁ。通り一遍の、普通の物語程度に感じてしまいました。残念。出演も、妻夫木聡始め、宮﨑あおいや貫地谷しほり、佐藤浩市など、主役級の俳優陣を揃えているのに、それぞれがあまりクローズアップされることもなく、スーッと表面を通り過ぎた感じ。妻夫木聡は主演のはずなんですけどねぇ。『バンクーバー朝日』と言う実在のチームの活躍をベースに描いているので、こう言う雰囲気になってしまうのは仕方ないのかもしれませんが、もっと物語を盛って盛り上げても良かったのではないかと思いました。特に、宮﨑あおいと貫地谷しほりは、もったいないなぁ。あれじゃぁ、端役の扱いだもんなぁ。
主演の妻夫木聡以外は、亀梨和也と上地雄輔はもちろんの事、勝地涼と池松壮亮と野球経験者を取り揃えての作品なんですが、あんまり野球の事も描かれなかった感じ。アニメと実写では違いますが、もっとタッチ見たいに野球を描くとかあっても良かったと思います。
作品で光ったのは、上地雄輔。彼は、バラエティ番組ではおバカキャラで知られていますが、こう言う映画作品などでは、キリッと引き締まったいい演技をするんですよねぇ。今回も、素晴らしい演技をしていました。
そしてもう一人光ったのは、高畑充希。物語後半、彼女がカフェで朝日のメンバーの前で歌うシーンが有るんですが、ジーンと感動してしまいました。ぶっちゃけ、何とも無いシーンなんですが、彼女の表情にヤラれてしまいましたね。
フジテレビ55周年記念作品らしいですが、出演俳優が無駄に豪華というところにそれが現れています。もっと物語を深堀りすれば、もっともっといい作品になったのにとも思います。
平和が一番
日本が支那事変を戦っている時、カナダはバンクーバーでは、移住した日本人、その二世が、人種差別に苛まれながら、野球でカナダ人に立ち向かっていた。バンクーバーリーグで優勝したとは。日本の暗い過去にも思いをいたしつつ、平和の大事さを強く思いました。
端折られてるところが多すぎる
映画公式ノベライズを読んでから観たのですが、端折られているところが多すぎて、いる意味のない役者が結構いました。
物語自体は良いお話なのですが、見終わった後にちょっと物足りない感が残ります。
朝日がバントでどんどん試合に勝っていくところはとても面白くて笑えます!
嫌いじゃないのに低評価
まずまずの満足です。
試写会にて観賞したのですが、実際にお金を払って観賞となると、辛辣な評価です。
出演者達はいい演技をしておりました。
巧拙のバラツキ感が少なく、観賞中は違和感なく世界観に浸る事が出来ました。
地味ながらも、仲間と勝利に尽くすキャプテン像を、妻夫木は抑制した素晴らしい演技で魅せてくれます。
一人一人の個性も自然で、なんだか昔からの友人であるかのような錯覚を覚える程です。
最後までぶれない巧みさは、好感が持てました。
ストーリーは起伏が少なく、物足りないですが、王道で入り込みやすいです。
マイナスなのは上映時間が長い事です。
不要と思えるシーンが多く、全体のテンポを悪くして作品の魅力を打ち消しています。
質を損ねなければ、本来気にしないのですが、本作品に関して言えば、盛り上がった気分に水を差されている様でたまりません。
せめて時間をかけるのなら、人物構築の掘り下げに費やして欲しかった。
チーム内の軋轢だったり、転機の経緯だったり、キャプテンとしての孤独だったり…
ああ…もったいない…
もう少し短くして肉付けされていれば、傑作だと思います。
個人的には、嫌いじゃないだけに悔やまれます。
ああ…もったいない…
コテコテも、たまには良いかもねって方にオススメです。
全く盛り上がらない
『バンクーバーの朝日』を試写会にて観賞。
昨年「舟を編む」で日本映画賞を総ナメにした石井裕也監督の最新作。
1900年代初頭、カナダのバンクーバーに実在し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした日系カナダ移民の二世を中心にした野球チーム「バンクーバー朝日」の物語。
映画の内容については公式ウェブサイトに全て記載されているので、読まれた方はあえて劇場に観に行く必要はない。
いくら実話をベースにしているとは言え、70年以上前の話を知る観客は少ないのだから公式サイトでそこまでネタバレする必要はない。
と言うのも、観客は予告や公式サイトに記載されているストーリーをどれだけドラマチックに魅せてくれるかを期待して劇場に足を運ぶのだ。それなのに今作は上映時間130分かけて公式サイトのあらすじをなぞるだけなのである。
朝日が活躍し始めるまでは退屈だし、活躍し始めてもバントを中心とした地味な展開で盛り上がりに欠ける。
元々の素材が時代背景として、カナダにて日本人が差別され過酷な労働と貧困を強いられている現実という地味なものなのだから、映画にするならもっとエンターティメント色を強めなければならない。
元々石井監督は派手な作風でない事は承知しているが、そう考えると素材にはアンマッチであったという他ない。
巨額を投入したバンクーバーのセットや、映像の雰囲気が良かっただけに、一向に盛り上がらない演出が残念な作品であった。
キャストには上地雄輔や亀梨和也など野球経験者を集めリアリティを追求しようとしたようだが、それ以前の問題である。
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