「インテリ系が無理やり野生感を出しているように見えちゃうんだよ」ターザン:REBORN 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)
インテリ系が無理やり野生感を出しているように見えちゃうんだよ
毎週のように劇場に通っていた時期に予告編を幾度も観た作品ではあったが、同時期に上映された『ジャングルブック』の方がずっと面白そうだなぁ・・・と思いながらもレンタルがリリースされたので観賞。
一言で表現するならば、物凄く喉の渇く作品だった。
ターザンといえば野生味があり、ワイルドで、どこか人間になりきれないがキャラクターは天然で可愛らしい。
しかし体格はガッチリ!動きも縦横無尽に屈強!!というイメージが強い。
本作のターザンは完全に人間界に戻っただけでなく、冒頭から自らは「ターザンではない、貴族の生まれの人間だ」と言い放つ。
ルックスも長身ではあるが細身の美麗なイギリス男性という感じで、映画も中盤までいかないとターザンらしい振る舞いも見られず退屈・・・。
しかも、敵側のおじさんのシーンが多い。誰も得しない。
この敵のおじじと、ターザンの妻のコミュニケーションシーンも多い。これも、誰も得しない。
妻役のマーゴット・ロビーがこれまたセクシーなんだけど、人の女に誰も興味な(以下略)…。
ターザンの片腕としてサミュエル・L・ジャクソンが出てきてこれはとても良い役どころなんですが、完全にターザンを食っちゃってましたね。
こっちが見たいのはかっこいいターザンなんだよ!早く野生に還っていいとこ見せてよ!とウズウズしながら待っていたけれど、結局終盤に観られたターザンならではっぽいアクションシーンもリアリティのない、殆どがCGのジャンプシーンくらいで物足りないまま長い時間を終えてしまった。
『ターザン』なのにターザンが活きない、活躍を待たされた挙句消化不良を起こす1本だった。