「上手く纏めてはいる、しかし・・・」ソロモンの偽証 後篇・裁判 清水光一さんの映画レビュー(感想・評価)
上手く纏めてはいる、しかし・・・
クリックして本文を読む
原作になく全編に付け加えられてるシーンで主人公の藤野が三宅と松子が苛められてるのを見ぬ振りをするところを自殺した柏木に責められるのが、藤野が裁判に踏み切る理由としては十分だと思う。
ずっと真面目にやって来た自信があったからこその選択と納得がいく。
だが、小説を読んでも思ったのだが柏木の死の真相を探るために随分と無理をしていると思った。例えば大出の父親が告発状に対して名誉棄損で訴えていて警察が動いていたとするならば、裁判まで行かなかったのではと思われる。
映画ではそういうところを上手く処理していたが、こちらとしては見ていてムズムズした。結局真相は中二病をこじらせた柏木の神原の心との無理心中という救えない結末だったのだが、この裁判に関わった登場人物たちは本当に納得がいったのだろうかと思う。
コメントする