「安直なラスト」柘榴坂の仇討 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
安直なラスト
既に、実質的には無意味な仇討ち。献身的に尽くす妻を犠牲にしてもそれを果たすことは、武士の矜持か、それとも、単なるマスターベーションか?観ているうちに、私の捉え方は、前者から後者に変わっていった。藤竜也の妻の言葉が、清々しく心に響いた。ラストは想定される中で、最も無難で安直なものだった。しかし、中井貴一、広末涼子と阿部寛の凛とした佇まいが、安直さに深みと趣を付加していた。心が痛むような結末でなくて良かった♪
映画そのものとは無関係だが、館内は敬老会のような様相を呈し、マナーの悪いことこの上なかった。隣の席の老夫婦が「時代劇だから、若い人いないね。」と言っていたが、時代劇にこの類いの人たちが集まるなら、私でも二の足を踏むだろう。若者より、老人のマナーの方が悪いと再認識した。暇なご老人たちは、是非平日にご覧になっていただきたい!
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