劇場公開日 2014年9月20日

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「“生きること”をストレートに問いかける、異色の“仇討ち”。」柘榴坂の仇討 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0“生きること”をストレートに問いかける、異色の“仇討ち”。

2014年9月23日
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興奮

【賛否両論チェック】
賛:仇討ちというテーマを通して“生きること”を問いかける、異色ともいえる時代劇。ラストの30分近くに渡る中井貴一さんと阿部寛さんの掛け合いは、見応え充分。
否:展開そのものは至って単純かつ単調なので、眠くなるかも。

ストーリーそのものは単純明快で、展開も結構単調なので、興味がないと眠くなること請け合いです(笑)。そんな中でも、仇討ちモノの時代劇にしては珍しく、〝生きること”ということを全面に訴えかけています。時代の流れに取り残され、ただひたすら仇を探すことでしか生きられない主人公と、死ぬに死に切れず、1人きりで息を殺して生きるしかなかった暗殺犯。一見正反対な2人の生き様の、それぞれに胸を打つ人間模様がひしひしと伝わってきます。そして、ラストのお2人のやり取りは、鬼気迫る中にも奥深さがあり、必見です。
作品の雰囲気に違わない、重厚な作品です。

映画コーディネーター・門倉カド