劇場公開日 2014年9月20日

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「ひたむきに生きる」柘榴坂の仇討 桜55さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ひたむきに生きる

2014年9月5日
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泣ける

知的

幸せ

それは浅田次郎さんが幕末歴史小説で描き続けてきた、時代が変わっても武士の矜持を持ち続け、寒椿のようにひたむきに生きる男達の姿。

八丁座にて鑑賞しました。
観終えた後には清々しい感情が。

描かれる目線が1人の中にとどまらず、
あの時代に渦巻いて居たであろう、遣る瀬無さ、エネルギー、寂寞感。

振り絞るように滴り落ちる雫に、引き込まれながらも、なお清らかな心持ちにさえなりました。

金吾の直弼に抱く想いが、政治でもなく
勤めのみでもなく、1人の人に向き合う
忠義を越える誠。
現代を生きる私達にも決して過去にある
生き様では無いことをきちんと見せてくれているとおもいました。

仇の直吉の由縁。
堪えきれない積年のおもい。
まるで業のような面構え。

時代劇にまだまだ期待したいと心から
願いをこめています。

若者よ、否、時代劇を毛嫌いしてきた
映画好きな方々よ、見逃すなかれ。

桜55