「雪の白と椿の赤が美しい」柘榴坂の仇討 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
雪の白と椿の赤が美しい
中井貴一はさすがの重厚感なのだが、重厚すぎて、仕事でヘマしそうに思えない。立ち居振る舞いに全然スキがないのに、なんであんな行動を取ってしまったのか、謎である。中井貴一より10歳くらい若い俳優にすれば良かったのでは。絵面も暗くて、もう少し明るさや爽やかさが欲しい。
社会が根底から変わり、大量リストラされた侍たち。町の中のそこここに、ひっそりと生きている。心底から変化を受け入れたわけではないだろうが、誰のせいにもできず、愚痴も言わず…。なので、断髪の街着姿の元侍たちが、「助太刀」を名乗り出たシーンは、胸が熱くなった。江戸から明治に、1日で変わったのではない。10年、20年かけて、ゆっくり変わっていったのだ。
が、不満分子もいたわけで、そういう人々のお話は、「るろうに剣心」または「ラストサムライ」で描かれるわけね。恨み晴らさでおくべきか~。
BS日テレ 特選時代劇の放送にて。
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