「退屈なホプキンス主演映画の中ではまずまずの出来」ブレイン・ゲーム 徒然草枕さんの映画レビュー(感想・評価)
退屈なホプキンス主演映画の中ではまずまずの出来
アンソニー・ホプキンスの主演する映画には、基本的にあまり食指が動かない。
というのも、さして魅力的でも、ずばぬけた演技力があるわけでもないアンソニーに引っ張られて、ろくでもない作品になるというケースに何度かぶつかっているからだ。
「白いカラス」しかり、「ザ・ライト~エクソシストの真実」しかり、「アトランティスのこころ」しかりである。ろくでもない、ではなく、退屈と言い直してもいいかもしれないが。
本作もその例に漏れず、ホプキンスの主演作で、あいかわらず退屈な老人役を退屈そうに演じている。予知能力をめぐるSF映画という設定は、何やら「アトランティスのこころ」を思い出すが、よりストレートな超能力競争になっている点がなかなかいい。
また、刑事役アビー・コーニッシュの切れ味ある演技も光っている。
ただ、相手の超能力者の動機に説得力がなく存在感が希薄なのと、超能力ルールが不明確なので、超能力競争で負け続けているホプキンスが最後に逆転する理由も不明なところが、なんとも中途半端ではある。
ホプキンス映画の中では、まずまずの暇つぶしになる作品、というところだろうか。
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