ジェーンのレビュー・感想・評価
全46件中、21~40件目を表示
予定調和の西部劇
98分が長く感じるキレの悪さ。98分もかけてこの薄っぺらい内容。
撃たれた夫に代わり、銃を取る女ジェーン。女であり母であるジェーンの西部劇・・・と思いきや、あれ?メロドラマ?っていうくらい、ジェーンの活躍は見られない。昔の男ジョエル・エドガートンとのメロドラマの現を抜かし、エドガートンに守られてばかり。女性が主役の西部劇である意味あったのか?と疑問が残る。
子どもを殺された母親の復讐というひとつのテーマはあれども、それにしたって気の抜けるような結末が待っているだけ。誰もが銃を握る命がけの世界の中で、物語はお伽噺かと思うほどご都合的だった。
兎にも角にも、話の内容が薄っぺらくて仕方がない。そしてそれを何ともモタモタと語るので98分という短い映画がとても長く感じられる。回想シーンを幾たびも挟んで実に回りくどく描かれるのは、ポートマンとエドガートンのメロドラマ。西部劇を舞台にしたハーレクイン・ロマンスなのかと思うような筋書き。そこには、西部劇の屈強さも何もない。
実生活でも母になったポートマンにも何かしら心境の変化があって、この映画のプロデュースに至ったのかもしれないが、その出来はかなりトボけたようなものになったし、悪役を演じたユアン・マクレガーも一目ではそれがマクレガーだと気づかないような演じ込みを見せつつも、そもそも役柄に悪役としての旨みや狂気や妖気のようなものが決定的に欠けているためにまったく凄みを感じないし、夫役のノア・エメリッヒはただただ哀れな恋の踏み台に使われただけだし、唯一美味しい目に合ったのは自身も脚本に携わったジョエル・エドガートンだけ。彼にしても、同時期の脚本兼監督作品「ザ・ギフト」の時のような筆力が発揮されず、凡庸かそれ以下の退屈な映画だった。
ナタリーポートマンのための映画
細腕復讐記。
才女ナタリーが製作を兼ねて主演に挑んだ西部劇。
完成まで色々あったようだけど、脚本を含めてよく
出来ている。西部劇としての新味はないけど、女性
を主人公に(ガンウーマンってほどじゃないものの)
これだけの復讐劇に仕上げたのはさすが。ドンパチ
だけを期待すると残念な結果になるかもしれないが、
敵を迎え撃つために住いに仕掛ける爆弾など手工が
凝らしてあり面白い。冒頭から、いきなり元恋人に
助けを乞うのでなんだこの女は?と思ったが、中盤
で明かされる二人の過去、そしてジェーンが背負う
贖罪の軌跡が判明すると涙。あぁそうだったのか…
と、そりゃ現夫も元恋人も彼女を助けたくなるわな、
ジェーンは無法者以外の男には恵まれていたんだね。
あの細腕でバンバン撃ちまくるのもいいんだろうが
英雄に華を持たせた方が無難、というわけでお相手
のエドガートンがかなりの役得!とてもカッコいい。
二人の間に戦争が横たわり、それが原因で離れ離れ
になったようなものだから、その爪痕をもしっかり
描き、遺された者の再生と生きる糧に話を繋げると
いうドラマはフェミニズムを前面に押し出している。
ラストは(普通なら皆殺しで)まずあり得ないけどね。
(人物も景色も美しく悪役もユアンだと気付かない)
微妙…
素晴らしいキャスト
評価分かれてますが
感想は普通です。悪くはないけど目新しさがない王道のストーリー。
それに2人ともお腹のあたり撃たれた割に回復凄すぎ!手か足位にしとかないとあの時代、致命傷でしょう。
母はたくましいのだ
西部劇である。しかも女が主役とは珍しい。女性が主役の西部劇というと、マリリン・モンローの「帰らざる河」が頭に浮かぶ。それまでの金髪ノー天気キャラとは一線を画した、モンローにとって転機となった作品で、出来上がりも素晴らしい映画だった。
さてこの映画の主役はナタリー・ポートマン。5か国語を操るハーバード卒のユダヤ美人だ。「ブラックスワン」で女の狂気を演じたかと思えば、「水曜日のエミリア」では屈折した再婚女性、「ソー」では単細胞のミーハー女を演じている。幅広い役柄を敢えて選び、イメージを固定させないようにしているのかもしれない。
南北戦争に恋人が参戦する前の情景は柔らかく、美しい。気球のシーンはドローンを使っているのだろうか。それともCGなのか。映画の技術は長足の進歩を遂げたものだ。
一転して南北戦争後の現実世界は土気色で、白黒に近い世界だ。敵の悪役もショボい感じだが、それが逆に現実的だ。ハリウッドのSFにあるように、絶望的に強い敵を相手に奇跡的に勝つようなファンタジーとは違う。ナタリー・ポートマン演じる主人公は華奢で細身の女性で、昔の恋人に助けてもらい、何とか戦う。「ダイ・ハード」の戦い方に似て、リアルである。
戦いの最中に来し方を振りかえるシーンがあるが、思ってもいなかった未来になってしまったという諦めだけではなく、母として強く生きる決意がある。
おなじみのお尋ね者の懸賞金もあり、時代考証はちゃんとしている。立派な西部劇だ。
ジョエル・エドガートン、なかなか渋い
ナタリーポートマンがガンマンになる西部劇。
『ジェーン』を映画館で観てきました。
ストーリーはつっこみどころいっぱいですが、
映像は秀逸です。
役者の演技もしっかりしてて、
銃を向け合った緊迫感がひしひしと伝わってきます。
セリフの間合い、口調の重さ、まばたきの回数とか、
細かいとこまで行き届いてるからでしょう。
そんなディテールまでわかる大スクリーンの映画館で
みたのがよかったかも。
ナタリーポートマンは普通でしたが、
相手役のジョエル・エドガートン。
いい味出してました。
カートラッセル的な、あの秩序あるアウトロー感があります。
くわえてトムハンクス的な、いまそこにあるシーンと
がっぷり四つに組んでる存在感なんかも持ちあわせていて、
いい役者さんだなと思いました。
なるほど
西武に生きる女性の話し。
それまでは、流されるまま、生きる為に生きてきた女性が、自らの銃を手に取る。
それが大筋になるのかな。
だが、そこへ注がれる支流がとても丁寧に描かれている印象である。
何回か差し込まれる回想シーンが、野暮ったくも思えたけど、噛み応えのある物語だった。
西武劇ではお決まりの、銃撃戦ではなく密室の中の銃撃戦の緊張感に唸る。
無数に空いた穴に戦慄もするが、そこから漏れる光による影の演出が秀逸。
腹を撃たれたはずのヒロインが颯爽と馬を駆り、賞金を手にする様が腑には落ちないが…まあ、格好はいいわな。
生きていた娘との再会のシーンがとても好きだ。素直に良かったと思えたし、父親の心中は、どれほどのものだろうと想像してしまう。
彼女の守る「家」は、子供であり夫であり、自分の居場所なんだなと思えた。
女性は共感なのか、憧れなのか…女性のが満足度も拒絶も多い映画なんだろうなと思う。
テンガロンハットに、コート。
しかもスカートで馬を駆るヒロインは、文句なく格好いい!
戦うことが重要
眠い。。。
旦那が撃たれて帰って来て看病した後、眠くてダメだった。ありふれたストーリーで引き込む要素があまり感じられない。レビューでどなたかが書いている通り、この家は守ると言いながら最後は新天地に向かうのは変。
全46件中、21~40件目を表示