「みんないい人だ。」海難1890 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
みんないい人だ。
エルトゥールル号が和歌山沖合で遭難したのが1890年。
イラン・イラク戦争で多くの日本人がテヘランに取り残されたのが1985年。
日本とトルコをつなぐふたつの出来事を端正な演出で描く。
田中光敏監督の映画とは比較的縁があって、けっこう観ている。
真面目な映画が多いという印象である。
本作もかなり真面目な映画であった。
真面目が悪いわけではないし、いい人しか出てこない映画は気持ちがいいけれど、何かが足りないのも確か。
エルトゥールル号の乗組員の身体が冷えきっているので裸になって温める、という件では、和歌山のお母ちゃんたちがブアーッと裸になって、というのが映画的というものであろう。
トルコの首相が、「わが国民を信じる」と言い切ったのはかっこよかった。
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