小野寺の弟・小野寺の姉のレビュー・感想・評価
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アウトじゃなくてカブトです
片桐はいり主演作品を、キネカ大森で観られる贅沢よ。
基本的にはクスクス笑えるコメディながら、根底には常に姉弟愛とそのすれ違いがある。
前歯と恋愛に関してはお互い勿体ない年月を過ごしたなぁ、とは思う。
けど、そういう大事な本音をなかなか口にしないところはリアルでもあった。
良い事あったとかはすぐ察せるのにね。
向井理と片桐はいりは、それぞれの雰囲気を最大限に活かしており、ハマり役。
山本美月は演技上手くはないのだけど、ああいう純真な役だと逆に映える。
ミッチー、怪しい役や色気のある役のイメージが強いが、邪気のない芝居も上手いなぁ。
ムロツヨシは佐藤二朗と共に福田雄一のイメージが付きすぎたけど、今作も抜群の匙加減です。
寿美菜子も違和感なく馴染んでました。
それぞれの恋愛をしっかり描きつつ、それが姉弟の絆を補強する構造は見事。
どちらも半端にせず、でも主題はブラさないバランスは意外と難しいものです。
シンプルながらBGMと無音の使い分けも的確。
個人的には、ラストもう少し先まで描いてくれたらより良かった。
より子なら「歯なんてもうどうでもいい」と笑いながら炊飯器を新調しそう。
メガネ屋の前を一瞬だけ片桐仁(片桐つながり?)が横切ったとこで笑ったのは自分だけか。
しっかり笑えて最後までほっこりする作品でした。
これがそうか。
「やさしさ」って
なんだと思いますか。
相手を思ってしたことが
本当のやさしさには
ならない。
相手にとっての
大事なものを傷つけること
があるかもしれない。
そんな視点で考えた事が
なかったけど
絵本づくりのエピソードや、
作中のキャストのやりとりで
本作のテーマを問われている
ように思います。
ほろ苦い内容もあるけども
あくまで、
プリンのカルメラのようなもので
心地いい時間がもらえました。
弟が見つけた
ありがとうの匂いは
どんな香りなんだろう。
日常の暮らしで感謝を感じる
台所の匂いか、
どん底の気持ちの時の
感謝による涙の匂いか。
おすすめ
小野寺の弟・小野寺の姉
商店街でのハロウィンのシーンで姉に気がないのは理解していた。けど話の流れ的には姉だけでも報われて欲しかった。
報われなくとも、時が流れて、ありがとうの香りが商品化して…姉の歯が綺麗になって…というラストも良かったなと。全て願望でしかないが、あの終わり方だとちょっと消化不良。
それ以外は良かったです。楽しかった。
ほのぼの
片桐はいりさん、素敵です。でも、片桐さんみたいな俳優は日本だと負け犬キャラにされてしまうんですよね。そこが、いつも腑に落ちないです。そして、ミッチーの鈍感力ぶりが酷い。仮に続編があるならば、小野寺より子さんの恋を成就させて下さい。
不自然な落差
幼くして親をなくした姉・弟の絆は深い、優しさが時には裏目にでて人を傷つけるといったテーマらしきものはよくわかるのだが、展開が不自然すぎないか。縁が薄かったとしか言えない失恋話はよくあるが及川さんの設定、芝居では誰が観ても姉に気があるとしか思えない。恩師まで持ち出して背中を押させて勘違いとは、一方山本美月は誰が観ても弟に一目ぼれで懸命にアプローチ、それを必死で逃げておいて失恋とは・・・、落差を稼いでドラマ性を高めたがるのは演出家の定石だが度を超した思わせぶりには腹が立つ。さはさりながら弟が片付いて海外旅行に出た姉が「かもめ食堂」で働いていると勝手につなげて妄想できたのは収穫かもしれません。
ありがとうの姉弟
似ても似つかぬと言うか、何ともアンバランスな姉弟。
姉・片桐はいり、弟・向井理。
しかし、舞台でも同役を演じたからか、不思議と段々しっくり見えてくる。
絶妙なやり取りと言うより、ちょうどいい感じで肩の力が抜けたナチュラルなやり取り。
ほっこり微笑ましく、姉弟を見ているだけでも面白い。
早くに両親を亡くし、二人で暮らしている小野寺より子と進の姉弟。
しっかり者で明るい姉と内気でちょっとヘタレな弟。
姉弟仲はいい。って言うか、仲良し。
仲がいい分、よく喧嘩も。
こういう時、気まずいもんだ。
同じ家に二人で暮らしてるから、気まずくなっても顔は合わせなくちゃならない。
でも、暫くすると、自然と仲直り。「ご免」「悪かった」となかなか口に出せなくとも、何か些細なきっかけで。
自分も数年前に親を早くに亡くして今は弟と二人で暮らしてるので、何か分かるなぁ~と多々あった。
で、そんな小野寺姉弟の生活に出来事が。
まず、進は失恋を引きずっている。
ある日、誤送された郵便物を届けに行き、その届けた先の女性・薫に一目惚れ。(本作の山本美月がメチャメチャ可愛い!)
その後偶然に再会、絵本作りをしている薫の仕事を手伝う事になるのだが…、明らかに薫は進に好意を抱いているのに、その対応のダメっぷり…。ああ、焦れったい!
眼鏡店勤務のより子は、取引相手のセールスマン・浅野の事が気になっている。
が、自分は容姿に自信無いし、浅野は及川ミッチーだし、向かい店の若い女性店員は積極的に浅野にアプローチ。でも浅野は、あの女より自分とよく話をしてくれる。
姉弟揃って訪れた恋のチャンス。
すったもんだあって、奇しくもクリスマスに、姉弟それぞれ“デート”の約束。
結果は…。
これはかなり切ないが、劇的なハッピーエンドより良かったかも。誰の身にも起こり得そうな、身近に感じた。
劇中薫が書いた絵本の話がしんみりと良かった。
困ってる人を見かけたら親切にする犬が居て、ある日寂しそうな老人と出会い、その老人の家を花いっぱいにしてあげるも、老人は先日亡くなった妻の匂いが消えてしまった、と…。
優しさが時に相手を傷付ける事もある。
それはまるで、この姉弟の事を表しているような気がした。
例えば、進の失恋した理由。それは…。
それをより子が知ったら重荷でしかない。
お互い思いやり過ぎて、ちょっと傷付けたりして、でもやっぱり思い合って…。
姉弟二人。
調香師の進が探していた“ありがとうの匂い”。
すぐ傍にあった。
千円札束
マッチがキーマンだとは!!
マッチ役の俳優さん、誰!?笑
なんかそうゆう、
キラキラ光らない
地味なんだけど
じーんと染み入る
鼻の奥がつーんとなって
大粒の涙がひとつ
零れ落ちるような
姉と弟のお話。
優しさって
相手に伝えて相手が受け取って
思いやりに意味をかえる。
伝えていこう。
と、思える映画。
まさか泣くとは…
主役2人の演技力、特に片桐さんのお姉さん役は絶品でした。
一見パッとしない主役2人ですが、
感情の変化が行動、言葉、表情で素晴らしく表現されています。
たった2人の家族で支え合ってきた分、
お互いを想う気持ちが強くなる。
それに対して、弟:進さんは彼女からお姉さんとの兄弟関係を否定される言葉を受けますが、それでもいいじゃないの!と思う。
まぁ彼女の気持ちもわかりますが…。
そして、姉として常に強く振る舞う頼子さん。
彼女が誕生日に外の花を見て泣くシーンは素晴らしい演技でした。
(最初泣かないのかと思った)
ってか思わせぶりなミッチー!!
一番最低や!!(笑)
そしていますよね~…男が会話に入った時だけ話しかけてくる女(笑)
とにかく、賛否両論あるかとは思いますが、
個人的にとっても癒される、温かい映画でした。
久々にいい映画見たなぁと思います。
オーヘンリーの姉弟版
昔のある事をきっかけに、心優しく面白いのにいまいち自信を持てない姉は、弟が自らを責めないように、弟に早く良い人をと想い、弟は姉の不器用は自分のせいではと原因解決のため貯金。
綺麗な髪を売って時計の鎖を買う女性と、時計を売って髪飾りを買う男性を書いたオーヘンリーの小説のよう。
姉弟の兄弟構成の絆の強さや距離感が巧みに表現されていて、同じ構成の人は自らを重ねて観れると思います。
姉特有の無償の愛と、それを罪悪感なく享受し生意気がれる弟特有の甘ったれ具合。
両親が亡くなっているためか、2人の親密度は行動面でも、一般的な姉弟よりは年齢の割にかなり高め。
そこに入り込めない女性もいた中で、弟に感謝の気持ちすら考えさせる可愛く純粋な女の子が現れて、姉弟はお互いを想うあまり各々の人生を犠牲にする事なく、それぞれの恋愛を歩き出します。
ただ甘えているようで、実は姉の心の機微を察知し動いている弟。本当の優しさを、姉弟という家族からしっかり学んでいた弟の、女の子へのアドバイスが的を得ていて嬉しかった。姉は姉で思いやりが深く、恋愛でもつい自己犠牲。でも、弟の貯金により変われそうだなと思わせるハッピーエンドがとても良かった。
最後笑い泣きした・・なんだ・・この感じ。
この兄弟最強でした・・。片桐はいりさんの演技を見ますと・・この方に勝る女優いない?ってほど・・奇行がハンパない。芝居なんだけど・・素なんでしょうか~?ホント不思議でつかみどころなく魅力的。そんな姉と・・向井理さん演じる弟。いつもイケメン役ばかり演じている向井さんがまさかのダメ男・・冴えない男?おーーこれは大冒険でした。新鮮でした。もう釘づけ。細かい演技もしっかり見てしまった。表情なんかも良かった。後半は恋愛モード全開で・・でも・・お姉さんのこともあるし・・うまく前に進めない。胸キュンでした。お姉さんも恋をして・・でもまさかの失恋・・泣
ラストでこの兄弟の本当のあったかさが出ていて・・そしてお姉さんがのれんに髪の毛絡まって「あーーあーー」ってあたりで弟が苦笑しているあのあたり・・・笑って泣いてしまいました。後味すっきりです。もう一回みたーーい。個人的に・・ムロツヨシさん出てて感激。シュールな小芝居がツボってしまった。自宅でまったり♪向けな作品。あーーもう一度見ます♪
邦画×片桐はいり
かもめ食堂が似たような邦画と一線を画しているのは、ひとえに片桐はいりによるものだと、友達に力説されたことがあります。
すごいですね、片桐はいり。全く美人でもない(失礼)のにここまで有名女優になったのも当然の演技力とオーラで映画全体を引っ張っていくという印象です。
向井理も演技の下手な人と思っていましたがこの映画で好きになりました。はまってましたね。独特の不器用さ、音痴さがイケメン理系コミュ障にぴったり。
山本美月は演技下手すぎですがまあ大した役じゃなかったので可愛いからオッケー。
あと見逃せないのが向井理の友人の一人芝居をやる男。(知らない俳優さんでした)
すごく演技が上手で、居酒屋で二人でしゃべるシーンなんて見入ってしまいました。注目していきたいですね。
星4つ中、ほとんどはキャストのぶんです。
ストーリーは、片桐はいりがミッチーを好きになり、向井理が山本美月を好きになり、たったそれだけの話ですが最後までじっくり見てしまいました。
姉弟の関係を、人によっては気持ち悪いと思うでしょう。麻生久美子演じる元カノの意見が正論だと、歯の手術ごときにそんなに気を揉まなくていいだろうと、突っ込みどころはたくさんありますが、それでもこんな人っているんです。だから気持ちが入っていけるんです。
ラーメンズの片桐仁が一瞬眼鏡屋さんの前を横切りましたね。なんだったんでしょうか。笑
うとうと
前半がかったるく、うつらうつらしてしまった。後半の絵本作家の勉強で留学って無理がないかな。そんなの聞いたことない。あと片桐はいりの子供時代がかわいかったが、そんなわけない。
日常の中にあるしあわせ
シュールな笑いが散り散りになっていて笑えました。ユーモアのない人には全く面白くないかも。
がっつり救われるってわけではないけれど、
プラマイゼロよかマイナス寄りなんだけど、
結局のところプラマイプラスになってしまう不思議。たった一人の家族と思いやる心が素敵でした。
え?これで終わり?
ちょっと残念な感じで終了。
作品としては悪くないんでしょうけど。
見方によっては気持ち悪い作品。
いい年の姉と弟が同居ってのが…
TVドラマ「アオイホノオ」の面子がいたので観てみた。
直線的でひねりのない映画
各映画レビューサイトの評判が良かったのと監督の出ている演劇を見て好印象だったので鑑賞。
結論としてはストーリーも予想の範囲を抜けないし全然面白くなかったです(バッサリ)。
自分が一番だめだと思った部分は弟君の恋愛のエピソード。公園のいたるところの匂いを嗅いでる不審者一歩手前の男のことをあんなにかわいらしいきれいな女性が無条件に好きになることなんて現実にはありえんわ!と思いました。まぁその時点では好きではなくだんだん好きになっていったのだとしても,調香のうんちくをペラペラ述べてるオタクな部分を見せたときに惹かれていく描写になるのはおかしい。ふつうは引かれるし,これでは向井理の顔に惚れているだけのようにしか見えない。そうなるとその女の方も決していい女なんかじゃなくひどく打算的な女となり見ているこちらとしてはいやな女にしか見えない。あと絵本作家なら自分の作るストーリーにもっとプライドを持て。
次に問題なのが姉弟の物語。いくら親が早くに死んで育ててもらっていたからと言って自分の恋愛を棒に振るとか馬鹿げてるし元カノの言ってることの方が正論で気持ち悪いシスコン野郎にしか見えない。大体33にもなって漸くさし歯の費用渡すってどうなのよ。そんなべらぼうに高いもんでもないしもっと早くに渡せるだろ。
姉の方も「差し歯にすることも考えたが弟を責めてるようで」といっていてこちら側としては「えっなんで責めることになるん?」と思ったし,責任感じたとしてもそれは当然のことをしたんだから姉が悩む意図が不明。
後は演出の問題。浅野が新品のコートが雨に降られてのところの降られてが告白して振られてのイントネーションになってしまってといて直すべきだなと思った。むしろそれが頼子が振られる伏線なのかとも思ったがそういう風にもならなかったし。もう一つは恩師との対話のシーンと頼子が部屋で泣くシーンのスポットライトが邪魔。いかにも演劇人が作りそうな演出だなぁと思った。売れない役者友達が弟君の固まった思考にメスを入れてくが,それも監督自身を投影させてるんだろーな。あれは頼子が言った方がいいのに。
切なさつのる姉弟愛。
実験刑事トトリや、只今放送中の信長協奏曲を手掛けている
西田征史の長編初監督作品。小説が2013年に舞台化されて、
主演キャストもそのまま受け継がれての映画化だそうだ。
もっとユルユルでオタクな話だと思って観てみたのだが、
昭和情緒あふれる人情喜劇に、終盤でホロリと泣けてしまう。
そこかしこに漂う、あぁそうそう。という兄弟ならではの記しが
家族の形成に大きな影響を齎していることが分かる。
少し前に観た「シンプル・シモン」を思い出していた。
あれも同じような境遇の話だった、兄には将来を誓い合う恋人が
いたのだが、障害を持つ弟と同居を始めると彼女に去られてしまう。
その彼女の言い分と、今作の元カノ・麻生久美子の言い分は同じ。
若い頃の私なら、何よこの非情な恋人は!と怒り狂うところだが、
今は恋人側の気持ちも理解できる。仲の良い家族や兄弟姉妹は
確かに素晴らしいのだが、互いに依存し合っている状況になると、
家を出て自立することが遠のく一因を築いてしまう。今作の姉弟も
互いを思い遣るあまり離れられないのだが、いつか独立しないと
この先結婚はできないだろう。弟の抱えるトラウマが、姉につけて
しまった身体の傷と自身の心の傷になるのだが、それを乗り越えて
彼が新しい恋に踏み出せるかが見どころ。姉も同じく。
この二人が姉弟!?とビックリするのは初めだけ^^;
観ているうちに波長がピッタリ合う二人にどんどん入り込んでいく。
さすが舞台で共演しただけあって、片桐向井の姉弟ぶりはお見事。
不器用な二人が少しずつ乗り出す恋路に、観客も「頑張れ!」とつい
力を入れて応援してしまうのだが…。
片桐はいりが凄いのは、役と本人に違和感がなさすぎる(失礼!)
まさか!と思われた恋の顛末が…あぁ。。となるところでは、
ナンだよ、たまにはいい思いさせてやれよ!なんて思ってしまう。
ありゃないだろーが…(ミッチーみたいな人っているけどねぇ)
と思いながら、でも恋をするのも辛いけど、しないよりはずっといい。
と思う男女が増えるといいな、大きなお世話ながら思ってしまった。
自転車で買出し、一汁三菜の朝食、玉のれん、畳貯金に冷蔵庫メモ。
懐かしい商店街の雰囲気さながらに切なさがつのるいいドラマだった。
(タクシーの課金がいちばん泣けたね。あそこで上げるんかい!も~)
絆の強さは、二人きりで生きてきた証し。
三度、泣いた。
全編に満ち満ちている、姉弟の優しさと思い遣る心。
溢れ出る涙は、朝露のようにすがすがしいものだった。
お姉さんとの同居を嫌って弟から去った元カノ。
二人の絆が強過ぎて、入り込む隙が無いと感じたのかもしれない。
でも……
早計だったのでは?
あのお姉さんなら、きっと自分から出て行ったよ。
因みに、涙した三場面は……
姉が自分の歯にコンプレックスを抱く原因となった自転車の二人乗りシーン。
級友から揶揄されようとも弟からもらったお弁当箱を使い続けた事実を、二十数年経って弟が知ることになったシーン。
帰宅した弟が、振られた姉の嗚咽を聞いて、玄関に戻り声高な「ただいま」と共に自分の帰りを知らせるシーン。
そして、何事も無かったように一階に下りて来る姉。
この姉弟のように、私は独り善がりでない思い遣りを持ち合わせているかな?
見返りの無い優しさを、私は享受しているかな?
より子の号泣に、涙した。
ラストのより子が凄く可哀そうで、浅野が非常に残酷な男性に見えた。より子 が自室で思いッきし号泣するのも無理はない。絵本作家の岡野。「ありがとう の香り」の入浴剤を作ってくれと催促する酒井。進の恋愛の後押しをする河 田、何かとより子に男が出来ないか気を揉む眼鏡店の夫妻。そして平松先生。 みんな小野寺姉弟と程良い距離感でした。
クスクスそしてジーン終わってホンワカオーラに包まれて
何かこのキャストの妙に魅かれて観てみました。小さい頃からの思い出話から始まって良い年の不器用な姉弟が一緒に暮らしている平凡な日常。でも平凡に思われてても色んな出来事、心の痛みと思いやりと擦れ違いと優しさとが全体に散りばめられてる。小さな笑いのツボも全体に特に前半に散りばめられ、後半に温かく切ない感動のツボが散りばめられてクスッときてウルッとなって何とも温かい真綿に包まれたような気持ちで帰路につける映画でした。
皆が優しい、そして片桐はいりが切なくて、向井理が優しい、最強の姉弟コンビ。ヒロインも天使のように可愛い。姉の思い人は良い人だけど天然。また会いたい、この小野寺の弟と姉に!
より子さんに幸あれ。弟は大丈夫でしょう。
この映画はオチなしヤマなしでも多分楽しいはずとおもってたのですが、結構オチもヤマもあったと思います(当社比)かなり、よかったです。予想よりずっとよかったです。
私にも弟がおり、小野寺きょうだいの雰囲気にきょうだいあるあるを感じたりしました。
ええ、姉というものは勝手なもので!
ゲームだのでは堂々とズルをして無理やり勝ちます。弟は負けてくれるんですよね。
小ネタが色々面白いです。
ボラギノールが一番面白かったです!次点がブリーフで!
絵本作家の彼女のくだりが若干胡散臭いと思いました。地を這ってクンクンしてる人にわざわざ声をかける人があんな美人とか、ありえへーん!てなもんです。でも、それはすぐに忘れます。
弟はもてないわけではなさそうでしたね、シスコンで常に寝癖があるだけで、調香師ってことは理系男子ですしきっと修士もってるし、恋愛市場ではいい物件です。なんせかせ隠しきれない美貌の向井理ですしね。
おっとりした感じがよく出てて、イケメン感薄めで良かったです。チェックのガウンが可愛かった。あれはきっと姉の趣味w
弟の過去や恋も良かったです。傲慢さに気づくところが良かったと思いました。
ま、弟は見目麗しいし、これからますます男盛りだし、ほっといても恋しますね。
さて、この映画は、より子さんパートが素晴らしかったです。
より子さんだけの時は会釈もせえへんのに、ミッチーがきたらぶりっこしやがるいけすかねぇ若い女の子がでてきますが、この若い子の意地悪にも大人の態度を貫き、店長と奥さんの悪気がないからタチが悪い系のセクハラにも終始大人の態度です。人間が出来てます。
仕事も家のことも大変だったでしょうが、楽しく過ごしてきたんだろうと思われる女性です。言い間違いに笑いの神が降りてる先生が言うように、「どこを(に)出しても恥ずかしくない」人です。
でも男性ウケする容姿には恵まれず、40歳の今、独身彼氏なしの様子です。
そんなより子さんがミッチー扮するアサノさんに片思いをし、私なんてと思う気持ちをを振り切ってがんばってみよう!とするのですが…
※以下思いっきりネタバレ
より子さんが昔好きだった同級生の不愉快な発言に、悔しまぎれに弟を年下の彼氏と偽るより子さん。
親しげな同級生だけど言動は悪気がないようで多分に含まれている、より子さんをバカにしたものばかりです。
だからより子さんは悔しかったんです。
多分子供の頃からそうで、彼だけでなく多くの同級生に同じ扱いをされ、そんな環境の中で自分から変顔をしたり道化に徹して笑いをとることで、傷ついていることを誤魔化していたんです、きっとずっと。
このより子さんの辛さは本当によくわかります。
私がまさに10代の頃にそうだったからです。
何とか面倒くさい同級生夫婦を追い返せると思ったら、恩師にアッサリ弟だってバラされてしまい、これはまぁ先生悪くないんですけど、より子さん、死にたい気持ちだったろうなぁと、切なかったです。
変色した歯のくだり、容姿へのコンプレックスから自信が持てないという話と先生の励まし、そして、多分弟が元カノとダメになった理由を薄々知ってたのではなかろうかと思われます。そんな諸々を抱えた上で踏み出そうとした恋。
でもダメだったんです。ミッチーのおたんこなす!でもミッチーの前では気丈さを貫くより子さん。
呆然と帰宅し、嗚咽するシーン、その嗚咽を聞いてしまう弟。
その後のやりとりが、素晴らしく、泣いてしまいました。本当によかった。
優しい弟、愛おしい姉。お互いにとって、恋人なんかよりずっと得難く大切な人だと思う。その関係はほんとうに貴重だからね。ふつうのきょうだいはそんなええもんちゃうもん。
より子さんには、この失恋でさらに臆病になるかもしれないけど、次にいいなってゆう人に出会ったら、どうか諦めないで欲しいです。
希望は捨てないでいたらいいことあるかもしれません。曲がり角の先には何があるかわからないのですから。
お互い、頑張りましょうね。
より子さんの幸せを祈っています。
架空の人物に斯様に語りかけるのは相当イタいと承知していますが、語りかけずにはおれないのです。すみません。
そんな訳で、より子さんにずぶずぶ感情移入しながら見ました。
他にもチャーミングな点はいっぱいありましたが、流石に長くなったんでやめときます。
最後にムロツヨシが最高だったことは言い添えておきたいと思います!
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