インターセクションのレビュー・感想・評価
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カオス
リュックベッソン監督作品だけあって、単純な面白さの中にあるカオスがきらめく。
交通事故だけが偶然起きた出来事。
しかしそれが物語を進行させる原動力になっている。
偶然は1回だけというのはセオリーだ。繰り返されると物語が破綻してしまう。
物語は、その事故に集まっていたそれぞれの人々の目的が集結し、生き残ったものがその目的を最後まで遂行しようとし始めるのだ。
ミステリーは、それぞれがいったいどんな目的を持っているのかということだ。
砂漠のど真ん中で携帯も通じない場所、誰も助けになど来ない場所…
生き残った者はお互い信用できずに仲違いしながらもどうにかして車一台を修理する。
同時に最悪の状況下で個々人の赤裸々な事情を晒し始める。
やがて、突然起こった殺人… 展開にじれったさは微塵も感じられない。
そしてようやく砂漠から抜け出し町に出たところからこのミステリーの本質が顔を出す。
修理工だと名乗っていた謎の男は誰なのか?
子供を抱える女は一体何者なのか?
それがはっきりすると同時に、「女」にフォーカスが集まる。
彼女らに付随する願望がダイヤモンド。
砂漠からの脱出の途中、女同士の秘密の会話がなされる。
子供を抱える女は仲間の男を誘い出して修理工の男を襲い、さらにその仲間を主人公の妻に襲わせたのだ。
短い時間で完全な絆を結んだ二人の女。
しかし完璧だった計画も、正義の前にはかなわなかった。
二人の男がそれぞれの問題をそれぞれの方法で始末し、エンディングが流れていく。
エンディングに登場したのは砂漠の旅行者なのか、誰かが壊されたカメラの傍にあったSDカードを拾う。
そこには仲睦まじい二人の写真が何枚も収められていた。
それが、破壊された車の映像へと変わってゆく。
思えばダイヤの密売人によって壊された彼女の大切にしていたカメラ。
あの瞬間、彼女の中でも何かが壊れた瞬間だったのだろう。
ある意味、自分自身が何を望み何が気に入らなかったのかはっきりしたんだと思う。
カメラが撮り続けていたのがお金をつなぐための幸せを表現したフェイク画像で、そこに彼女の本心はない。
逆に事故が起き、破壊された車の画像には、いままでの嘘を破壊したいと願う彼女の気持ちがシャッターを切ったのだろう。
そして同時に、そういうものを写してきたカメラそのものに価値はなくなったのだ。
だから、SDカードを拾おうとも思わなかったのだろう。
この映画は、二人の女が同じ周波数を持っていたことで互いに引き合い、同じ目的を達成するためタッグを組んだ。
金持ちの妻になってもいちいち命令されなければならない境遇に嫌気が差した妻が、外国の治安もままならない場所で自由を得られた場合どうするのかを描いているのかもしれないと思った。
しかし、彼女らをそこまで貶める現代社会は、お金という観点で、貧しくても裕福でも虐げられていることに変わりはないのかもしれない。
クズ同士のいがみ合い
登場人物は全員クズ。
欲深い女が招いた砂漠の真ん中での事故。
助け合って脱出などという展開には当然ならず、
クズ同士がお互いを騙し合う。
全員共倒れ、というのが一番平和な結末だろう。
それにしても 道から外れ地点なのに、よく多重事故が起こったものだ。
奇跡の出会い
2023年8月20日
映画 #インターセクション (2013年)鑑賞
モロッコの砂漠のど真ん中で多重衝突事故により取り残された6人の男女のサバイバルサスペンス
まあ、砂漠でこんな事故が起こる確率はどれぐらいだろう。ちょっと6人が残った設定に無理がありすぎる
と思ったら #リュック・ベッソン 製作でした
砂漠の中での交通事故
なんて起こるのか?
しかも暴走してくる車に向かっていくなんてあ
りえない。
初めからスコットの奥さんのテイラーは嫌なやつで、
行動も不愉快。愛人のトラビスを殺そうとするし。
しかしスコットがトラビスを知っていたのは驚いた。
あの屋根にあった死体は、はじめに手錠をされていた
オマールを逮捕に向かった捜査官の一人だったのかな。
サレイは捜査官だと思っていたが違った。
テイラーが最悪な性格で周りを混乱の渦に巻き込む。
事故は偶然だったのか?
砂漠の真ん中で多重事故を起こすなんて何億分の一、いや何兆分の一の確率なんだろうか?まさしくインターセクション。道じゃない道と交差するのは車のみならず複雑な人間模様の運命だった。色々と裏では繋がっているような気もしたけど、概ね二つのグループと一人の悪党だった。
主役はどちらかというと、金持ちのスコットよりも謎めいた修理屋サレイ。事故の様子をじっと見つめていたが、足首に銃を隠して事故を起こした彼らに接近してくるのだ。誰を狙ってる?と、ワクワクしながらストーリーを追った。
それぞれの思惑と欲望が交差する中で、殺害と逃亡という心理戦が見事だと感じた。赤ん坊を抱えた女は自分の子じゃないとわかるし、悪党の思惑もわかりやすい。しかし、最初のカーチェイスがどこまで仕組んだもので、どこからが偶然なのか。秘密を知った後にはこの序盤の疑問が湧き起こるのだ。
結局勝ったのは、欲望丸出しの関係じゃなくビジネスライクな主従関係。ただし、彼らの運命もモロッコで終わるような気もする。意外な結末だったので新鮮味もありました。インターセクションも複数形になってるところがいい。道路の交差点と人間模様の交差点みたいな。
登場人物、全員嘘つき
どこに焦点を当てて観ればいいか、最後まで不明だった。
誰が犯人(悪)という謎解きでもないし、
憎しみ合いながら砂漠では助け合わなくてはという
サバイバルでもないし、
巧妙に仕組まれた復讐劇でもないし。
全部、偶然そうなった。という展開。
そこが面白さなのかな?
スコットとトラヴィス。
トラヴィスとグルならカーチェイスして事故る必要はない。
オードリー。
ダイヤに目がくらんで「恩人」を殺すくらいなら、
最初からそうすれば?
イサム。
悪人は滅ぶ運命。欲に溺れすぎ。
タイラー。
行き当たりばったりの極致。
どうしようもない女。欲を使いすぎ。
サレイ。
結果、こいつだけハッピーエンドだが、
他のやつを泳がせすぎ。何度か死にかけてる。
6人それぞれの視点から描く、という作り方でもなく、
“俯瞰”でエピソードを追っているから、
見ているコチラは焦点が合わない。
だから、感想は「知らんがな」と「ふーん。」しかない。
なんか、残念な映画だ。
思いもよらない展開に
目が釘付けに。
ヘッジファンドマネージャーのスコット( フランク・グリロ )と、美しい緑色の瞳の新妻テイラー( ジェイミー・アレクサンダー )との駆け引き、曰くありげな登場人物にラスト迄目が離せませんでした。
モロッコの情景が偏執的な愛の終末に、不思議と似合っていました。
テレビ東京を録画にて鑑賞
3つの物語、女性恐るべし、プチどんでん返しがたくさん
砂漠での交通事故によって、3つの物語【浮気、誘拐、ダイヤモンド】が交差するといった映画。
女性恐るべしですね。ただでは転ばない。美貌を武器に吹っ切れる姿は、カッコいいと思いました。
随所にプチどんでん返しがあって、最後まで楽しめます。
6人の駆け引きだけで引っ張る
次第に各々の素性や行動目的が明かされていくので、相関図がコロコロ変わっていく楽しさがあった。最後は妻を殺して逃亡を図る旦那とさらわれた赤ん坊を取り返したニット帽の男が互いに視線を交わして幕。
見えているものだけが、本当の幸せではない。
何てことでしょう!
登場人物がみんなクソな人ばかり!
誰にも同情できない、まさにゲスな世界でした。
ハネムーンにきた幸せな新婚カップルや、赤ん坊を抱える可哀想なお母さんなど、一見すると善良な市民ですが、心の中はドロドロとしている犯罪者達。
負の巣窟の中で繰り広げられる、嘘と殺人のサバイバルに、誰の言葉も信じられなくなりました。
エンドロールに写し出された、新婚カップルの幸せそうな写真は、全て偽りの姿なのでしょうか?
真実は永遠に闇の中です。
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