劇場公開日 2015年2月14日

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「田舎暮らしに憧れる。」リトル・フォレスト 冬・春 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0田舎暮らしに憧れる。

2022年6月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

小森(リトル・フォレスト)のような寒村に移住して、自給自足の生活をする。
そんな夢を見ています。
いち子(橋本愛)の小森の暮らし。
食べ物(自然の恵み)を大切にして、慈しみ食べる。
dishが全て素朴で美味しそうです。
お米(+もち米+豆類)
野菜。
山菜。
胡桃に栗。
ジャム(グミのジャム・・・出て来なかったけれど、山葡萄やコクワもあると思う)

全て自給出来て足りないのは卵と肉そして牛乳くらいか?
ニワトリを飼うと卵と鶏肉(動物性蛋白質が全て補える)
魚は小森に海はないので、川魚(岩魚)を釣ったり養殖場で貰ったりする。
岩魚(イワナのマリネは美味しい・・・アジのマリネは母が作ってくれた)

今は都会暮らしの私。
空気が汚い。
雨も汚い(雨降り後のベランダの淵には白い粉や黄色のシミがベッタリとつく)
洗濯物の外干しは3年前からやめた。
家族のアレルギーも酷い。
花粉症に加えて食べ物アレルギー(最近は果物アレルギーが酷くなった・・・林檎でさえ喉を詰まらせる)

子供の頃は田舎に住んでいた。
ニワトリを飼っていて卵を食べ、時には父親がニワトリを絞めてモツ鍋を美味しく食べた。
甘塩っぱいダシに鶏肉と腹の中の卵の黄身だけになってるのは、味が濃くて最高だった。
(父親が鶏の首を切っているのは怖かったが平気で食べていた残酷な幼い日の私)
野菜も作っていた。
ジャガイモ掘りは感動だった。
山に行くと野イチゴが食べられた。山葡萄は苦いがジュースやジャムにすると驚くほど濃厚だ。
母親も料理好きで、石炭ストーブにオーブンを乗っけて、クリスマスケーキを焼いてくれた。
もっと簡単なクッキー(ビスケット)は止まらなくなって食べ過ぎ、子供の頃は肥満児だったなぁ。

私も結構、田舎暮らしの思い出がある。
果樹園に母親が買い出しに行く。
千両梨と言う固くて消化の悪い梨を買ってきた。
林檎も大きな木箱に入っていた。
当時は長期保存に箱の中にもみ殻を入れていた。
欠点はもみ殻の匂いが林檎にこびりつくこと。
今は良い。
冷温倉庫で長期保存が可能だ。

子供だったから山菜には興味がなかったけれど、アイヌネギ(今は行者ニンニクと言う)は、
子供心に甘くて柔らかく美味しかった。
正月には5升くらいの餅を注文していた。
つきたてのお餅をソリに乗せて運んだものだ。そんなに食べた記憶はない。
私の記憶の中で、餅は特にご馳走ではなかった。
(却って大人になってから初めて、家の餅つき機でつきたての餅を、納豆や大根おろし、あんこ餅の美味しさを実感した・・・当時はつきたて餅は自宅で臼でついた人だけの楽しみだったようだ)

自給自足で生きていけるのなら、老後の生活の不安は解消する)
足腰が立つうちは働けば良い。
寝たきりになるその前に、
「楢山節考」

この思想は、かなり合理的であるが、
残酷でもある。
もっと良い方法はないのかな?

琥珀糖