セインツ 約束の果てのレビュー・感想・評価
全2件を表示
この時代のアメリカの法律がどんなだかよくわからないが、罪を償って出...
この時代のアメリカの法律がどんなだかよくわからないが、罪を償って出てくる事は出来なかったのだろうか?彼女の罪を被って脱獄はいささか疑問が残る。所々見逃したから間違っているかもしれないが、元はといえば、この2人の義理の父の裏稼業が原因で事が起こったようだったが、説明が少なくよくわからなかった。
純愛がテーマだろうが、ストーリーがいまいちでモヤモヤした。家に戻るシーン、毎回車をどこに置いていたのか。道路沿いだった気がするのだが一発でバレないか?
つまらないが嫌悪感を感じたわけではないので★1
雰囲気は良いけどぼんやりし過ぎて感情移入しづらい
2013年サンダンス映画祭撮影賞受賞、2013年
ナショナル・ボード・オブ・レビュー トップ10入り
の他、本作の監督デヴィッド・ロウリーが
バラエティ誌の『注目監督10人』に選出されるなど、
高評価を受けている作品。
1970年代アメリカ、テキサス。
銀行強盗に失敗し、投獄された男ボブ。
その出所を、幼い娘と待ち続ける女ルース。
そしてその女に惹かれる保安官のパトリック。
複雑に絡み合う三人の心模様を描くドラマ。
* * *
この映画最大の見所は、『ドラゴン・タトゥーの女』
以来、引っ張りダコな主演ルーニー・マーラだと思う。
本作の彼女はとにかく美しい。
彼女、外面は恐ろしく華奢で儚げなのに、
内面に関してはしなやかで強固な芯を感じさせる。
それに、妙な言い方だが、本作の彼女は
良い意味で表情から感情が読み取りづらい。
彼女がどういう行動を取るのかが読み切れない所が
この映画のサスペンスに繋がっていると感じる。
テレンス・マリックの作品を連想させる
懐古的でありながら瑞々しい映像も魅力だ。
冒頭の草原を照らす、朝とも夕ともつかない
陽光の美しさや、屋内の暖かく艶やかな
オレンジの照明が忘れ難い。
* * *
だけど。
ストーリーや人物が説明過多な映画はいただけないが、
この映画の場合は逆にそれらが “匂わせる” 程度にしか
説明されない。輪郭がボンヤリし過ぎていて、
かえって物語に感情移入しづらいのが難点だと感じる。
主人公ら3人の関係は分かり易い。だが、
それ以外のキャラの人物像や物語の背景は
『多分こういう立ち位置や事情なんだろう』と
イマイチ確信がつかないまま。
まず、物語中盤から登場する、ボブを襲う集団。
誰が、どうして主人公の命を狙うのか。
恐らくは過去の銀行強盗で街を仕切るギャングの金に
手を出してしまったのだろうとは推察できるが……
一度も明確な説明はされない。
次に、元保安官スケリット。
ボブとルースにとっては自分達みなしごを
父親として育ててくれた人物で、パトリックに
とっては父のように尊敬すべき人物。
……なんだと思う。
主人公らとの関係がぽつぽつと説明されるだけで、
そういった思慕の念が僕にはどうにも伝わらず、
彼の最期のシーンにもあまり感情が動かなかった。
ストーリーも結末もはっきり言って使い古された
内容だと思う。ならば登場人物の心の流れをじっくり
見せてもらいたかったが、そこが前述通りボンヤリ
し過ぎている上、今まで観た同じような内容の物語と
比べて深みがあるようにも思えない。
* * *
冒頭でも書いた通り、本作は世間からの評価が
ずいぶん高いらしい。だが、僕にとっては
映像と演技を除けば単調な内容の映画だった。
いくつかの批評を観ると『俺たちに明日はない』
などのアメリカンニューシネマの名作が
比較に引っ張り出されている様子。
また、時代は1970年代だが、人間ドラマ主体の
西部劇のような雰囲気も感じる。
繊細な映像が評価されているのは納得なのだが、
加えて昔のアメリカ映画に造詣の深い人から受けが良い印象。
過去作の記憶で各所を補完してやらないと
評価が完成しない映画なのだろうか。
ふうむ、自分にはどうにもハマらず。
<2014.04.12鑑賞>
全2件を表示