「痛快復讐コメディが、(某スキャンダルにより)笑えないコメディになっちゃった!」モンスター上司2 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5痛快復讐コメディが、(某スキャンダルにより)笑えないコメディになっちゃった!

2019年7月1日
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鑑賞方法:DVD/BD

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モンスター上司をやっつけろ!
2011年のブラック・コメディの続編。今回は日本劇場未公開。
前作は何年か前に見て、なかなか面白かった。

それぞれのモンスター上司に復讐を果たしたニック、カート、デールの3人は、自分たちが自分たちの上司に。つまり、独立して起業するが、なかなか上手く行かず。
そんな時、投資家ハンソンと契約を結ぶも、騙され、全財産を失ってしまう。
モンスター上司をやっつけたと思ったら、今度は悪徳投資家に復讐…!

演じるは、クリストフ・ヴァルツ。
さすが余裕の憎々しい存在感。

さてさて今回の復讐作戦は、ハンソンのボンボン息子レックスを誘拐。
ところがところが、
計画を知ったレックスが仲間に加わる。
この親子、仲にちと問題あり。
入念に計画を練り、想像上は『オーシャンズ11』みたいなクールでスタイリッシュな作戦だが、実際は…、
3バカトリオとボンボン息子の穴だらけとトラブル続出の自作自演誘拐と復讐作戦。果たして…?

前作のモンスター上司、“パワハラ”ケヴィン・スペイシーと“セクハラ”ジェニファー・アニストン、そして胡散臭い名物キャラ、“マザーファッカー”ことジェイミー・フォックスも引き続き登場。
過激なブラック・ジョークはそのままに、趣向を変え、話や展開にも捻りを加えているものの…、
前作に及ばず。
何だか単なる3バカ主人公のドタバタ劇、よくあるタイプのクライム・コメディに成り下がっちゃったような…。
勿論今回のターゲット、ヴァルツの存在感やボンボン息子クリス・パインのハイテンション&コミカル演技は見ものだが、やはり前作のモンスター上司のキャラの方が強烈でインパクト有り過ぎて…。

本作がアメリカで公開されたのは2014年。
キャストに一名、プロデューサーに一名、実際にセクハラ問題を起こした者たちが居て、今や笑えないコメディになっちゃった…!?

近大