ジャージー・ボーイズのレビュー・感想・評価
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イーストウッドが手がけた、ミュージカルの名作
ハーモニーを聴くだけでも観る価値あり
『ジャージー・ボーイズ』を鑑賞。
クリント・イーストウッド監督の最新作で、同名ミュージカルの映画化となっている。
「シェリー」や「君の瞳に恋してる」のヒット曲で知られるフォー・シーズンズの結成から栄光、そして挫折などが往年の名曲と共に描かれる。
メンバーを演じる俳優はミュージカル版でも演じた舞台俳優が多数採用されており、劇内の歌は吹き替えなし。
これが聴き応え抜群で、4人のハーモニーを聴くだけでも観る価値がある作品と言える。
特に「君の瞳に恋してる」の演奏シーンでは鳥肌が立ちっぱなしであった。
私も決してリアルタイム世代ではないのだが、流れてくる楽曲のほとんどは聞いた事があるものばかり。
イーストウッド監督作品として観れば物足りない所も多いのだが、純粋に音楽を楽しむ事が出来る作品として大いに満足であった。
聴くことのできなかった名曲たち。
80年代、日本ではフォーシーズンズのレコードは極めて入手困難なものでした。いろいろとレコード店を捜しまくり、六本木のWAVEで、再発売専門のライノから4枚組のボックスセットを漸く見つけたときは、迷わず、購入しました。ビートルズやビーチボーイズやイーグルスなどの内紛劇は有名ですが、フォーシーズンズについての内紛劇については余り知らなかったので興味深く観ることができました。特にボブ・ゴーディオと共に多くの曲を書いたボブ・クリュー(映画の字幕ではクル―と表記されていましたが、クリューが正しい表記でしょう)がゲイであったことは全く知りませんでした。ちょっと、衝撃的でした。映画の終盤でロックの殿堂入りのセレモニー(1990年のことです)の際、彼らは往年の大ヒット曲「悲しきラグドール」を歌うのです。そして、その歌をバックに、それなりに年齢を重ねたメンバーの一人ひとりが、1990年時点の気持ちを述懐するのですが、この場面、胸に迫るものがありました。それにしても、イーストウッドはどういう人間なのでしょうか。とても80歳を過ぎた人間が撮った作品とは思えません。年をとっても逆に、作品がどんどん若くなっているような気がしてなりません。
いい音楽というのは時代を経ても生き続けるのだ、と云う事を実感しました。現在、流行っている音楽とは比べ物にならないくらい生き生きとしています。
尚、最初に書いた、LP4枚組のボックスセットは現在、CD3枚組のセットとして出されています。
イーストウッドの次回作が楽しみです。
ダーティハリーの審美眼は凄い‼︎
ちょっと期待とは違っていた
鳥肌が立っちゃいました♪
君の映画に恋してる
◆いつものズシッとリアルなイーストウッド作品とは違い、元のミュージカル同様、メンバー4人を狂言まわしに据えた舞台的な演出になっています。
ラストはまるでカーテンコールのよう。:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
しかも名曲のオンパレード!!
ノリノリですがな~(((o(*゜▽゜*)o)))
そして、イーストウッド作品の見所と言えば、己の信念からの静かな決断。
いろんな形の友情と、後悔を胸に抱えた人物の、なんと魅力的なこと。。。(T ^ T)
◆ボブとの出逢いも名シーンですが、なんと言っても『君の瞳に恋してる』が圧巻!(≧д≦)!!
そもそも子供の頃からザ・フォーシーズンズのファンで『君の瞳に恋してる』は一番好きな曲なのですが、『ディアハンター』以降はあのイメージが付きまとっていました。(←映画ファンならではの苦悩;)
この『ジャージー・ボーイズ』のお陰で、イメージが完全に上書きされました!
が。逆に今日からは涙無しには聞けない曲になってしまった f^_^;)
しあわせ気分に!
ひとりひとりの語りに、4人の若者の成長や生き方が込められ、名前を聞いた事がある程度のザ・フォーシーズンズ、実は殆どの曲を聴いた事があった事にもびっくりでしたが、オールディ―ズは良い音でじっくりと聴かせてくれ、イーストウッド監督は、これまでと一転 肩の力を抜いた軽妙洒脱なテイストの演出で、監督の職人芸が冴え渡り、観る側を幸せにしてくれる作品でした。
ラストこそミュージカル仕様でしたが、老けメイクも見事で、笑えるカメオや、懐かしくステップを踏んでくれた名優や、娘とのシーンなどなど、心に残るシーンがいっぱいです。
試写室では拍手が起こりましたが、鑑賞後、自宅でザ・フォー・シーズンズを聴きながら、映画com.の「ジャージー・ボーイズ特集」の、製作総指揮フランキー・バリ本人とクリント・イーストウッド監督のショットを見ていたら、なんだか胸がいっぱいになって涙があふれてきました。
お父さんやお母さん、お爺さんやお婆さん世代と一緒に鑑賞するのも素敵ですね。
イーストウッドファンと言うより音楽ファン向け作品
この映画は題材がピンポイントだけに、映画ファンやイーストウッドファンと言うより、ドゥーワップやオールディーズを愛する山下達郎や、彼がDJを務めるTOKYO FM「サンデーソングブック」リスナーの様な、コアな音楽ファンが一番理解する作品だと思う。
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