劇場公開日 2014年9月27日

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「キラキラ音楽体験」ジャージー・ボーイズ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0キラキラ音楽体験

2014年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

え?あのクリント・イーストウッドがブロードウェイのミュージカルを映画化するの!?と当初はびっくり致しましたよ。なんつーか、そういうのを題材として取り扱いそうな感じがしなかったもので。
いや、勝手なイメージですけど。

で、ま蓋を開けて見たらば、一見ミュージカル映画?と思いきやその流れを汲むのは間違いないんですけど、実際はちょいと違ってましたね。登場キャラクター各々に、劇中でモノローグやらせてはいるんですけども、でもその程度に留めてて、彼ら自身の想いや心情を唐突にメロディに乗せて歌い出す!て調子じゃないので。それにサクサクと話は進むし、この淡々とした雰囲気が何となく「ああ、いつものイーストウッド御大の映画らしいな」と思った次第であります。
で、題材がフォー・シーズンズな訳ですから、彼らの楽曲がフォーカスされるのは必然中の必然ですよね。レコーディング風景やライブパフォーマンスの導入部から効果的に楽曲が流れるという。そこら辺がミュージカルらしいっちゃらしいけども、その、厳密なミュージカル映画とも違うのかなあ、と。
その区分をアレコレ言ってても仕方ないんですけどね。はい。

や、まあ、しっかしね。
音楽ってのぁやっぱしとてつもないパワー秘めてますよ。
この『ジャージー・ボーイズ』で改めて認識させられたというか。タランティーノ映画でも常に感じることだし、ジェームズ・ガンの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でも思ったし。勢いよくドン!と挿入されるとね、否応なしにその音の潮流に引き込まれるというか、テンション上がるというか。物語に、往年の、耳にしたことある楽曲達が自然に、だけども大きなうねりで以って、耳孔に届き、眼前にそのキラキラとした歌唱シーンが映し出されるとワクワク感がハンパないです。

いやあ御大、楽しい時間をありがとうございました。

ロロ・トマシ