「おっきいスクリーンに移しただけのよくあるTVドラマ劇場版の域を出ず。無駄なシーンやアクションが多い上、チープ感拭えず。」S 最後の警官 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
おっきいスクリーンに移しただけのよくあるTVドラマ劇場版の域を出ず。無駄なシーンやアクションが多い上、チープ感拭えず。
①原作コミックも読んでなくTVシリーズも観ていないので当劇場版のみの評価。②登場人物達の因縁とか過去とかわからない上でシンプルに言うと、話を早く進めるためだろうけれども、元はどんな計画だったにせよ、基本テロリストの男に東日本を壊滅させるだけの量のプラトニウムを扱わせるところから最早話の説得力なし。③あとは、結局最後はテロリストの計画は阻止されるだろうから、そこまでをどう緊張感を持続してスリリングに引っ張っていくかに映画の正否がかかるわけだが、特に新味もなく在り来たり。退屈させないだけ救いというところか。アクションシーンは無駄が多いというか編集が悪いというか平凡。オダギリジョーが開放させたテロリスト達も(言い方悪いが)安い外国人俳優ばかりでチープ感満載。ところどころ感動的な挿話を散りばめているつもりだろうけれども、これもTVドラマの「よくある」感の域を出ず。④キャストは流石に豪華だがタイプキャストが多いのは仕方ないか。向井理は主役にしては線が細いのにちょっと驚いた。役柄も直情型なので向井理には合っていないのではないか。新垣結衣の女性スナイパーは全くリアリティー無しで、この辺りがハリウッドのアクション映画とは根本的に物が違う原因の一つだろう。それに比べ綾野剛の方は流石に存在感あり。土屋アンナは珍しく知的な役だが結構似合っている。大森南朋はもっと癖のある役の方が魅力を発揮できる俳優だが、演技力はあるので役柄に説得力は持たせている。オダギリジョーは彼がやればミステリアスな雰囲気がでるからキャスティングされただけのようで役柄も演技もまさしくそういうタイブをなぞっているだけ。⑤TVドラマ映画化の悪しきジンクス(連ドラの人気に集客数を頼んで作ったのだけで純粋な映画としての魅力はなし)は破れず。※平山(浩行)君の「子供の生まれるびに日本を守れるなんて父親として最高の誇りです」という台詞は臭いが可愛い。