世界の果ての通学路のレビュー・感想・評価
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ただ単に学校へ行く映画
せかい各地の僻地の子供が学校へ行く話。 4地域4組の子供らが出てくる。 「学校へ行く」と言ってもその道のりは遠く険しい。 ケニアの兄妹は象の群れや危険を避けながらサバンナを15キロ歩く。 モロッコの女の子三人は22キロ。山道を歩き途中の村で行きずりの車を拾う。 アルゼンチンの兄妹は乗馬で18キロ。茫漠とした高地。途中Gauchito Gil※の祠に道中安全を祈願。 インドの三兄弟は脚のわるい兄の車椅子を牽いて4キロ。車椅子と言っても錆びたボロボロの車輪にデッキチェアを載せただけ。 この映画のもっとも重要なポイントは、子供も親たちも、学校へ行って勉強することが、なによりも大切だと考えていること。 子供が何十キロもの道程を、なんとしてでも学校へ行くのは、親が教育の大切さを伝え受け継いできたから──に他ならない。 もし貧困や圧制や暗愚によって「おまえは字なんか習わんでええ、ここで親の手伝いしとったらええ」──になっていたら話が成立しない。 どんな境遇にあろうとも、学問がなによりも大切だと信じているのなら、その社会は明るい。人間が教育を最重要とするかぎり、文明はむしろ人間のあとからついてくる。からだ。 よって質素な生活をし、命がけで学校へ通うドキュメンタリーにもかかわらず、出てくる子供らに、悲愴はまったくない。むしろ楽しそうだ。 ところでこのドキュメンタリーの啓発を順当に落とし込むなら(とうぜん)わたしたちは恵まれていることに感謝しなければなりませんね──ということになる。 それに異論はまったくない。まちがいなくわたしたちは恵まれていることに感謝しなければならない。 が、豊かな社会に長くいると、本質的に幸福なのはどっちだろう──みたいなことを、考えてしまう。 じぶんは、電気や文明器のない場所では、悲鳴をあげることだろう。とはいえ、純粋なものが総て失われた「豊かな社会」に喪失感はある。 日本の学校は地の利で、かれらより何倍も実用的だが、その実、おそらく何倍も過酷で凶悪な場所になっている、のではなかろうか。 (なんて社会派じゃないから柄にもないのだが) ※Gauchito Gilはアルゼンチンの民俗信仰。道祖神みたいなもの。(多分)
【”時には命懸けで、夢を持って学校に通う君たちは、皆ヒーローだ!君たちの様な子供たちが、今後の世界を担って行くのだ!”一時間半から四時間かけて学校に通う子供たちの尊崇な姿に頭を垂れる作品。】
ー 御存じの通り、今作では 1.ケニアのジャクソン君と、妹のサロメさんが AM5:30に起床し、象の群れを避けながら15㌔を二時間かけて学校に通う姿。 2.モロッコのザヒラさんと友達の女の子2人が、月曜日22㌔!を4時間かけて学校に通う姿。 3.パタゴニアのカルロス君と妹のミカさんが、馬に乗って15㌔を1.5時間かけて学校に通う姿。 4.インドの車椅子のサミュエル君と弟二人がサミュエル君を助けながら、4㌔を1.5時間かけて学校に通う姿が描かれている。 ・素晴らしいのは、上記4人と兄妹や友達が力を合わせて、学校に通う表情である。 皆、豊かな表情を湛えながら、困難を乗り越えながら、学校に通っているのである。 希望を持って学校に通っているから、あのようなキリっとした表情になるのであろう。 ・又、彼ら、彼女らを学校に通わせる、親御さんたちの想いも素晴らしい。 <彼らは、皆、夢を持っている。そして、使命感も持っている。 車椅子のサミュエル君は語る。 ”僕より、裕福な子が学校に行けない。 僕は、学校に行かせて貰っている。僕は、医者になりたいんだ!” パイロットになりたい夢を持つ、ジャクソン君は語る。 ”飛行機に乗って、広い世界が見たいんだ!” 君達の様な将来の夢と希望を持つ子供たちが、今後の世界を支えるのだ! おぢさんも、毎日、会社に行くのは、たまーに憂鬱になるが、大いに反省し、勇気を貰った素晴らしきドキュメンタリー作品である。>
学校へ行こう
この作品は全国の学校で見せるべきだと思う。 世界のとある地域の子供たちの通学の姿を追ったドキュメンタリー。しかし、その通学路というのが… 野生動物がいっぱいのサバンナ。 険しい山道。 片道2時間や4時間。通学だけで午前の時間が終わってしまう! 親が子供へ言う「気を付けて行ってらっしゃい」は日本の親が子供へ言うそれとは全く意味が違う。 命の危険があるかもしれない目に遭ってまでわざわざ学校に行かなくても…なんて愚問。 学校なんて面倒臭い、行く必要ある?、行きたくないと言っている日本の子供たち。 別に学校が全てとは自分も思わないが、彼らは学校に行きたくて行きたくて仕方ないのだ。 学びの他に、友達、人間関係、社会への入り口。 学業から離れて久しく経つと、もっとしっかり学校へ行って勉強しとけば良かったと本当に思う。 簡単に行けるのに行きたくない、通学が容易ではないのに行きたい…あゝ、矛盾!
だいぶ前に見たから記憶が曖昧。。。 ただ、淡々と小学生が学校に通う...
だいぶ前に見たから記憶が曖昧。。。 ただ、淡々と小学生が学校に通うのを追いかけるだけの影像。過剰な演出もなく、つまらないわけでもない。 アフリカでは動物に襲われる心配をしながら何キロも歩き、中国ではいくつもの峠を越えて足が痛くなるほどの距離を歩き、インドでは足の不自由な兄弟をガタガタの車いすで送ったり。 通学するということは学校へ行くということ。そして学校での勉強することが楽しくてしょうがないと、どの子どもの表情からも読み取れる。 では日本ではどうか。いじめや不登校、給食費不払いなど負の情報が多発。そんなに日本の学校って問題が起こるのだろう。 何時間もかけて通学したいと思えるほどの学校があるのはとても幸せなことだ。
学校に通うということ
調布映画祭にて。 こんなにも過酷な通学があるのかという映画。 電車に乗って、バスに乗って、自転車で、徒歩で、なんだかんだ通える日本と違い、命がけの通学。 学ぶことに対する思い、今の日本教育にあるのだろうか。。
壮大な情景と日常の営みの美しさ
子どもたちの行くサバンナやアトラス山脈、南米の大平原、インドの街。ちっぽけな子らと雄大な自然とのコントラストが本当に素晴らしい。それだけで涙が出てしまう。 観た人間により様々だが、少なくとも自分はこの映画を観て「この子たち可哀想」とは思わなかった。“地球の果て”とは称されているけれど、丸い地球に果てなど実はなく、そこでただ繰り返されている日々の営みが描かれているだけだからだ。悲壮感も感じない。 たしかに演出が異様にカッコよく、これは事実を正確に伝達させる映像作品ではないかもしれない。カメラワークなど計算されつくされている。象から逃げるシーンも待ち構えるカメラがいくつもあり、どう撮っているか不思議に思う。でも自分はこの映画を報道資料として観ているわけでもないので、そこは気にならなかった。 ただただ世界の、そしてそこに息づく人間の生活の美しさに酔いしれるのだ。
●世界には命がけで勉強する子供たちがいる。
静かにじんわりくる作品。世界には、まさに命がけで通学する子供たちがいる。 山を超えて。平原を妹と馬に乗って。猛獣を避けて。足が悪い子供の車いすを押して。 決して裕福ではない彼らは勉強の尊さをよくわかっている。日本では当たり前だと思ってたことの価値を知る。 そうして苦労して勉強する彼らの夢は明確だ。まだまだ あどけない子供たちだが、その信念を垣間みた。
ドキュメンタリーらしくない演出
2016/02/07、TV地上波にて鑑賞。 通学というよりちょっとした冒険じゃないですかw壮大な山脈の麓や象など猛獣が居るサバンナ、これ本当に毎日行なっているのか甚だ疑問。 だって毎日のことにしてはあまりにも不慣れ過ぎる。足を痛めて歩けなくなったり、近道をしようとして川にはまったり。他にも象に追いかけられたりしてるし、こんなの毎日やってたら、必ず死人が出るわw 普通に撮影してたら絶対無理なカメラの切り替えとかも多用されてたし。 作品として成立させるためにかなり演出してたのは間違いないと思う。仕方ない面もあるかと思うがあまりやり過ぎるとドキュメンタリーとして観れなくなる。 ただ登場する子供たちの学びたいという気持ちは本物でしょう。 インドの長男の車椅子を押しながら通学していた三兄弟、喧嘩しながらも喧嘩しながらも強い絆が見えて良かった。
どこに感動すればいいのか
通学路って、遠すぎる、危険すぎる。天気悪かったら無理。インド人の大人、手を貸してあげてほしい。で、また帰るの?あの道?何かもっと良い手段ないの?とか、通学路に関してはそんな感想。ただ、主役の子供初め、学校の子供たちの、学びたい気持ち、将来の目標からは学ぶことがたくさんある。また、家族や兄弟の愛も素晴らしかった。この子供たちが動画危険な目にあわないよう祈る
遠い…学校遠すぎる(-_-)
通学がサバイバル そして無事到着した者は念願の授業だ 学びの先には夢がある 子供の時から 人生を全うしようという意思がある 出がけに両親は通学の無事を神に祈る 子供の頑張りと将来を神に祈る あの子達の将来に神のご加護がありますよう…私も祈る
少し演出感はあるが色んな観点からとても考えさせられる映画でした。こ...
少し演出感はあるが色んな観点からとても考えさせられる映画でした。この映画は日本の学校で観せるべき映画だと思う。学校へ行くだけでなく兄弟愛、友情愛、人間愛、物にたいする大切さ、色んな角度から学べると思う。苦労や勉強への大切さを知る子供のパワーは有って当たり前の人にとって良い刺激になると思う。
覚悟が必要な通学路
プリミティブな欲求をだれが止めることができるだろうか?見終わってみるとそんな力強さを感じた。最後に、それぞれの子供たちの将来について聞くと、それは世界のどの子供でも考えそうな夢だが、彼らが語ると、その夢が本当につかめそうな力強さを感じる。 体に障害があるインドの子供の一言は、哲学的でもあり真理だった。人は何も持たずに生まれ、何も持たずに死んでいく。人はそういうものだと、これって子供の言う台詞?宗教的かもしれないが、無邪気な彼らの姿からは想像できない、人生を達観した言葉だった。脱帽。
学ぶということ
とても素晴らしい映画の一言です。映画の構成もドキュメントというか一つのストーリーしての編成をしていて取材力にも関心を受けました。学校に行きたくない、なんて平気に言ってきた小さな頃にこの映画を見ていたらきっと感銘を受けたと思うし、学べる事にもっと感謝したと思う。こういう映画を子供たちにも見せていってほしい。
単調な話。もっと展開を工夫してくれれば
総合55点 ( ストーリー:30点|キャスト:60点|演出:50点|ビジュアル:70点|音楽:65点 ) 朝、家を出て学校に向かった子供達は、本当に無事に帰ってこれるのか。テレビでこのような話を何度か観たことがあるので、内容としては目新しいことではなかった。でもこれを観ていると、そんな心配を真剣にしなければならない日常はどんなものだろうかとやはり考える。それでも子供達は学校に出かける。強制されるのではない、勉強がしたいから出かけていく。自分もほんの一時期だが、二時間半かけて通学したことがあったが、電車に乗っているだけの自分は少なくとも象に襲われることを心配したことはなかった。先進国にいて教育を普通に受けられたことをつくづく幸せに思うし、彼らの将来に幸あらんことを願う。 この作品は記録映像としては面白い主題だとは思う。しかし映画としては弱さもある。いきなり大変な通学を始める生徒を追いかける始まり方は、どんな生徒がいてどんな親がいてどんな希望を持ってそこまでして勉強に取り組むのかということを視聴者に理解させてくれない。個々の生徒の人柄を引き出す努力も薄い。最後に生徒の将来の夢を語る場面がほんの少し登場するものの、ひたすらに通学の様子を撮影するだけの物語性も登場人物を掘り下げることが少ない展開では、せっかくの子供達にもあまり思い入れが深くはなれない。そのあたりがしっかりと描いていれば、もっと良い作品になれたのではないか。
教育を受けられる幸せ
学校に通うのに、時には命をかけて、ものすごい距離を移動する。 大変な思いをして、大きな夢に向かって、ひたむきに勉強する子供たちに頭が下がります。
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