劇場公開日 2014年4月12日

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「壮大な情景と日常の営みの美しさ」世界の果ての通学路 ヨックモックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0壮大な情景と日常の営みの美しさ

2016年9月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

子どもたちの行くサバンナやアトラス山脈、南米の大平原、インドの街。ちっぽけな子らと雄大な自然とのコントラストが本当に素晴らしい。それだけで涙が出てしまう。

観た人間により様々だが、少なくとも自分はこの映画を観て「この子たち可哀想」とは思わなかった。“地球の果て”とは称されているけれど、丸い地球に果てなど実はなく、そこでただ繰り返されている日々の営みが描かれているだけだからだ。悲壮感も感じない。

たしかに演出が異様にカッコよく、これは事実を正確に伝達させる映像作品ではないかもしれない。カメラワークなど計算されつくされている。象から逃げるシーンも待ち構えるカメラがいくつもあり、どう撮っているか不思議に思う。でも自分はこの映画を報道資料として観ているわけでもないので、そこは気にならなかった。
ただただ世界の、そしてそこに息づく人間の生活の美しさに酔いしれるのだ。

ヨックモック